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河野大臣記者会見(令和5年11月17日)

河野デジタル大臣記者会見要旨

(令和5年11月17日 (金)8時50分から9時04分まで 於:オンライン)

1. 発言要旨

まず、アナログ規制の見直しの実施状況のフォローアップ結果について報告します。

デジタル庁では、昨年12月に「デジタル原則を踏まえたアナログ規制の見直しに係る工程表」を公表しましたが、それに基づきまして関係省庁と連携してアナログ規制の一掃に向けた作業を進めているところです。

今回のフォローアップの結果、見直しが必要な法令、法律以下の規制6,364件のうち、昨年の12月から本日までに1,601件の見直しが完了したことを確認いたしました。見直しが必要な法令に基づく規制のうち、約4分の1が見直しできた、達成したということになります。今後、必要な法令の見直し4,763件についても、工程表に基づいて原則として来年6月までに見直しを完了する予定です。

フロッピーディスクなどの記録媒体に関するもの1,000件近くは年内に見直すということになっていますので、これでフロッピーディスクに関する規制は一掃できるのかなと思います。

規制改革推進会議のWGについてお知らせをします。17日(金)に第1回スタートアップ・投資WG、20日(月)に、第2回働き方・人への投資WG、それと第2回健康・医療・介護WGを開催いたします。国会の情勢が許せば、私も参加できるものは参加したいと思っております。

17日のスタートアップ・投資WGでは、ドローンをとりあげます。岸田総理からご指示をいただいて、経済対策で年内に無人地帯での目視外飛行を事業化する方針が決定されております。利用者起点でのニーズを踏まえて、実際にドローンが事業化され、活用されるようしっかり議論していきたいと思います。

20日の働き方・人への投資WGは、オンライン教育を取り上げます。オンライン授業の実施方法へ自治体の判断を尊重してほしいという声を踏まえて、自治体から現場の実情を伺って、オンライン教育の更なる活用を可能とするための議論を進めたいと思います。

同じく20日の健康・医療・介護WGはオンライン診療の更なる普及を取り上げます。オンライン診療は、移動の足がなかったり身体が不自由といった方にとって、希望するお医者さんや希望するタイミングでの受診を可能とするもので、岸田総理がおっしゃっている「利用者起点」の社会変革の象徴と考えております。

当日は、厚生労働省の検討状況につきまして、患者団体、専門家、事業者の方々から課題や現場の実情についてお伺いをし、オンライン診療の更なる活用を可能とするための議論を進めていきます。

2. 質疑応答

(問)アナログ規制でお伺いしたいのですけれども、先ほど法律以下とおっしゃったと思うのですが、法律は含まない形が正しいですか。

(答)法律は一括法で改正しましたので、残っている法令の多くは政令以下、政省令になります。

(問)来年6月までにアナログ規制の一掃をするという目標があると思うのですが、こちらは達成できそうか見通しをお伺いできますでしょうか。

(答)はい。いけるのではないかと思っております。

(問)規制改革ですけれども、これまでと異なって、毎回WGをオンラインの公開で実施されていますけれども、公開で実施して見てもらうことの意義だとか狙いについて大臣のお考えをお願いします。以前は一部公開だったかと。

(答)ずっと公開しているものだと私は思っていたものですから。そこはしっかり議論を見ていただきたいと思います。WGは各省及び有識者にEBPM、エビデンスベースドで議論してくださいと。エピソードやエモーションではなく、EBPMのEはエビデンスですということは申し上げておりますので、エビデンスに基づいた議論をしっかりお願いをしたいと思います。

(問)次期個人番号カードタスクフォースについてですが、開催要綱には検討会終了後、速やかに議事要旨を作成し公開するとされているのですが、初会合から2カ月以上がたってもまだ公開されていません。会議自体もデジタル庁のホームページに資料が開催後に掲載されたのみです。このタスクフォースについては次期マイナカードのことでもあるので、丁寧な情報発信や情報公開が必要だと思いますが、大臣のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。

(答)すみません。議事録は速やかに公開することになっておりますので、発言された委員にご了解をとっているのだろうと思いますが、速やかに公開させます。

(問)マイナンバーの公金受取口座の件で先日発表がありましたが、一両日中ということですけども、登録の抹消というのは今日までにお済みでしょうか。

(答)終わっていると認識しております。

(問)公金受取口座関連で新たに見つかった200件余りの誤登録の件についても、利用者の方への郵送というのは今日でしたかね。今週末とおっしゃっていたのを記憶しているんですが。

(答)今日、出す予定だそうです。

(問)公金受取口座の関係で改めて登録の修正なり再登録等々必要になってくるかと思うのですが、もう一回、利用者の方への呼びかけを一言いただいてもよろしいでしょうか。

(答)誤登録になった方につきましては、登録を抹消してございますので、お手数ですが改めてマイナポータルからご自身の個人の口座の登録をお願いしたいと思います。また、家族名義の登録をされている方は、お手数ですけれども、ご本人名義の口座に登録し直していただきたいと思います。お手数をおかけしますが、よろしくお願いします。

(問)冒頭のアナログ規制についてお伺いしたいのですが、今回デジタル臨調が廃止されて、今回実務というのはデジタル庁が引き継いでやっていることになりますけれども、何か実務上で変わったところとかというのはございますでしょうか。

(答)全くありません。

(問)規制改革でドローンの件についてありましたけれども、多分大臣も数年前からご関心のところだと思うんですけれども、今回の規制改革というのは何か航空法をいじるような、そういう改革になるのでしょうか。

(答)実際にドローンを使った実証実験というのは行われておりますけども、なかなか事業化にならないところがありますので、もう実証実験ではなくて事業化できるように、国民の皆様の利便性の向上、生活の向上のためにドローンを使えるようにしっかりとした改革をやっていきたいと思います。

(問)11日の秋のレビューで、公証人による定款認証のあり方が議論の対象になりました。デジタル技術の導入などで将来的な定款認証の廃止というのが評価者から提言されたと思いますが、改めて大臣の受けとめを伺いたいです。あと、大臣はレビューの中で定款認証だけでなくて公証人が関わる事業全体についても議論しなければというようなお話しをされていましたけれども、具体的にその公証人の実務にどの点に問題があるとお考えでしょうか。

(答)公証人による原始定款の認証について議論がありましたが、起業家・スタートアップの負担軽減のために、一定の条件で公証人による面前確認は不要なのではないか、それから手数料があまりに高額なのではないか、これを不要にするあるいは減額するということを年内でしたか決定すべきだということと、将来的な定款認証制度の廃止を含め制度のあり方を検討すべきという提言がありましたので、これはしっかりフォローしなければいけないと思います。ただそのときに、昭和13年だったかの法律と、アナログを前提とした制度になっておりまして、デジタル時代に対応できるものではなくなっていると思いますので、定款認証だけでなく公証人の行っている作業について、その手続ですとか手数料といったものを見直さなければいけないと思っております。また、公証人が天下り先になっているというご指摘も以前からありますので、まず定款認証の議論をしながら、並行してその他の業務、それから公証人の天下り問題、規制改革と行政改革で並行して検討してもらう予定にしています。

(問)天下りの部分なのですけれども、具体的にどういったところに問題があるというふうにお考えでしょうか。

(答)公証人の募集をしても、圧倒的に元裁判官・検察官が公証人になっているという状況と、公証人が一体幾ら収入があるのかといった基本的なところがどこまで公募で世の中に伝わっているのかというのが非常にダークな部分があります。少し、そうしたことをオープンにして議論していただこうと思っております。
以上