河野大臣記者会見(令和4年11月4日)
河野デジタル大臣記者会見要旨
(令和4年11月4日(金)9時40分から9時54分まで 於:オンライン)
1.発言要旨
最初はマイナンバーカードの広報についてお知らせをしたいと思います。マイナンバーカードの個人情報やセキュリティに対する懸念についていろいろな声が寄せられております。こうした声に応えるためにしっかり広報をやっていきたいと思いますが、先週はマイナンバーカードのメリットや安全性に関して説明した動画をデジタル庁の公式Twitterに投稿しました。また、幾つかのテレビ番組などでも広報をして、YouTube、Twitterで流れております。多くの皆様にぜひ参考にしていただきたいと思っております。
また、それに加えて、「ミライの歩き方」という政府広報番組がありますが、ここでも安全性などについて、情報の発信を実施していきます。昨日第1回目が放送され、マイナンバーカードの基本、あるいは安全性についてご紹介をしております。第2回目も流れます。詳細は、テレビ東京の番組ホームページに出ると思いますので、ぜひそちらをご確認いただきたいと思います。政府広報オンラインのホームページでは、昨日放送されました第1回目の番組を今日の午後3時から配信する予定です。ぜひご覧ください。デジタル庁としては、マイナンバーの安全性・利便性、こうしたことについて今後も引き続き、インターネット動画、テレビコマーシャル、デジタル庁のホームページ、Twitter、こうしたもので情報発信を行っていくなど一層広報に力を入れていきたいと思っております。
10月28日(金)の記者会見でご質問をいただきました、消費生活相談員の処遇についてご報告をしたいと思います。指定消費生活相談員の人数を集計した結果、今年の4月で20都道府県に85名配置されていることがわかりました。
また、主任相談員は今年度から地方消費者行政強化交付金で事業メニュー化したもので、今後の現況調査で主任相談員の人数は把握をしていきたいと思っております。また、昨年度の消費生活相談員の担い手確保事業につきましては、資格を取得して、実務研修・就業サポート事業に参加をした116人のうち就業決定者は13名でした。就職に至らなかった主な要因として、「将来を含め応募の準備中」という方が35名、「希望勤務地での募集がなかった」という方が18名、「応募したが、採用に至らなかった」方が14名、人材データバンクは登録者25名でした。
地方公務員の数が抑制され、相談員も高齢化による退職などが減少要因となっている中で、この事業は有資格者や担い手の数を増やすことに寄与していると考えております。引き続き効果をしっかり検証しながら、こうした支援を実施していきたいと思っております。消費生活相談員の平均報酬額は市部で1,772円、町村部で1,790円という水準で、全体として各地域の最低賃金、令和3年度の全国加重平均が930円ですが、これを大きく上回っております。
ただ、最低賃金並みの地域というところも若干ございました。また各自治体の会計年度任用職員の中で、消費生活相談員の位置づけを平均以上としている自治体が96%でしたが、平均より低い自治体も一部でありました。地方自治体における職員の任用のあり方は、地方公務員法に基づいて、各自治体において検討されるものですが、昇給についてもそもそも相談員にその仕組みがない自治体も見られました。相談員の方には、地方消費者行政の最前線で非常に重要な役割を担っていただいております。能力や経験といったものがしっかりキャリアパスに位置づけられる、また、それに見合った処遇となることが大事だと思っておりますので、引き続き自治体に働きかけをすると同時に、相談員の担い手の確保や研修の充実にしっかり取り組んでいきたいと思っております。
また、デジタル化などを通じて十分に力を発揮できる環境作り。将来的に高度で専門的な知識を有する相談員が、場所を選ばず専門的な相談に対応することができるような環境作り、つまり、電話で全国どこででもこの専門的な相談ができるということになれば、相談員が特定の場所にいる必要はありませんので、そういうことができるように、これはデジタル庁の力も借りながら、電話相談ということで、全国から専門の知識を持っている方に振るということもあると思いますが、そういうことをやっていきたいと思っております。
