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河野大臣記者会見(令和5年9月26日)

河野デジタル大臣記者会見要旨

(令和5年9月26日(火)12時10分から12時22分まで 於:オンライン)

1.発言要旨

e-Govのデータコンテストの開催についてお知らせいたします。

行政機関が公開しているオープンデータをとりまとめたカタログサイト「e-Govデータポータルサービス」を今年3月にリニューアルいたしました。このリニューアルによって、オープンデータの内容まで検索できる全文検索機能、あるいはサイト上でのグラフ化や地図の塗り分けといった可視化機能が新たに利用可能になりました。こうしたポータルサービスに蓄積されたオープンデータを更に活用していくために、今般、高校生・大学生・高専・短大・大学院、こうした学生さんを対象として、様々なアイデアを募る「e-Govデータコンテスト」を実施することといたしました。

「地域課題を解決し、地域の新たな魅力をアピールする」をテーマに、今日から募集を開始いたしました。デジタル庁のウェブサイトからお申し込みいただきたいと思います。締切りは11月6日にしております。

また、コンテストへの参加を検討している方のために、e-Govデータポータルサービスを活用して課題解決を行う方法について学ぶワークショップも開催いたします。何回か実施する予定ですので、詳細についてはデジタル庁のウェブサイトをご確認いただきたいと思います。

2つ目、罹災証明のオンライン申請についてお知らせします。

罹災証明は、被害の程度を証明する書面ですけども、被災者が支援を受けるときなどに必要なものです。罹災証明の発行に当たっては、被災された方が、市町村に申請していただく必要がございますが、デジタル庁では罹災証明書をはじめ様々な行政手続をオンライン化しようとして、総務省と連携し、マイナポータルの整備をはじめ自治体を支援してまいりました。罹災証明については、今年の3月末の数字ですが、1,741の自治体のうち1,002の自治体においてオンラインで申請可能となっております。

罹災証明のオンライン申請は被災された方が大変な状況の中で役所を訪問する必要がなくなり、自宅から申請をすることができます。また自治体にとっては、窓口での申請の受付を縮小することができますので、緊急対応の方に職員を集中することができるなど、双方それぞれにメリットがございます。実際に住民の方、自治体の方の両方から、オンライン申請できるようにしてよかったという声をいただいているところです。
災害の激甚化・頻発化によって、これまで災害が少なかった地域でも災害が発生することがあります。こうした状況を踏まえまして、デジタル庁では、昨日、自治体に対して、罹災証明のオンライン申請ができるように対応するよう、改めて事務連絡を発出いたしました。まだオンライン申請に対応いただいていない自治体におかれては、住民の利便性の向上、職員の負担軽減の観点から積極的な対応をお願いしたいと思います。

3件目、マイナポイント第2弾について、申込期限であります9月末まであと5日となりました。

マイナポイントは9月末までにお申し込みいただく必要がありますので、期限間際には自治体や民間のポイント申込支援窓口、あるいはポイント申込サイトが混雑することが予想されます。

また、9月の最終日よりも早く申込みを締め切る決済サービスもあります。ご希望の決済サービスに申し込むためには、お早めにポイントを申し込んでいただく必要があります。

マイナポイントの申込期限のこれ以上の延長はございませんので、2月末までにマイナンバーカードを申請された方は、お早めにポイントを申込みいただきたいと思います。

2.質疑応答

(問)経済対策についてお伺いします。本日、総理からの指示の中に「人口減少を乗り越える社会変革の推進」というのが入りました。規制制度改革も活用して対応するとのことですが、どのようなメニューを検討していくか考えをお伺いします。それから大臣、先日意欲を示されたライドシェアやタクシーの規制緩和も経済対策の中で検討する考えはありますでしょうか。

(答)人口減少、人手不足、高齢化、過疎化、こうした課題を乗り越えていくためには、デジタル技術を活用した新しい業務のやり方、サービスの提供というものが必要となりますので、これは積極的に対応していかなければならないと思っております。また、様々な地域で、なかなかタクシーに乗車できないという悲鳴にも似た声が上がってきておりますので、まずこれに対応するためにタクシーの規制緩和、二種免許取得の規制緩和といったことは検討していかなければいけないと思っております。

(問)まずタクシーの規制緩和を進めて、ライドシェアはもう少し時間をかけて検討していくということでよろしいのでしょうか。

(答)本丸は自動運転だと思っております。

(問)経済対策の関連ですが、今少し言及ありましたけれども、DX、デジタルの力というところで、今回特に中小企業や地方の賃上げですとか、そういったところの効果も期待されるところかなと思うのですが、大臣としては、デジタル庁としてどういうふうに貢献していけるかというあたり、お考えをお聞かせください。

(答)一つは先ほども申し上げました人口減少、人手不足、高齢化、過疎化、これに対応するためのデジタル技術の導入というのはしっかりやっていかなければならないと思っております。また、スタートアップの支援という観点からも様々な規制改革が必要な部分があると思います。また経済成長のきっかけを作るという意味でも、今、規制によってサービスあるいは機器の導入ができないというようなことがないように、そうしたものにも目配りをしていきたいと思っております。

(問)デジタル行財政改革についてお伺いします。今、準備室というのがありますけれども、第1回の会議というのは大体どれくらいのスケジュールで進めるお考えでしょうか。また先ほどおっしゃったタクシーの規制改革というのは第1回の会議のメニューにもなり得るとお考えでしょうか。

(答)会議については、決まり次第、詳細をお知らせしていきます。

(問)罹災証明書のオンライン申請の件について、大臣、今このタイミングでこの件に触れられた理由というところをお伺いしたいのと、1,002の自治体が今オンライン形式で申請可能ということですが、半数以上できている一方で、700以上の自治体がまだできていない実態について、どういうふうに思っていらっしゃるか。またネックになっている点、どのようにお考えかお聞かせください。

(答)今年は風水害がかなり多くの地域で災害をもたらした部分があると思います。被災者の方がわざわざ市役所へ足を運ばれなくても、オンラインで罹災証明を申請することができるようになり、これは住民の方あるいは役所の職員の双方にメリットがありますので、デジタル庁としては強力に進めていきたいと思っております。まだ対応できていない自治体については、これまで比較的災害が少なかったというところがあるのかもしれませんが、かつて災害が少なかった地域でも災害が発生するようになりました。やはり気候変動の影響というのが非常に大きいと思っております。できれば全1,741自治体で、この罹災証明のオンライン申請に対応できるように、デジタル庁としてバックアップしていきたいと思っております。
(以上)