本文へ移動

G7 デジタル・技術大臣会合の開催結果

2024年10月15日に、イタリア・コモにて、G7デジタル・技術大臣会合が開催され、浅沼デジタル監が出席しました。G7各国に加え、招待国や関連国際機関が参加しました。

G7デジタル・技術大臣会合 出席者との集合写真。前列、左から3人目が浅沼デジタル監

目次

閣僚会合概要

浅沼デジタル監は10月15日に開催されたG7デジタル・技術大臣会合に出席しました。イタリアが議長国を務めた今回のG7デジタル・技術大臣会合は、イタリア・コモで開催され、3月のトレントの会合における項目のうち、①公的部門におけるAIツールキット、②デジタル政府に関する大綱、③デジタル・アイデンティティ・マッピングエクササイズ、④広島AIプロセスにおける「AI開発者向けの行動規範のモニタリングのための報告枠組み」に関する議論が行われ、それぞれの文書を歓迎しました(※デジタル庁は①、②、③を担当)。①、②、③はOECDのウェブサイトでも公開される予定であり、また、日本の取組が多数紹介されています。

  • ①公的部門におけるAIツールキット(Toolkit on AI in the Public Sector)
    政策立案者、公的部門で活用されるAIについて、G7各国における導入の傾向、好事例、政策フレームワーク、およびAI活用を促進するための様々な施策に焦点をあてた文書
  • ②デジタル政府に関する大綱 (Compendium of Digital Government Services)
    G7間のDPI(Digital Public Infrastructure)の相互運用可能な要素の検討を進めるにあたって、DPIの開発におけるG7の異なるアプローチを認識しつつ、公共サービスへのアクセスを提供するために活用しているデジタル政府サービスやソリューションのG7各国の事例を収集した文書
  • ➂デジタル・アイデンティティ・マッピングエクササイズ(Mapping Exercise of Digital Identity Approaches)
    デジタル・アイデンティティについて、G7各国における共通概念や定義、国際的な技術標準の活用、保証レベルへのアプローチなどの将来の相互運用性を支援するための共通アプローチを探る文書

今年のイタリア議長年では、DPI(Digital Public Infrastructure/デジタル公共インフラ)についての議論がG7において初めて実施されました。日本政府からは、以下の点を発信しました。

  • DPIの議論を進めていくにあたっては、公的分野におけるAIの活用やデジタル・アイデンティティなどの個々の要素を連結させ、総体としてのデジタル政府を実現することが必要であること
  • その要素のすべてに共通するデータの共有とデータガバナンスが要になること
  • 従ってその相互運用性に係る議論を進める際には、信頼性ある自由なデータ流通(Data Free Flow with Trust)推進を通じて、データ共有に関する様々な懸念や障壁に適切に対処していくべきであること

G7デジタル・技術大臣会合の様子

成果文書

バイ会談

10月14日(月)および15日(火)にG7デジタル・技術大臣会合に参加している各国閣僚等とバイ会談を実施しました。

1. イタリア

今回のG7議長国であるイタリアのアレッシオ・ブッティ技術革新・デジタル移行担当国務次官と会談を実施し、公共デジタルインフラ、及び公的分野におけるAIの活用と課題について意見交換をしました。
アレッシオ・ブッティ技術革新・デジタル移行担当国務次官との会談の様子

2. OECD

OECDのウルリック・クヌッセン事務次長と会談し、クヌッセン事務次長からはDFFTの推進に対する日本のリーダシップへの感謝が示されました。また、OECDにおけるデータガバナンスの取組やDFFT具体化に向けたIAPの一層の推進・強化に向けて、今後も連携を継続することを確認しました。
ウルリック・クヌッセン事務次長との会談の様子

3. カナダ

カナダのアリックス・ドスタル上級次官補と会談し、DFFTの進展、DPIの活用、及びデータとAIの関係性について意見交換しました。また、2025年のG7議長国を務めるカナダに対して日本からは2023年G7議長国として得た経験を共有しました。
アリックス・ドスタル上級次官補との会談の様子

4. 欧州連合(EU)

EUのマルグレーテ・ベステアー欧州委員会上級副委員長と会談し、日EUデジタルパートナーシップに関し、物理インフラやデータを含めた包括的な成果を出すべく、次回の閣僚会合に向け引き続き連携することを確認しました。また、来年のG7に向け、DFFTに関する議論を継続することが重要であり、日EU間でも議論を継続することを確認しました。
マルグレーテ・ベステアー欧州委員会上級副委員長との会談の様子

5. 米国

米国のナサニエル・フィック国務省サイバー空間・デジタル政策局大使と会談し、DFFTの進捗、特にデータセキュリティやAIなど先端技術とデータの信頼性に関する議論について意見交換しました。また、アジア太平洋地域における国際データガバナンスに関する今後の協力について議論しました。
ナサニエル・フィック国務省サイバー空間・デジタル政策局大使との会談の様子

6. 英国

英国のフェリアル・クラーク政務次官と会談しました。AIなど先端技術とデータの信頼性に関する議論やデータセキュリティについて、日英デジタルパートナーシップを含め二国間で議論、連携するとともに、来年のG7においても二国間の協力を基礎として議論することへの関心を確認しました。また、英国よりデジタルIDへの関心が示され、日本の経験の共有に期待が示されました。
フェリアル・クラーク政務次官との会談の様子

問い合わせ

デジタル庁 国際戦略班
メール:gen-intl_atmark_digital.go.jp
迷惑メール防止のため、「@」を「_atmark_」と表示しています。メールをお送りになる際には、「_atmark_」を「@」(半角)に直してください。

シェアする: