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河野大臣記者会見(令和5年9月12日)

河野デジタル大臣記者会見要旨

(令和5年9月12日(火)11時00分から11時11分まで 於:オンライン)

1.発言要旨

本日、デジタル規制改革を推進するための一括法の施行期日を定める政令案が閣議決定されましたのでご報告いたします。

これによって、アナログ規制の見直しのうち、今年6月に成立しましたデジタル規制改革推進の一括法案で改正した書面掲示規制の見直しが、来年4月1日から施行されることとなります。特定の場所において書面で掲示している標識あるいは利用料金等がインターネットを通じていつでもどこでも確認できるようになります。

こうしたアナログ規制の見直しについて、引き続き、着実に取組を前に進めてまいりたいと思います。

2つ目ですが、ガバメントクラウドの対象となるクラウドサービスについて、今年度の公募を、本日から開始いたしました。10月12日を期限としております。

今回の調達の実施に当たっては、最新かつ最高レベルの情報セキュリティの確保や、データ保存の安全性の確保などを引き続き必須要件としつつ、今年5月から6月にかけて市場調査を行った際に皆様からいただいたご意見を踏まえて、新たなクラウドサービス提供事業者が参加できるように、求める機能水準の維持及びガバナンスの確保は大前提として、複数の事業者による共同での提供、あるいはサードパーティーの製品を用いての提供を可能とするなどの要件の見直しを行っております。

これによって、国内企業及び外国企業を問わず、新たなクラウドサービス提供事業者に参加していただくことで、利用する国や地方公共団体にとって選択肢が増えることを期待したいと思っております。

3点目、機動的改善チームを昨年9月6日に立ち上げてから1年が経過いたしました。国民の皆様から、デジタルに関係する幅広いご意見・ご要望をいただいて、これを速やかに実現するために立ち上げた部隊であります。

当初は5名体制でしたが、自治体や民間企業にもご協力をいただいて、現在官民横断の28名体制になりました。優秀な人材を派遣いただいた各省、各自治体、各社に感謝を申し上げたいと思います。

これまでに、延べ800件を超えるご意見・ご要望をいただいて、その全ての案件について、担当部局への状況聴取、見直し方針の検討、そのフォローアップなどの対応をしてまいりました。これまでの対応事例として、Visit Japan Webの使い勝手の改善、まだ残っていた認印の押印手続きの見直し、配当金の受取手続きなど手続きのデジタル化、こうしたものを会見などでもお知らせをしてきましたが、本日この1年間の成果を取りまとめたものをデジタル庁のウェブサイトで公表いたしました。

各府省庁をまたいだ取組に協力いただいた関係の皆様に感謝を申し上げ、また各省庁・自治体などで同様の事案があれば自主的に改善いただけるよう期待したいと思います。今後とも、デジタル庁が行政の先頭に立って、デジタル化を進めるための様々な課題に耳を傾けながら、速やかに対応を図ってまいりたいと思います。

2.質疑応答

(問)機動的改善チームについてお伺いしたいのですけれども、今後はこのチームをどのように、例えば人員をこう増やしていきたいとかいうお考えはありますか。また、この1年間の手応えというのをお伺いしたいのですけれども、今後他の省庁だったり自治体だったりで、これは同じようなことができる手法だとお考えでしょうか。

(答)おかげさまでかなり優秀な人材を派遣していただきまして、チームのメンバーは、この改善チームの仕事だけでなく、デジタル庁の様々な仕事にも参加していただきました。こういう手法は、各省庁あるいは各自治体でもやれる素地はあると思いますので、多くの国民の皆様からの声に応えて、なかなか省庁が気付いていなかった問題点を拾い上げて、改善をこつこつと積み上げてきたということだと思います。チームのメンバーには感謝を申し上げ、引き続き、先ほど申し上げましたように、各省庁・自治体などで自主的な改善を続けていただくよう期待していきたいと思います。

(問)ガバメントクラウドの応募について伺いたいのですけれども、新しい要件を設定することによって、国内企業が企業連合という形で参入しやすくなったと思うのですけれども、それによる効果とか期待みたいなところはどうご認識されていますでしょうか。

(答)事業者から様々なご意見をいただきました。もちろん、セキュリティを確保するということと、データ保存の安全性が確保されていること、これはもう大前提ですけれども、国内企業あるいは外国企業いずれかを問わずに、セキュアでコスト効率が高く柔軟なクラウドサービスというものを選定することができるようになるのではないかと思います。様々な事業者に参加していただきたいと思っております。

(問)日本企業への期待みたいなところはありますか。

(答)もちろん、日本企業にこのクラウドサービスも頑張っていただきたいと思っております。今回の見直しは、対象を国内企業に限っているわけではありませんので、国内企業・外国企業を問わず公募に参加していただきたいと思っております。

(問)ガバメントクラウドに関して、今回の方針変更ですけれども、これまで何がネックになっていたのかということを知りたいのですけれども、先ほどセキュリティはもちろん大前提ということだったのですが、何か懸念が今まであってできなかったことが、今回OKだと確認されたというようなことなのでしょうか。

(答)求めている要件あるいは機能水準に変更はありません。これまでは一社で全ての機能を提供してもらうということを前提にしておりましたが、事業者から様々ヒアリングをして、複数社で共同でのサービスの提供あるいは自社で持っていないところはサードパーティーの製品を用いて提供するということが可能になれば、公募に参加できる企業が増えるということでしたので、そういう多様な提供の形態を認めることといたしました。より多くのサービス提供者が公募に応じてほしいと思っております。

(問)デジタル庁側が公募の柔軟性を高めたという理解でよろしいですか。

(答)そうです。
(以上)