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河野大臣記者会見(令和6年4月23日)

河野デジタル大臣記者会見要旨

(令和6年4月23日 (火)11時00分から11時17分まで 於:オンライン)

1. 発言要旨

まず、マイナ保険証の利用促進の取組についてお知らせしたいと思います。
今週25日(木)に開催される日本健康会議において、医療機関・保険者・経済界の代表が集まって、厚生労働大臣と経済産業大臣とともに私も国会の事情が許せば出席する予定にしています。
会議では、出席者から「マイナ保険証利用促進宣言」を行って、これを皮切りに、今年5月から7月までを「マイナ保険証利用促進集中取組月間」として、マイナ保険証の利用促進に総力を挙げて取り組みます。
この期間中、厚生労働省においては、医療機関におけるマイナ保険証利用促進のための支援金を見直して、利用件数の増加に応じて最大10万円、病院は20万円を一時金として支給することになっています。その条件として、医療機関の窓口におけるポスターの掲示、来院患者への声がけとマイナ保険証の利用を求めるチラシの配布をしていただくことになります。
さらに、国民へのご利用を呼びかけるため、テレビCMなど集中的な広報を展開していくこととしています。皆さんも是非次の医療機関へのお出かけの際には、マイナ保険証を試していただきたいと思います。
マイナ保険証で医療の質を向上させていきたいと思っております。できるだけ多くの皆様にお使いいただけるよう、引き続き、政府一丸となり全力で取り組んでまいります。

基金全体の点検・見直し結果についてお知らせいたします。
昨日の行政改革推進会議において、基金全体の点検・見直し結果を取りまとめ、第5回デジタル行財政改革会議に報告いたしました。今般の点検・見直しに当たって、私も200事業の基金シートに目を通し、また、各省から直接説明も聞いて必要な改善を求めたところです。各府省庁には精力的に取り組んでいただいたことを感謝申し上げたいと思います。
全ての事業について、定量的な成果目標を設定する、今後の予算措置に当たっては3年程度とする、など「基金の点検・見直しの横断的な方針」に沿って対応することを確認いたしました。また、原則として10年以内の期限を設定し、成果の検証を行うということを決め、成果の検証のサイクルを確立いたしました。支出が管理費のみとなっている事業のうち事業が終了している11事業全てについて、令和6年度までに廃止いたします。また、事業が終了している4事業は既に昨年度に廃止いたしました。
今般の点検・見直しにおける事業見込みの精査も踏まえ、令和5年度は4,342億円、令和6年度は1,124億円が国庫へ返納予定になっております。また、見直し後の基金シートについては、各府省庁のホームページで公表しております。
さらに、補助金の審査や交付に関する業務が、基金設置法人から民間事業者に外注されている事業全てについて、基準の策定、補助金の審査・採択に当たっての所管府省庁や基金設置法人への協議などの枠組みを設けられていることを確認いたしましたが、こうしたルールが適正であるのか、あるいはこれが厳格に運用されているのか、各府省庁による責任を持った基金事業の管理が行われているのか、こうしたことを徹底していきたいと思います。
成果目標については、全ての事業について設定が行われましたが、事業目的と整合的であるかといった観点から改善が必要なものがまだまだあります。各府省において、外部有識者の知見も活用するなどして、まずは点検・改善に取り組んでいただいて、令和6年度以降に基金システムを導入しますので、基金システムに反映するとともに、行政改革推進会議も並行して検証を行ってまいります。
昨日のデジタル行財政改革会議では、総理から、今後も基金の適正化に取り組むようご指示があったところです。今朝の閣議後の閣僚懇談会において、私から各大臣に、基金の今後の点検、しっかりと大臣のリーダーシップを発揮していただくようお願いしたところです。

明日24日(水)、規制改革推進会議の地域産業活性化WGの第12回を開催し、規制改革推進室のYouTubeチャンネルで生配信いたします。国会の情勢が許せば、私も出席したいと思っております。
昨日のデジタル行財政改革会議で、自家用車活用事業について、東京で4月8日から15日にかけて380台が稼働したと国土交通大臣から報告がありました。今後はマッチング率についても更にしっかり確認したいと思います。
また、昨日のデジタル行財政改革会議で、総理から、データを検証して地域の移動の足不足解消の状況を確認し、不断に制度改善を行うこと、タクシー事業者以外が行うライドシェア事業に係る法制度について、6月に向けた議論において論点整理を行い、5月中に規制改革推進会議で報告をするよう指示がありました。ご指示のとおり、しっかり取り組んでまいりたい。
明日のWGでは、移動の足が不足している自治体、あるいは飲食や宿泊関係の影響を関係団体からお伺いするとともに、国土交通省から自家用車活用事業の実施状況について報告いただきます。また、自家用車活用事業の実施主体であるタクシー会社のご意見や、地域の公共交通全般について有識者からのご意見を伺います。その上で、論点整理につながる議論を加速し、主要な制度改革にアジャイルに取り組んでいきたいと思っております。

