牧島大臣記者会見(令和3年11月24日)
- 公開日:
- 最終更新日:
牧島デジタル大臣記者会見要旨
(令和3年11月24日(水)11時31分から11時41分まで 於:紀尾井町20階 記者会見室)
1.発言要旨
おはようございます。本日、私からは、デジタル庁として初めてになりますMOC締結の発表をさせていただきます。
本日午後になりますけれども、来日中のデンマーク王国イェッペ・コフォズ外務大臣がこちらデジタル庁にお見えになりまして、デジタル分野における協力に関する覚書、Memorandum of Cooperation、MOCに署名を行う予定でございます。
今般締結する覚書については、まず1点目、デジタル化に関する2国間の様々な協力。2点目、DFFTの促進のための相互協力などを促進するために、政策、法律、規制に関する情報交換や、共同セミナー、ワークショップなどを行うことに関して合意をするものでございます。
デンマークは、国連電子政府調査で2018年と2020年で2回連続1位になるなど、デジタル先進国でありますし、マイナンバー制度に非常に参考になるデジタルID認証システム、”NemID”や、市民ポータルの”borger.dk”など、我々デジタル庁として国民向けサービスを提供するに当たって参考となること、学ぶべき先進事例が多い国だと思っております。
デジタル庁では今後、共同プロジェクトや人材交流を含めた国際連携、協力を行うことで、デジタルを活用して、我が国が世界をリードしていくことを目指していきたいと思っています。
特にDFFTは私たち日本が提唱国でありますので、この国際社会を主導するという責任を果たしていくためにも、大変意義深いMOCになるだろうというふうに考えておりますので、発表をさせていただきました。
私からは以上です。
2.質疑応答
(問)今お話しいただいたデンマークとのMOCの署名の件でお伺いいたします。非常にデジタル先進国として有名なところでもありますので有意義だとは思うのですけれども、こちらの方は初めてということで、今後こうした覚書を各国と結んでいくというご予定はあるのかということ。あとはワークショップをされるということだったので、これはどういったものであるのか。それとDFFTの促進については、どういった内容であるのか、お伺いできるでしょうか。
(答)ワークショップとDFFTの協議については、今後具体化を進めるということになろうかと思います。今お話いただいたとおり、デンマークも当然デジタル先進国なのですけれども、ほかにもエストニア、英国、シンガポールなども定期的に意見交換をしている国々でありますので、こうしたところとも今後具体的なテーマを決めて覚書の締結も視野に、連携を進めていきたいというふうに考えております。
(問)政治資金の収支報告書のオンライン申請のことで、2点ほどお尋ねしたいのですが。まずこのオンライン申請、総務省でシステム自体は運用していると思うのですが、そのシステムの利用が低調なことについての率直な大臣の受け止めと、昨年、当時の平井担当大臣も、デジタル庁が発足した後、改善策を検討したいなという趣旨の発言もされていましたが、その利用の促進に向けたご対応を検討されているかということをお伺いしたいのが一つ。
あと2点目、大臣ご自身の政治団体についてのオンラインシステムの利用の有無と、それについての感想というか。実際もし申請されているのであれば、それに対する利用しての感想みたいなものと、もしまだされていないのであれば、そのご理由について伺わせてください。
(答)まず、政治資金収支報告書のオンライン申請については総務省の所管でありますけれども、一般論として申し上げれば、システムが本来の目的に沿って多くの利用者にご利用いただくことが望ましいというふうには考えております。
行政手続のデジタル化という点で申しますと、利用者と行政機関のフロント部分だけではなくて、やはり手続を完了するに当たって必要なバックオフィス等も含めたend-to-endで、デジタルを前提とした業務プロセスの再構築、またUI/UXの改善ということを、徹底した利用者目線で使い勝手がよいものとして確保していくことが必要だろうというふうに考えております。
こうした観点に立ちまして、システムを所管している総務省の方で必要な検討が現在行われているものというふうに承知をしております。デジタル庁としても、平井前大臣のお言葉もありましたけれども、UI/UXの改善というのは常に意識をしている項目でありますので、見直しに関して、必要に応じてにはなりますが、協力はしてまいりたいというふうに考えております。
後段のご質問でございますが、事務所に確認しましたところ、領収書等を電子化するということが業務量を増大する恐れがあるということから、オンラインでの手続は行わなかったと報告を受けております。こちらもやはり、end-to-endでデジタル化しているかというところが一つの課題になっているなというふうに私自身は受け止めております。
(問)今日締結されるデンマークを巡っては、先日デジタル臨調後にも、小林副大臣からデジタル法制局の脈絡で事例を挙げておられましたけれども、改めて、大臣がデジタル法制局に対してどのように取り組まれるか、またデンマークのどの点を参考にされたいか、今のお考えをお聞かせください。
(答)デジタル法制局についての議論というのは、今後しっかりと練っていかなければならないだろうというふうにいうふうに思います。その上で、資料としてお示ししたとおり、デンマークの事例というのは大いに参考にできるものはあるだろうというふうに思います。
と同時に、デンマーク側は、やはり国民の目線に立ってしっかりとサービスを提供している。デンマークで暮らしていらっしゃる邦人の方などからも、私個人的にもお話を伺ったことがあります。そうした国民目線、ユーザー視点というところで、参考になることが大変多いというふうに思っておりますので、そこは学びを分かちあっていただけるとありがたいなというふうに思います。
(問)先日一部報道で、子どもの虐待等々を防ぐために、データベースの整備を国が行う方針を決めたというものがありました。こちら、先日デジタル臨調の挨拶で総理がおっしゃっていました子どもの虐待、貧困等を防ぐためのデジタル基盤のことかなと思うのですけれども、こちらの検討状況を教えていただけますでしょうか。
(答)総理の言葉でございますので、改めて正確に引きますと、「貧困や虐待などから保護を要する子どもたちを見守るため、牧島デジタル大臣を中心に、子どもたちの生活に関わる関係機関の様々な情報を集約するデジタル基盤を整備するよう」ということでご指示を頂いたところです。こうしたことを踏まえて、まずは自治体内でのデータの連携の実証事業を行うといった必要な施策を現在考えている最中です。
これは、秋のレビューの中でも既に自治体内でのデータ連携をなさっている事例、私たちもご紹介を受けましたけれども、そうしたものも参考にしながら、小林副大臣と関係する副大臣との間でのプロジェクトチームを立ち上げて、議論を深めていきたいというふうに考えております。
(以上)