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日EUデジタルパートナーシップ閣僚級会合を開催しました

2023年(令和5年)7月3日(月)、デジタル庁は、総務省、経済産業省と共同で、デジタル庁において対面形式で日EUデジタルパートナーシップ閣僚級会合を開催しました。日本側はデジタル庁河野太郎大臣、総務省松本剛明大臣、経済産業省太田房江副大臣、が共同議長を務め、EU側はティエリー・ブルトン欧州委員(域内市場担当)(Thierry Breton、European Commissioner for Internal Market)が来日し、共同議長を務めました。本会合において、日本側の3省庁とEUとの議論の成果として、共同声明を発出しました。

日EUデジタルパートナーシップ閣僚級会合の主な成果

共同声明のポイントは以下のとおりです。

  1. デジタル庁、総務省、経済産業省及びEUの共同議長により日EUデジタルパートナーシップ閣僚級会合を東京で開催した。
  2. 日本とEUは自由で開かれたルールに基づく国際秩序を基礎とする共通の価値及び世界観を守るため、これまで以上に結束する。
  3. 半導体、HPC、量子技術、5G/ビヨンド 5G、DFFT、デジタル貿易原則及び強靭なデジタル連結性という戦略的分野で成果を挙げるとともに、プラットフォーム規制、データガバナンス、サイバーセキュリティの分野でも建設的な対話を進めてきた。
  4. 本パートナーシップの機会を捉え、西村経済産業大臣とブルトン欧州委員との間で半導体に関する協力覚書に署名する意図を有している。
  5. 本パートナーシップの機会を捉え、安全で強靭かつ持続可能なグローバルな接続性のため、松本総務大臣とブルトン欧州委員との間で海底ケーブルに関する協力覚書に署名した。
  6. 日EUデジタルパートナーシップの下での共同準備作業を経て、EuroHPC共同事業は、ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)の促進を目的とした提案募集を開始した。量子コンピューティング環境の相互利用の検討を開始する。
  7. 5Gネットワークが拡大し、6G技術の開発が開始している中、オープンで安全な革新的かつ強靱な通信インフラの重要性について引き続き議論する。
  8. 双方は、信頼できるAIの実現を目指したそれぞれの法制的・非法制的枠組みについて定期的に情報を更新するための恒久的なコミュニケーション・チャンネルを確立する意図を有している。双方は、「広島AIプロセス」における生成AIに関するG7の議論に貢献する意図を有している。
  9. 強力なデータ保護規則に支えられた、自由で信頼性のある越境データ流通の確保を目指す。G7広島サミットにおいて、双方は、信頼性のある自由なデータ流通(DFFT)の 具体化に向けたパートナーシップのための制度的アレンジメント(the Institutional Arrangement for Partnership: IAP)を立ち上げるという優先事項を支持した。G7及びG20の文脈においてDFFTを可能にする二国間のベスト・プラクティスを推進することに合意した。
  10. これらの成果は日EUデジタルパートナーシップの下で確立された優先ワークストリームにおける具体的な進展である。また、情報共有や共同演習を含むサイバーセキュリティ分野における実務的な協力を確立するための基盤も整えた。
  11. 双方は、生成AI、中小企業のDX、デジタル貿易とDFFTを支えるトラストサービスの相互運用性など、高い経済的可能性を秘めた分野において、将来的に共通の行動を追求することを想定している。2024年に再度会合を開き、進捗状況を確認し、パートナーシップを深めるための更なる進展を図る意図を有している。

日EUデジタルパートナーシップ閣僚級会合における議論

本会合では、河野デジタル大臣とブルトン欧州委員が信頼性のある自由なデータ流通(DFFT)といったテーマや今後の協力について議論し、日EUの相互認証・相互運用性向上に向けたユースケースの早期実現を目指したい、という方向で合致しました。
日本とEUは自由で開かれた、ルールに基づく国際秩序の維持や共通の価値及びビジョンを守るため、これまで以上に結束することを共に確認しました。

集合写真。左から総務省松本剛明大臣、ティエリー・ブルトン欧州委員、デジタル庁河野太郎大臣、経済産業省太田房江副大臣

会議に参加する河野大臣

ブルトン欧州委員とのバイ会談

本会合に先立ち、河野デジタル大臣とブルトン欧州委員とのバイ会談を実施し、直近のG7デジタル・技術大臣会合におけるIAP設立の合意に当たってのEUの協力に感謝するとともに、IAPを含む今後の具体的なプロジェクトに早期に取り組むべく議論しました。デジタル・アイデンティティやデジタル・クレデンシャル(デジタル証明書)など、具体的な相互認証(Mutual Recognition)の仕組みづくりや、双方のシステムの相互運用(Interoperability)等の可能性について議論を行いました。

また、多国間連携の取組について、デジタル庁が取組を進めるPeppolについてもe-invoiceの新たな国際標準仕様であるPINT(ピント)(Peppol International Invoicing Model)定着に向け、欧州各国の動きをリードしていただくべく、意見交換をしました。
これらの日EUの連携強化に向け、デジタル庁と、ブルトン欧州委員が所管する欧州委員会通信ネットワーク・コンテンツ・技術総局の協力の重要性を双方に確認しました。

左から、河野デジタル大臣とブルトン欧州委員が並んでいる様子

バイ会談の様子。左に河野大臣が座り、ブルトン欧州委員が並んでいる

本発表資料の内容に関するお問合せ先

デジタル庁戦略・組織グループ国際担当
担当:矢端(070-7416-9903)、佐々木(03-6771-8363)、武井(03-6771-8184)

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