河野大臣記者会見(令和5年11月14日)
河野デジタル大臣記者会見要旨
(令和5年11月14日(火)8時35分から8時47分まで 於:参・本会議場中庭側)
1. 発言要旨
週末に、秋のレビューを行政改革担当大臣として行いました。今回は、予算事業に限らず基金あるいは規制改革についても議論いたしました。各テーマの取りまとめは、行政改革推進本部の事務局のホームページに掲載しているところでございます。
今回のレビューの結果は、11月下旬のデジタル行財政改革会議に報告することになります。また、中身の指摘をいただいた予算事業につきましては、年末の予算編成を通じて来年度予算に適切に反映できるよう、予算当局とも連携をしていきたいと思います。
総理からは、デジタル行財政改革会議で基金の見直しについてご指示をいただいているところでございまして、今回のレビューでも4つの基金を取り上げました。基金についてはいくつか論点がありまして、1つは終わりの時期をいつにするか、今、約190の基金があると思いますけれども、点検すると3割は終わりの時期が定まっておりません。単年度予算の例外ということで基金を作っているわけですから、この基金で何を達成するのかという成果を見るのに、終わりがないと成果の検証のしようもありませんので、そこはまずきっちりやっていかなければいけないと思います。
それから、5年なり10年なり、基金の長さはいろいろあるのだと思いますが、そこに何年分のお金を入れるのかというところはしっかり議論しないといけないと思います。レビューの中でも3年程度の予算を入れてきっちり成果目標を達成できたかどうかというのを見ながらやっていくべきだというご議論もありました。基金のトータルの長さはどれぐらいにするのかというのと、そこへ何年分ずつの予算を入れていくのかというのは、2つの別々な課題ですが、それぞれ議論していく必要があると思います。また、成果目標のない基金がありますが、これはレビューのしようもないので、成果目標をきちんと出していただいて、基金としてそれが達成されているのかどうかというところはしっかり見なければいけないと思います。
それからもう一つは、この基金を、例えば事業を行うのに一般社団法人が元請けなのに、実質的には民間企業に再委託してやっているというようなものがありました。それから、補助金をどこへ出すのかという実質的な審査まで民間企業にやってもらっているような基金がありましたので、この基金の運営の仕方というものはしっかり見ていかなければいけないと思っております。
まずこのレビューの結果をデジタル行財政改革会議に報告した上で、総理の指示を仰いでルールを作っていきたいと思っております。
今週の木曜日、規制改革推進会議の中の健康・医療・介護ワーキンググループの第1回目を開催いたします。
例えば、熊本県では半径4kmの中に薬局ドラッグストアが1店舗しかないというような場所がありますが、早朝・深夜あるいは地域によって必要な医薬品を購入できるお店が少なくて、円滑に必要なあるいは緊急性の高い医薬品を入手できないというようなケースが人口減少の中で増えております。
医薬品への適切なアクセスを確保するという意味で、デジタル技術を使えるところはこれを使いながら、国民の皆様が医薬品に円滑にアクセスできる、そういうためにどうしたらいいのかという議論をやらなければいけないと思います。
公金受取口座につきまして、これまで申し上げていた誤登録の可能性の高い940件のうち、登録情報の修正が行われなかった616件につきまして、一両日中に登録情報の抹消を行います。該当する方につきましては、登録情報の抹消後、マイナポータル経由で改めて正しい口座を登録いただくようにお願いをしたいと思います。
それからデジタル庁で新しいツールを開発して公金受取口座を調べた結果、ログアウト忘れのシステムを入れる以前に誤登録されていた可能性の高い227件を新たに発見することができました。この227件につきましては、もうマイナポータルでの閲覧を不可とするような措置を講じておりますが、今週金曜日に登録口座の変更手続を書留郵便でご案内いたします。この郵送物を受け取りになられた方は、案内に沿ってご自身の口座の変更をしていただくようにお願いしたいと思います。この登録情報の変更について、デジタル庁から金銭の支払いを求めたり、口座情報の提供を口頭で求めるということはありませんので、詐欺などについてはご注意をいただきたいと思います。
2. 質疑応答
(問)ライドシェアについてお伺いします。菅前首相が一昨日のテレビ番組で最終的には法改正を視野に取り組む必要があると発言されました。昨日の規制改革ワーキンググループでも委員有志から2024年を目途に新法の制定を検討すべきだという提言がされました。そうした法改正や新法制定を求める声が相次いでいますが、大臣はどのようにお考えでしょうか。
(答)これまでも地域、あるいは都市部・観光地、いろんな声を聞いておりますので、速やかに対応できるところは速やかに対応していきたいと思います。これからどういうところを目指していくか、デジタル行財政改革会議の中でも報告した上で、しっかり議論していきたいと思います。
(問)レビューに関連して、給付金事業のところの提言で、給付金事業にはデジタル庁においてデジタル技術の活用をもっとすべきだ、GビズIDの普及を進めるべきだという提言がありました。デジタル大臣として今後どう取り組んでいくか教えていただけますか。
(答)レビューの結果について、デジタル庁と共有を始めているところです。デジタル庁の方でデジタル的な対応をしなければいけないところは多々あると思いますので、今何をどういう順番にやっていくか、デジタル庁でこれから検討するところです。
(問)公金受取口座の件なのですけれども、ログアウト忘れの前に発覚した227件とは。
(答)ログアウト忘れを防ぐための措置を入れる前に227件ありました。これまでは口座に重複登録をしているものを扱っておりましたけども、今回デジタル庁でツールを開発して、重複でない誤登録についてもわかるようにした結果、227件新たに発見をしたということです。
(問)原因は同様にログアウト忘れということですか。
(答)おそらくそうだろうと思います。
(問)公金受取口座に関連して、家族口座の登録が14万件あったということで、こちらの修正状況でしたり、今後利用者にどういった対応を求めるのか、改めてお聞かせください。
(答)今少しずつ減ってきているところです。正確な数字が必要なら、事務方にお尋ねいただきたいと思います。少しずつ呼びかけしながら、これを解消していただこうと思っています。
(問)公金受取口座の関連で、新たに確認された誤登録227件の修正の仕方の確認なのですが、現状ご本人がマイナポータル上ではもう修正ができないので、改めて郵送物を受け取って、独自の修正をお願いすることになるというような理解で大丈夫でしょうか。
(答)はい。前回と同じような手続になると思います。
(問)基金の見直し、ルール作りのスケジュールについて確認させていただきたいのですけれども、まず11月末のデジタル行財政改革会議にレビューについてご報告し、そこからルール作りをされるという考え方でよろしかったでしょうか。
(答)今回のレビューの結果について、デジタル行財政改革会議に報告した上で、そこからいろいろな作業を始めていきたいと思っています。
以上