冒頭、2件以上です。
2.質疑応答
(問)河野大臣、大変ご丁寧な説明、ありがとうございました。消費生活相談員の確保に向けて、ご努力いただくことに大変ありがたく感謝をしておりますし、また引き続きよろしくお願いしたいと思います。ただやはり会計年度任用職員になって年収が減った、あるいは年収は増えても月給が減ったという相談員さんがいることは事実ですので、やはりその辺に対してはきちっと手当てをしていっていただきたいですし、やはりパートと同じ扱いであるというところについては、やはり引き続き検討をお願いしたいと思います。
それから、一番私が気になっているのは、消費者庁が創設された時に、都道府県の中に消費生活課という、消費生活行政だけを担当する専門課、専門の専管課というものがあるところが11しかなかったのですが、消費者庁ができたことに伴って、2014年までは着実に増えて19まで増えていました。
ですが、年々減っていて、また今年も2つの県で減っていて、それが15あったものが13になっています。消費生活部があるのは東京都だけです。消費生活課、名前は消費者行政課だったり、いろいろするのですが、消費生活課があるところが13府県しかないというのは、やはり消費者庁が創設されて、その意義が地方に本当に伝わったのかと。やはりその消費者庁と付き合っていても、なかなかその本当にこう交付金とかをきちっとこう使って行政ができるのだろうかと、やはり消費生活の分野に対する認識が都道府県で弱くなっていっているのではないかということを合わせて心配しています。
それから消費者行政担当職員も、見かけは確かに減っている中で、消費者庁創設時5,190人、2022年5,166人、と見かけは24人しか減ってないように見えるのですが、その中身を見ると、専任職員は1,588人をピークに246人も減っていて、市町村の職員が増えているんですけれども、市町村の職員で消費者行政を担当する割合は2割しか、業務の中で消費者行政を担当していなくて、10%しか担当しない職員が半数を超えているという状況です。やはり本当に消費者庁が創設されて、消費生活行政分野に対する地方の想いとか、その関わり方が変わってきたのかと。それがやはり創設時に比べて減退しているのは何なのかを、ご意見いただきたいと思います。
(答)今回わかったことは、かなり平均報酬を上げてくれている自治体が多い。平均以上としている自治体が96%ですから、全体的にこの消費生活相談員の処遇について気にしてくれている自治体が多いのだと思います。若干平均より低いという自治体があることも事実ですし、昇給がない自治体もありますから、そういうところには少し働きかけをしなければいけないかなと思いますが、全体としてかなりしっかり処遇をされているのではないかと思っております。ただ、この相談員の能力や経験、あるいはキャリアパス、こういうことに見合った処遇になっているかどうか。特にこのキャリアパスというのがしっかりあるかどうかというのが大事なことだと思っております。都道府県のことについては、少しまた調べていきたいと思っております。
(問)旧統一教会問題について今国会で被害者救済高額措置規制法案が成立しないと銃撃事件から半年経っても韓国教団への高額献金、日本人の富の流出が止まらない野放し状態になるということになるんですが、法案成立の時期についての河野大臣のお考えをお聞きしたいんですが、よろしくお願いします。
(答)消費者庁で準備ができたものから、速やかに国会に提出をしてまいります。国会審議の状況は、国会にお尋ねください。
(問)今国会で成立しなくても仕方がないというふうにとれるんですが、それだと半年経っても法律1本も成立しないようでは、政権担当能力の欠如、教団との関係断絶への本気度不足が疑われるんじゃないかと思うんですが、それでもよろしいんでしょうか。
(答)国会審議のことは国会にお尋ねください。
(問)大臣のお考えを聞いているんですが、やっている感、演出だけで充分と、パフォーマンス大臣と呼ばれかねないとは疑われる事態も考えられると思うんですが、それでもよろしいんでしょうか。
(答)国会のことは国会に聞いてください。
(以上)