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河野大臣記者会見(令和6年3月22日)

河野デジタル大臣記者会見要旨

(令和6年3月22日 (金)9時05分から9時25分まで 於:オンライン)

1. 発言要旨

国際データガバナンスアドバイザリー委員会についてお知らせいたします。来週の月曜日(3月25日)に、この委員会を開催いたします。
この委員会はDFFTに関する多国間の枠組みであるIAPに関する取組と、日本国内におけるこれからのデータ戦略それからデータガバナンスに関する取組について、様々国内外あるいは官民連携してデータ経済圏というものをしっかり作っていく、そのためにまず日本国内で官民協力をしっかり強化していこうということです。企業経営者・有識者にご出席いただいて、定期的に開催していきたいと思っております。委員のメンバーとしては、NEC、コマツ、トレードワルツ、マネーフォワード、住友商事、三菱UFJ、JR東日本の経営陣の方と、専門家として大学教授お二人にご出席いただく予定にしております。

マイナポータルにつきまして、これまでの実証版の提供を終えて、新しい正式版をリリースいたしますので、お知らせします。
マイナポータルではわかりやすく簡単に手続あるいは情報確認ができるよう、UI・UXを改善してまいりました。一昨年12月にアルファ版、昨年8月にベータ版を提供し、フィードバックをいただきながら順次改修を進めてまいりました。改修作業が順調に進捗しておりまして、今週末24日(日)からマイナポータルの新しい正式版を提供いたします。新しい正式版をリリースすることで、トップページがこれまでは旧デザインも選択できるようにしておりましたが、トップページは完全に新デザインのものに移行して、それに統一いたします。
今回の一連の改修作業では、スピード感を持ってサービスを高めていくためにも、機能を小さく切り分けて、短い期間で複数回のリリースをしながら、それぞれの切り分けられた機能についてフィードバックを受け取る機能を設けることで、利用する皆様からのご意見をいただいて改善・開発していくという方法を採用してきました。マイナポータルと連携するe-Taxを始め、連携のための設定について、設定が行われているかどうか、これをわかりやすく表示したり、手続の検索結果一覧から利用する手続を選択しているときに一目でわかるようなデザインにするなど、改善しております。
確定申告のところはいろいろご意見を頂戴しておりまして、e-Tax分もありますが、e-Taxとの連携それから様々な民間の金融機関を始めとするところとのデータ連携については、いろいろご意見をいただいているところでございますので、そこはこれから改善をしていきたいと思っておりますが、マイナポータルのところは、いろいろと改善ができたと思います。
今後も継続してフィードバックを受け取りながら、更に使いやすいものにしていきたいと思っております。マイナポータルの新しい画面の下の方からご意見をいただくことができますので、是非ご意見をお出しいただいて、それに基づいて改善していきたいと思っております。

再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース、再エネタスクの開催についてお知らせいたします。
今日の15時から、エネルギー転換を支える太陽光発電の更なる導入促進についてを議題として、オンラインで再エネタスクを開催いたします。
我が国は2050年カーボンニュートラル宣言をして、それに向けて、エネルギー基本計画では、2030年度の電源構成において再生可能エネルギーは36%~38%程度、うち太陽光発電を14%~16%程度と見込んでおります。しかし近年、太陽光発電のFIT制度の認定量が減少し、このままいくと目標の達成は非常に厳しい状況となっております。
その一方、事業者からは太陽光発電の普及に向けて規制・制度上の課題がまだまだ残っているという切実な声が上がってきておりますので、再エネ最優先の原則の下、太陽光発電の導入をもう一度加速するために、現在の規制をしっかり見直してより良い制度にするためにご議論をいただきたいと思います。
規制改革推進室のYouTubeチャンネルにおいて、これまで同様に生配信いたしますので、是非ご覧いただきたいと思います。

2. 質疑応答

(問)冒頭の国際データガバナンスアドバイザリー委員会についてお伺いしたいです。どのようなデータの国際流通に関して議論していくかなど、具体的な想定がありましたらお伺いしたいのと、また、いつまでに一定の方向性をまとめるかなど今後のスケジュール感を伺えますでしょうか。

(答)国際的なデータガバナンスを強化していくために、日本としてはこのIAPでのリーダーシップ、あるいはデータガバナンス全体の議論のリーダーシップをしっかりとっていきたいと思っております。そういう中でまず日本の官民の間でしっかりとこのデータ流通に関する認識をすりあわせていきたいと思っております。国際的なリーダーシップをとるためにも、まず国内で官民共通の認識に立つということを目指していきたいと思っております。今後、定期的に開催していきたいと思っておりますが、現在のところいつまでにというスケジュールはこれから決めていきたいと思っております。

(問)国際データガバナンスアドバイザリー委員会について伺いたいのですけれども、データ経済圏づくりという話だったのですけれども、日本企業が置かれている状況とか、海外と比べてどういうふうにご認識されてますでしょうか。

