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令和7年度共同利用方式の推進及びマルチベンダーにおけるシステム間連携の検証事業第一回公募を開始しました【事業者対象】

事業者向けに共同利用方式の推進及びマルチベンダーにおけるシステム間連携の検証事業の第一回公募を開始しました。

概要

1. 対象ベンダー

令和7年度の本事業に継続参画を希望する令和6年度事業の採択ベンダー、または令和7年5月から9月の間に新規にガバメントクラウドを利用開始希望し、検証期間が終了する令和8年3月31日までに利用した環境・システムの停止、データの消去を行うことができるベンダー。なお、令和7年度の本事業に継続参画を希望する令和6年度事業の採択ベンダーにおいては、構築した環境やデータなどを継続利用することを可とする。
※本事業においてはシステム間連携の検証を効率的に行うため、複数ベンダーでの共同での応募も可とする。
※本事業において取り扱うデータは機微情報に該当しないダミーデータの利用を前提とする。そのためガバメントクラウドへの接続は、インターネットVPNによる接続を可とする。

2. 対象業務システム

  1. 標準準拠システム
    標準化基準(※)に適合する基幹業務システムをいう。ただし、今後標準準拠することを前提に、標準準拠前のシステムを対象とすることを妨げない。
    ※ 標準化法第6条第1項及び第7条第1項に規定する標準化のために必要な基準
  2. 関連システム
    標準準拠システムと業務データのファイル連携等を行うシステムのほか、標準準拠システムと同じくガバメントクラウドに構築することが効率的であるとベンダが判断するシステムをいう。
    ※本事業で使用するデータは、ダミーデータとすること。

3. 検証内容

本事業では、以下に挙げる検証項目から取捨選択し、ガバメントクラウドの利用促進に向けた検証を実施する。

  • 複数の団体によるガバメントクラウドの利用環境(共同利用方式)を想定した検証を実施する。
  • マルチベンダーにおけるガバメントクラウドの利用環境を想定したシステム間のデータ連携等について検証を実施する。
  • クラウド最適化に資する検証として、ガバメントクラウド移行時の標準的な構成検討やIaC によるインフラ構築効率化の検証などを実施する。

4. 検証項目

公募採択ベンダは、以下のアからサまでの項目から1項目以上を選択し検証を実施すること。

1. 共同利用方式の検証及びマルチベンダーにおけるシステム間連携の検証の項目

  • ア. ガバメントクラウド利用時におけるデータ連携方法の検証
    • 他社システムとのデータ連携における協議事項、設定事項、ファイル連携及びAPI連携の検証
    • オンプレ環境や、ガバメントクラウド上に構築された標準準拠システムと特定移行支援システム、または独自施策システムとの連携検証
    • 認証認可基盤を利用した構成の検討及び連携の検証
  • イ. マルチCSP間通信環境に関する検証
    • GMCNの通信環境に関する検証
  • ウ. 暗号鍵管理と消去等に関する検証
    • ガバメントクラウド上でのデータ機密性維持のための暗号化とデータ消去時の暗号鍵管理に関する検証
  • エ. 申請管理システムに関する検証
  • オ. 民間事業者によるガバメントクラウド利用に関する検証
    • 契約条件の課題整理
    • 事務手続き上の課題整理

2. クラウド最適化に資する項目

  • カ. 障害対応自動化の検証
    • 障害発生時(単一障害、サーバー障害、ゾーンレベルの障害等)のシステム、運用双方の対応プロセスの自動化を検証する。
      • 障害発生時の一次対応・二次対応事項の整理(運用プロセスの整理)
      • 自動化できる対応作業の特定
      • 自動でのリブート、フェイルオーバー、通知などの自動化方式の検討、検証
      • 自動化トリガー(ヘルスチェック結果、メトリクスアラーム等)の整理、実装
  • キ. ガバメントクラウド移行時の標準的な監視運用の検証
    • デジタル庁が提供する地方向けの定量的計測テンプレートもしくは独自で用意する仕組みを用いて以下を検証する。
      • システムKPI定義と可視化の検証
        • そのシステムの重要KPI(同時アクセス数や登録データ数等)を定義し、テンプレートに含まれるダッシュボードでの可視化を検証する
      • KPIに必要となるデータの定義と収集方式の検証
        • 定義されたKPIとなるシステムデータ(メトリクス、ログ、トレース等)を定義し、テンプレートに含まれるサービスを活用しながら収集する方式を検討・検証する
      • アラームの定義
        • 直接サービスや利用者に影響を与えうる指標を厳選し、アクションを取るべきものに絞り設定
      • トラフィックジェネレーター(テンプレート内に含まれる)や障害を再現するマネージドサービス等を活用しシステムに対し模擬障害や高負荷を与え、以下を検証
        • ダッシュボード上でサービス影響を確認できるか
        • サービスへの重大な影響を認知した際、適切なレスポンスを取れるか
      • ダッシュボードを起点とし、コスト、セキュリティ等を継続的に改善するための運用フロー検証
  • ク. IaC(Infrastructure as Code)、CI/CDパイプライン活用による運用効率化の検証
    • デジタル庁が提供するIaC利用ガイドやCI/CD環境構築用のテンプレートを参照・活用しつつ以下を検証する
      • CI/CDパイプラインによるビルド、テスト、承認、デプロイ処理等の自動化の検証
        • IaCツールの構文チェック、単体テスト、環境差分の確認、承認プロセス等の自動化検証
      • 本番環境への無停止でのデプロイ戦略の検証
        • Rolling Update、Blue-Green等のデプロイ方式、ロールバック方式の検討と実装の検証
      • IaCによる変更管理を前提とした運用プロセスの検証
        • 目的別リポジトリにおける環境別ブランチ戦略の定義と、それに基づく開発・変更・デプロイまでの運用フローの検証
      • IaC活用による運用作業費のコスト削減効果試算
        • 手動運用と比較した工数削減効果、複数自治体・複数環境の一括管理による効率化等の定量評価等
  • ケ. アプリケーションのステートレス化の検証
    • サーバー・コンテナにおけるオートスケーリングや自動障害復旧を実現するため、ステートレスなアーキテクチャへの移行を以下のとおり検証する
      • 現状分析と課題整理
        • アプリケーションサーバーが保持するステート情報(セッション等)の調査と課題抽出
      • ステートレス化の設計と実装
        • セッション情報の外部保存やオブジェクトストレージ活用等によるステートレス化の実現
      • アプリケーション改修の検証
        • ステートレス化に必要なアプリケーションプログラムの修正内容の検討と実装
      • スケーリング方式の検証
        • スケーリングポリシーの設計とリソース最適化の検証
      • 運用コストの評価
        • リソース使用量の最適化とライセンス等の課金モデルの整理
  • コ. バッチ処理のモダン化検証
    • スケジュール起動型のバッチ処理をイベントドリブン処理に移行する等してモダン化することで、運用コストの削減とシステムの効率化を図ることを目的に以下を検証
      • バッチ処理の現状分析とモダン化対象の選定
        • 既存バッチ処理の要件整理(業務要件、運用作業、コスト課題等)とモダン化対象の選定
      • アーキテクチャ設計と実装検証
        • イベントドリブン化、マネージドサービス活用方式の設計と、処理フローの実装検証
      • 移行効果の評価
        • 処理時間、運用作業、インフラコスト等の定量的な効果測定

3. その他

  • サ. その他、デジタル庁と協議の上、有益であると認められた検証

公募期間

  • 第一回公募期間:2025年3月12日から2025年3月26日 17時

公募資料

関連情報

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