2. 質疑応答

(問)マイナンバーカードについて、一部メディアではマイナンバーカードの申請枚数が1億枚を超えたという報道もありますが、デジタル庁のホームページでは、1月22日以降ダッシュボードの更新がなくて、現時点の申請枚数や交付枚数それぞれ把握されているものがあれば教えてください。

(答)手元に最新の数字がないので、確認して広報からお返しいたします。
(※後刻、マイナンバーカードの交付状況については総務省ウェブサイトに最新の情報が掲載されており、有効申請受付数は1億枚を超えている旨、回答しています。)

(問)ライドシェアについてお伺いします。昨日のデジタル行財政改革会議でも、国土交通省から示された資料では、東京都・神奈川県・京都の一部地域で合わせると、先程大臣もおっしゃった、1週間でおよそ3,000回運行回数があったというデータが示されました。この数について、どのように評価されているか教えてください。

(答)回数そのものというよりも、必要な時に移動ができるかどうかというのが大事ですので、マッチング率の方を重視しています。回数について数字は出ていますが、マッチング率、それも5回も10回も申し込んでようやく1回マッチングしたというようなこともありますので、マッチング率そのものの改善をどうするかということと、マッチング率の数値の向上、それから例えば、雨が降ると極端にタクシーがつかまらないという話もありますので、そういうことにどう対応していくのかといったことを考えていかなければと思います。

(問)マイナ保険証の普及促進に関連して、大臣は先週末までに普及促進に向けて協力をお願いする文書を自民党の国会議員に配布されていたと思います。大臣としての署名も入っていましたが、所轄官庁のトップとしての文書をなぜ自民党の議員のみに配布されたのでしょうか。今後、野党議員にも配るお考えはありますでしょうか。また、それに関連し、文書の中ではマイナンバー保険証を受け付けてない医療機関があった場合、国の窓口に連絡するよう呼びかけている記述もあると思いますが、今、医療機関の現場では、カードリーダーの不具合などのトラブルも報告されています。それにもかかわらず、普及が進まない理由が医療機関側にあるともとれるような記述がされている点について、表現として適切であったとお考えでしょうか。

(答)これは衆議院議員の河野太郎として配付いたしました。マイナ保険証は、一部の例外を除いて全ての医療機関・薬局において、カードリーダーの設置、それからマイナ保険証を受け付けることが義務化されておりますので、医療機関に行かれた方がマイナ保険証を利用できなかった場合には、フリーダイヤルにご連絡いただくよう、既にデジタル庁のホームページなどで周知・徹底しているところですので、是非このマイナンバー総合フリーダイヤル「0120-95-0178」をメディアの皆様にも周知徹底を協力いただきたいと思っております。

(問)基金について、改めて今回の基金事業の廃止及び返納額、この規模感についての受け止め、大臣が考える今後の基金に関する課題についてお伺いしたい。

(答)基金事業が200になりましたので、全部見るのが結構大変でした。行政改革推進会議の事務局も大変だったと思いますが、各省のご協力もいただいて頑張りました。終期の設定や今後の予算規模、あるいは管理費のみのものを廃止する、様々ルールを定めて検証のサイクルを確立するということに今回は注力いたしました。6年度から基金はこれまでのシートからシステムに入力していただく、データを更に扱いやすくするようにできますので、国民の皆様にもこの基金の中身を見ていただきやすくなると思います。基金の目的とやっている事業が合っているのかどうか、あるいは基金の目標が正しいのかどうか、そうした観点からしっかりと様々な方に見ていただくことが大事だと思います。事業が合理的に行われているのか、あるいは事業が目的に沿っているのか、保有資金の規模が適正なのか、こうしたことは今後もしっかり見ていきたいと思いますし、そうしたものに合致しないものについては、速やかに国庫返納、あるいは基金の廃止ということはやっていかなければいけないと思います。

(問)先程の件で改めて確認ですが、大臣としては、マイナンバー保険証の普及を促す文書の配布の表現については、中の表現自体は問題がなかったというご認識でよろしかったでしょうか。

(答)はい。

(問)昨日のデジタル行財政改革会議について、医療・介護についてお伺いしたい。岸田総理から武見大臣に指示があったと思います。先週も医療・介護分野での課題発掘対話があったと思いますが、それも踏まえて様々な課題があると思いますが、河野大臣はデジタル庁として、例えば電子処方箋の普及やリフィル処方の普及など、様々な課題があるなか、どのように取り組んでいきたいとお考えでしょうか。

(答)デジタル庁としては、今、電子カルテの普及のためのシステムの開発に取り組んでいるところでございます。またデジタル行財政改革会議の視点から、リフィル処方、「リフィル」という言葉がわかりにくいというご指摘もありましたが、繰り返し処方、これを普及させる、あるいはオンライン診療といったものの普及や、電子処方箋というものをしっかり普及できるように厚生労働省としっかり取り組んでいきたいと思います。

(以上)