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河野デジタル大臣がIGF京都2023に出席しました

河野大臣は、IGF京都2023に出席し、10月8日のハイレベルリーダーズ・セッションに登壇するとともに、参加国閣僚ほかとバイ会談を実施しました。

IGF は、インターネットに関するあらゆる課題について、国連主催のもと、多様な関係者が対等な立場で対話を行うインターネット政策の分野で最も重要な国際会議の1つです。

ハイレベルリーダーズ・セッション

10月8日に開催されたハイレベルリーダーズ・セッションでは、政府、民間、技術・学術コミュニティ、市民社会等、分野横断的なステークホルダーからの専門家やリーダーが世界各地から集まり、「信頼性のある自由なデータ流通(DFFT)の普及促進」、「誤情報・偽情報の動向」、「the World Summit on the Information Society(WSIS)+20)を見据えて:マルチステークホルダープロセスの強化」、「SDGs活性化のための接続性とイノベーション」など4つの主要な課題について協議を行いました。

河野大臣は8日冒頭、ハイレベルリーダーズ・セッションのDFFTパネルに登壇し、国境を越えたデータ流通が活発化する中で、各国間のプライバシー保護規制の違いや偽情報対策が課題となっていることを指摘しました。国ごとのルールや考え方の統一は難しい一方で、今年のG7で承認されたDFFT具体化に向けた国際枠組み(Institutional Arrangement for Partnership:IAP)を通じて相互運用性を確保し、信頼性のある自由なデータ流通を実現する必要があることなどについて述べ、パネリストと議論しました。また、各国政府及び専門家などマルチステークホルダーによる継続的な対話や、民間のイノベーションを推進するための「モメンタム」と「場」を提供することが、IAPの重要な役割であるとの考えを示しました。

各パネリストからは気候変動や水資源などの環境問題に加えて、将来的なパンデミック対策などにおいても信頼性のある自由なデータ流通は不可欠であり、産学官が一体となり国際枠組みの中でデータに関する課題に取り組んでいくマルチステークホルダーアプローチの重要性について発言がありました。

ハイレベルリーダーズ・セッションに参加する河野大臣

バイ会談

1. (英国)ジョン・ウィッティングデール科学・イノベーション・技術(DSIT)閣外大臣との会談

河野大臣から、DFFTに対する英国の協力に感謝を伝えるとともに、G7で承認されたIAPの設立に向けた取組状況を紹介し、IAP設立に向け、引き続き英国と連携することを確認しました。ウィッティングデール閣外大臣からは、IAPで実施する具体的なプロジェクトについて関心が示されるとともに、「日英は緊密なパートナーであり、日英デジタルパートナーシップにおける共同プロジェクトの実施等を通じて更に協力関係を発展させたい」との期待が示されました。

河野大臣とジョン・ウィッティングデール科学・イノベーション・技術閣外大臣

2. (EU)ベラ・ヨウロバー欧州委員会副委員長との会談

冒頭、ヨウロバー副委員長から、「欧州委員会はDFFTやIAPを支持し、G7合意も踏まえて、IAPの設立に向けて日本と共に取り組んでいく」との発言がありました。河野大臣とヨウロバー副委員長は、データ分野における具体的な課題への対応や、今後更に発展するAIへの期待及び課題などについて意見交換を行いました。
また、次回の日EUデジタルパートナーシップの閣僚級会合の開催について確認を行いました。

河野大臣とベラ・ヨウロバー欧州委員会副委員長

3. (ノルウェー)シグビョルン・イェルスヴィーク地方自治・地域開発大臣との会談

河野大臣から、IAP設立に向けた取組状況を説明した後、イェルスヴィーク大臣からは、IAPで実施する具体的なプロジェクトに対する関心が示されました。また、生成AI技術が非英語圏および少数言語の国々に与える影響について意見交換を行い、サイバーセキュリティの取組についても共有しました。両国のeIDやデジタルIDウォレットに関する取組については、今後も継続して意見交換を行うことを確認しました。

河野大臣とシグビョルン・イェルスヴィーク地方自治・地域開発大臣

4. (ドイツ)ステファン・シュノール連邦デジタル・交通省事務次官

河野大臣から、IAP設立に向けた取組状況を紹介し、引き続きドイツと連携することを確認しました。シュノール事務次官もDFFTの重要性について同意し、ドイツ国内でのデータの信頼性向上に向けた取組などについて説明がありました。

河野大臣とステファン・シュノール連邦デジタル・交通省事務次官

5. (米国)ナサニエル・フィック国務省サイバー空間・デジタル政策局大使

河野大臣からIAP設立に向けた取組状況について紹介し、フィック大使からはDFFTの具体化という困難な取組に対する日本のリーダーシップへの謝意が表されました。また、DFFTの取組を通してG7以外のより多くの国との戦略的な連携を拡大する方向性について議論を行い、IAPへの幅広い参画を実現していくことの重要性を確認しました。また、広島AIプロセスの進捗状況やサイバーセキュリティについても意見交換を行いました。

河野大臣とナサニエル・フィック国務省サイバー空間・デジタル政策局大使

6. (フランス)アンリ・ヴェルディエ欧州・外務省デジタル大使

(2023年10月16日掲載)

河野大臣からIAP設立に向けた進捗状況を説明し、ヴェルディエ大使からは日本の取組に対して謝意が述べられました。会談では、データの自由な流通と相互運用性を確保することの重要性に合意し、引き続き連携していくことを確認しました。その後、AIについても意見交換が行われました。

河野大臣とアンリ・ヴェルディエ欧州・外務省デジタル大使

7. (ICANN)トリプティ・シンハ理事長との会談

シンハ理事長との会談では、非英語圏及び少数言語の国々における生成AIやインターネット空間がもたらす影響について意見交換しました。また、各国の文化や言語を保護するための取組や、将来のインターネット空間についても協議しました。

河野大臣とトリプティ・シンハ理事長

8. (ICC)マリア・フェルナンダ・ガルサ国際商業会議所会長

ガルサ会長から、非個人情報の越境流通は、グローバルサウスの発展にとって不可欠であるとの認識が示され、DFFTの取組に対する支持と、ICCとしてもデジタル庁と連携したいとの意向が示されました。河野大臣からは、DFFTやIAP設立に向けた取組状況の紹介とともに、国際機関や産業界との連携についても発言がありました。

河野大臣とマリア・フェルナンダ・ガルサ国際商業会議所会長

連絡先

デジタル庁 国際戦略担当
矢端、村田
電話:070-7416-9903(矢端)、070-7416-9875(村田)

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