牧島大臣記者会見(令和4年1月28日)
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牧島デジタル大臣記者会見要旨
(令和4年1月28日(金)9時30分から9時40分まで 於:紀尾井町20階 記者会見室)
1.発言要旨
本日は規制改革案件になります。来週1月31日月曜日午後4時15分から、オンラインでの開催ですが、「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」を開催いたします。
議題は2つになります。1つ目は、「再エネの適切な導入拡大に向けたデジタル時代における電気保安規制の在り方について」です。これは近年、再エネの拡大や電気主任技術者の高齢化に伴って、現場では電気主任技術者が不足するという状況になっています。それに加えて、大規模太陽光発電所等では、主任技術者の外部委託が認められておらず、これまでの選任制度のみでは、人員の確保や保安水準の確保が困難になる可能性が生じています。
このため、デジタル庁が昨年末策定したデジタル原則を踏まえてIoT等のデジタル技術の進展を最大限活用できるように、デジタル時代に適した規制見直しについて議論いただくことになっています。
2つ目は、「グループ内外無差別的な電力取引の担保策等のフォローアップ」になります。これは昨年1月のスポット市場価格の高騰以降、このタスクフォースで電力分野における公正な競争環境の整備を求めてまいりました。経済産業省におかれては、グループ内外無差別な卸取引の実効性の確保に努めて、情報の非対称性を緩和する燃料在庫や発電関連情報等の情報公開などを進めていただきました。当初の指摘から1年近くが経過するこの時点で、現状の取組の進捗の確認をしたいと思っています。更なる改革が必要な事項については、議論を行う予定であります。
また、タスクフォースの冒頭にて、個別の規制改革の進展として、「風力発電所等の建設工事現場に超大型貨物を搬入する場合の臨時の活動拠点に係る手続の緩和」についてもご報告させていただきます。
これは何かと申しますと、風力発電所等の建設工事に必要な超大型貨物の輸送需要というのは、通常、期間が限定的なのでありますが、従来、この運送事業者は、都度都度、国土交通大臣の認可が必要となる、建設工事現場近隣への営業所の設置及び廃止の手続が必要でありました。期限が限定的ということを考えると、「これは大きな負荷なんだ、それが強いられている」という状況でありましたので、そうしたお声を踏まえて、今回、国土交通省において、建設工事現場に超大型貨物を搬入するために設置する臨時の活動拠点を営業所とみなして、設置及び廃止等の手続の緩和をするという特例を設けていただきました。これによって、運送事業者の負担が大きく軽減されるというふうに考えています。
タスクフォースのテーマは少しご説明をさせていただきましたけれども、詳しい議論の内容については、規制改革推進室のYouTubeの方でこれまで同様に生配信をいたしますので、そちらで皆様に観ていただければというふうに思っております。
私からは以上です。
2.質疑応答
(問)先日、中央社会保険医療協議会(中医協)でオンライン診療についての議論があって、結論が出ましたけれども、その診療報酬等の仕上がりについてどのように、所感を伺えればと思います。
(答)規制改革推進会議において議論を積み重ねてまいりました。大事にしてきたのは利用者本位、患者本位の医療を提供できるようにするということでありましたので、それを受けて大きな方針が出されたというふうに思っておりますし、私たちの議論を踏まえた方針だろうというふうに思っております。
このオンライン診療・服薬指導の普及・促進が重要という点を、12月の規制改革推進会議の中間取りまとめにおいても、診療報酬上の取扱いを含め、オンライン診療・服薬指導の適切な普及・促進を図る取組を進めるというふうに記させていただいておりました。
この会見でもご質問をいただいてまいりましたが、オンライン診療が進まない、その理由が診療報酬にあるというところは、ある一定程度データ上でも見えてきたところだったと思いますので、そうした議論を踏まえて、中医協において、オンライン診療を行う医療機関に患者さんが30分以内に通院できるとか、あるいは3カ月に1回は対面診療が必要であるといったような要件とか、オンライン診療、オンライン服薬指導の件数に上限を設定する要件とか、従来あったものの廃止が合意をされたということは大変、私たちにとっては大きな前進だったというふうに受け止めています。
また、オンライン診療の初診料が対面診療の9割弱まで引き上げが合意されたというところも、多くのご要望を頂いてまいりましたが、それにある一定程度大きく前進を含めて答えを出すことができたというふうに、私たちとしては受け止めております。
現時点では診療報酬の改定内容の詳細については正式に決定したものではありませんけれども、今回の合意はオンライン診療・服薬指導の普及に向けて追い風になるものというふうに高く評価をして、私たちとしては受け止めているところです。
(問)先日のLGWANの障害についてお伺いしたいんですけれども、デジタル庁が所管している、J-LISで運営されているものかと思うんですが、障害の範囲とか、あと原因と、今後の対策、再発防止策についてもし分かっていることがあったら伺えますか。
(答)総務大臣の方でもご答弁をされているというふうに思っています。原因としては機器の故障ということになります。
詳細は今、LGWANを運営するJ-LISに確認をしているところになります。機器の故障の具合によって、本来であれば東から西にとスイッチされるところが十分にできなかったということだろうというふうに報告を受けております。
LGWANに障害が発生したことで各種証明書のコンビニ交付ができなかったり、地方自治体間の情報連携等に障害が発生した。これを26日の12時35分に、コンビニ交付等の住民向けサービスとして全団体復旧をしました。昨日27日の夜中から作業しておりましたけれども、3時半ごろにはLGWANの全ての機能が利用可能という状況になっています。
デジタル庁としては、LGWANを利用したデジタル庁所管の各種システムがありますし、住民サービスへの影響もあり得ますので、しっかりと今後も、まだ確認中のものもありますので、確認を行って、情報提供ネットワークシステム等において、地方自治体の窓口業務に影響を与えた可能性があったものも全て復旧済みではあるけれども、それは確認はしていますけれども、再発防止に向けてしっかりと今回のことをヒアリングし、LGWANを所管する総務省と連携して、J-LISに対するガバナンスという意味でも責任を持って取り組んでいきたいというふうに思っています。
(問)話がちょっと変わりまして、個人情報保護委員会の関係ですけれども、改正個情法の施行に向けて、体制、事務局の人員を増やしていくという流れにあった、というふうに思います。
年末に発表された令和4年度予算案の方でも、37名の新規増員のほか、他府省庁からの振替によって必要な体制整備を実施していくという流れになっていたと思うんですけれども、これはさらに地方自治体も所管分野が増えていくので、それを見ていくのも十分な人員として、既にこれで措置されたというふうにお考えでしょうか。それともさらにまた増やしていかれるというお考えでしょうか。
(答)ありがとうございます。令和4年からについては、今、お話があった令和3年度の定員から約50人増員で、200人体制を整備するというふうに聞いています。
地方自治体のお話はこれから改正法施行時期の令和5年度に向けてということになりますので、令和5年度の機構定員要求については必要な体制を要求するというふうに私どもとしては聞いているところでございます。
今後のことになると思いますが、体制整備、業務が拡大しているというのはご指摘のとおりですので、しっかりと行っていただくことになろうかと承知しております。
(以上)