(答)国際的なデータ経済圏、ヨーロッパがGDPRをベースにした経済圏をつくろうとしている反面、アメリカは最近大統領令なども出て連邦政府がこのデータに関しても少しずつ前に出ようという雰囲気はありますが、アメリカはどちらかというとこれまで民間企業を中心にいろんなことを独自にやってきたという、世界的な流れが二極化している状況なんだろうと思います。そういう中で、日本の企業の経営戦略上、データガバナンスにどういうニーズがあるのか、あるいはどういうところを目指していくのか、あるいはアメリカ・ヨーロッパとどのような形で連携していくのか、あるいはASEANを始めとするグローバルサウスと日本とどのようにつないでいくのか、そうしたことをしっかりまず官民の間で意識合わせをしていきたいと思っています。

(問)その議論した結果、どういった成果を出していきたいみたいなものをもう少し具体的に何かありますでしょうか。

(答)日本として、国際的なデータ戦略のリーダーシップをとる中で、日本としてどういうデータ経済圏、どういうデータのエコシステムをつくっていったらいいのかという戦略につなげていきたいと思ってます。

(問)自民党の裏金事件についてお伺いします。先日の自民党大会で岸田総理や茂木幹事長に対して、裏金問題に関わった議員の厳しい処分を指示したと表明しました。河野大臣ご自身は処分について、どのようにあるべきかお考えをお聞かせください。お願いします。

(答)一義的には党でお決めになることではありますが、この不記載を指示した側、これは何らかの処分・けじめというのが必要だと思います。不記載を指示された側については、どちらかというと指示を受けて不記載になってしまったわけですから、政治資金としてきちんと領収書を提出して修正ができるなら、そこは修正する。領収書を出していないものについては、仮に所得であったなら、どういう所得税になるのかというのを試算して、こういう状況ですからしっかり延滞税もつけて国に返納するなり、党を経由して国に返納するなりということをやることで、けじめをつけるというのは一案なのだろうと思いますが、不記載を指示した側と指示された側と、やはりそこはきちんと線引きをして考えるというのが大事なのじゃないかと思います。一義的にはこれはもう党でお決めになることだと思います。

(問)関連してお伺いさせてください。河野大臣が2月に記者団に「一刻も早いけじめが必要」とご発言してから1か月以上経っています。この間全く処分については進んでいない状況ですけれども、この対応についてスピード感についてはどうお考えでしょうか。

(答)問題が明らかになって調査が行われたら、やはり直ちに必要な対応をしてけじめをつけるということが大事だと思います。何もしないで手をこまねいていれば、それは世の中の不信を招くことになりますので、やはり対応というのはしっかりけじめをつけて前へ進むというのが大事だと思います。

(問)マイナポータルのところでですね。確定申告に関していろいろご意見をいただいているというご発言がありましたが、これは具体的にはどのような改善を求めている声が寄せられているのでしょうか。

(答)多種多様な声をいただいておりますので、国税庁と相談しながらできるものはしっかりやっていきたいと思っております。例えば、これはマイナポータルではなくてe-Tax側ですけれども、e-Taxの生年月日を入力しようと思ったら、スタートが1890年か何かでというのは国税庁が速やかに修正していただいております。また、マイナポータルに入って、e-Taxとそれぞれの金融機関とで一番最初の情報連携をしようとすると、スマホにいろんな画面が残って、今自分がどこにいるのかわからないというようなこともありましたし、マイナンバーカードの読み取り回数が非常に多いという、要するに一度マイナポータルにカードを読み取って入っているにもかかわらず、更にいろいろなことのためにマイナンバーカードを読み取らなければいけないということなど、多種多様なご意見をいただいておりますので、そこについてできるものからどんどん次の確定申告に向けて対応していきたいと思っております。今回はAndroidがマイナーバーカードの機能を搭載できておりましたが、次の来年の確定申告に向けて、今Appleには、確定申告にはマイナンバーカードの搭載間に合うよね、と私の方からは申し上げております。

(問)見通しとしては間に合いそうな感じですか。

(答)そこは決まり次第お知らせいたします。

(問)先程の政治資金の件で1点お伺いしたいのですけれども、先程処分にかかるスピード感についておっしゃっていたと思うのですけれども、調査が行われたら直ちに必要な対応をして、けじめをつけるのが大事というふうにご発言されました。今、自民党ではその総理が聞き取り調査というのもこれからやろうという話もされていますが、現時点では調査はまだやっている途中というご認識でよかったでしょうか。ちょっとそこの辺教えていただけますでしょうか。

(答)これは党の方でやられていると思います。私は全くタッチしておりませんので、今どういう状況になっているのか私はわかりませんので、党の方にお尋ねをいただきたいと思います。

(問)つまり先程2月に記者団にけじめをとおっしゃってから、進んでいない速度感についてのご発言で直ちに必要な対応が必要とおっしゃりましたが、それは調査が終わったら直ちにやるのが大事であって、今はまだ進んでいないことに対して遅いとか、そういった意味ではないということで、よろしかったでしょうか。

(答)今、どういう状況になっているのか、先程申したように私は把握しておりませんので、状況を党本部にお尋ねいただきたいと思います。

(以上)