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河野大臣記者会見(令和6年4月12日)

河野デジタル大臣記者会見要旨

(令和6年4月12日(金)10時10分から10時22分まで 於:オンライン)

1. 発言要旨

介護分野におけるデジタル活用についてご紹介したいと思います。
介護サービスを受けるためには、まず(居宅)介護支援事業所でケアプランを作成してもらって、介護サービス事業所に送る。それから、介護サービス事業所が介護を実施した後、介護実績を取りまとめ介護支援事業所に返送するという作業が発生します。介護現場から、このケアプランなどの書類の作成作業が負担になっているというご意見がデジタル庁に寄せられております。
昨年の4月から、ケアプランデータ連携システムが本格稼働しておりまして、かつてはケアプランあるいは実績のやりとりを、郵送やFAX、紙でやるということが行われておりましたが、このケアプランデータ連携システムを使うことで、インターネット経由でデータ連携が可能となっております。また、ケアプラン以外の様々な参考データについても、PDFで共有することができるようになっております。ただ、このケアプランデータ連携システムについて、十分に現場に周知されていなかった、現場がこのシステムのことを十分に知っていなかったということがあるようです。
先月末には、このシステムの利便性向上のために、インターフェイス(利用画面)の改良が行われ、また介護記録ソフトとの連携用のAPIが開発されるなど機能が拡充されております。
介護従事者の手間の削減あるいは効率化は非常に重要で、デジタル庁あるいは厚生労働省が一生懸命取り組んでいるところですので、多くの事業者にこのデータ連携システムをご活用いただきたいと思います。デジタル庁においても、こうしたデジタル技術が十分に活用いただけるよう、厚生労働省とも連携して、周知広報に努めていきたいと思っております。

2. 質疑応答

(問)ライドシェアに関して、月曜日(4月8日)から始まり、実際現場で取材していますと、ドライバーさんの働ける時間帯の制限ですとか、夜も同じ運賃なので「酔っぱらいを乗せて同じ運賃で働きたくない」などという声など、まだまだその制限といいますかこれから改善していくところもあると思いますが、現時点で、この1週間近く始まってから経つ中で把握している課題点や、今後どういうところに注目していきたいか、改めてお考えをお願いします。

(答)月曜日にスタートで様々な話は聞いております。今後しっかりデータをとりながら改善に努めていきたいと思います。

(問)現時点でこういったところのお声を聞いてるとか具体的な例がありますか。

(答)様々な話は聞いておりますので、今後しっかり検討してまいります。

(問)ケアプランデータ連携システムについて、介護人材不足の解消、省人化という観点から、どのような意義があるか改めて教えていただきたいのと、それから十分に周知ができていなかったということですが、何か利用率が大体どれくらいなのかわかればお願いします。

(答)やはりこれからの介護の分野は、もう今でも人材不足が課題になっております。そういう中でデジタル化することで、今人手がかかっている業務の人手を減らして、介護の現場にそうした時間・リソースを振り分けていくというのが非常に大事になってくると思います。利用率は今約5%程度と非常に低迷しておりまして、理由の一つが、現場がこうしたシステムのことを知らなかったということもあるようですので、デジタル庁も厚生労働省としっかり協力して、周知・広報を努めていきたいと思います。

(問)政治改革の特別委員会について質問させていただきます。昨日の衆議院本会議で設置が決まりました。議論に期待するものなどありましたらお願いします。

(答)やはりこの政治資金にまつわる様々な不信に対して、しっかり答えていかなければいけないと思います。日本の場合、政治資金は非課税になっておりますので、収入あるいは支出をしっかりとお示しができるようにするというのが課題としてあると思いますので、しっかり国会でご議論いただきたいと思います。

(問)SNS上のなりすまし広告についてお尋ねします。先般ZOZOTOWNの創業者の前澤さんと堀江貴文さんが自民党本部で意見を述べられましたが、大臣としてこの問題についてどのように考えていらっしゃいますでしょうか。あと、デジタル庁として取り組むべき問題があれば教えてください。

(答)この広告に使われてしまった方からしてみるととんでもない話で、何人も直接プラットフォームにこの件の話をしていると思いますが、プラットフォームの対応が非常に遅かったのではないかと思います。もちろん、これは消費者庁あるいは場合によっては警察も対応することになるだろうと思います。デジタル庁として政府の取組の中で果たすべき役割があれば、きっちりやっていきたいと思っております。

(問)ライドシェアについてお伺いします。先日のWGの議論では、ライドシェアのアプリでのマッチング率について議論になったと思います。委員の方からも、リクエスト数が母数であるべきだというご意見もありましたが、この辺のデータの取り方を含めて今後調査を公表されるというご予定はありますでしょうか。

(答)マッチング率というのが入手できるデータの中で非常に活用しやすいということがありましたので、マッチング率で今まで議論しておりますが、先日のWGの中で問題提起されたように、リクエストを10回やってマッチングせず、11回目でマッチングしたというときに、それはマッチングしたというのがいいのか、あるいは多くの方が行っているように、この四つ角でマッチングできなかったから、次の四つ角まで歩いていってもう一回やるといったこともあるだろうと思います。それから、アプリの方でマッチング率が高くなると、電話で配車を要請しているところの配車率が下がるというようなご意見もありますので、そういう議論は当然やっていかなければならないと思います。また、雨が降ったときにマッチング率がおそらく下がるというようなこともあるだろうと思いますので、先日のWGの議論を踏まえて、しっかり議論をしていきたいと思います。

(以上)