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河野大臣記者会見(令和6年4月26日)

河野デジタル大臣記者会見要旨

(令和6年4月26日 (金)09時55分から10時08分まで 於:オンライン)

1. 発言要旨

自治体のオンライン手続に伴う手数料のキャッシュレス納付に関してお知らせします。
自治体がオンライン申請などを簡単に行えるよう、デジタル庁では、マイナポータルのぴったりサービスを提供しておりますが、申請するときに手数料をキャッシュレスで納付できるようにしてほしいとの要望をいただいております。
そのため、デジタル庁では、マイナポータルのぴったりサービスのキャッシュレス対応に、デジタル庁の中で内製で開発してきました。昨年4月にPayPayに対応し、昨年7月にd払いとau PAYによる支払いに対応してまいりました。その結果、昨年4月の都城市を皮切りにして、現在までに22の自治体でマイナポータルを通じたキャッシュレス支払いを利用いただいております。
その後、いろいろなご要望もありましたので、今般、クレジット分野のセキュリティ基準でもありますPCI DSSを取得することができましたので、本日4月26日から、クレジットカード決済に対応いたします。VISA、MasterCard、JCB、American Express、Diners Clubが利用可能です。
このサービスは、自治体の手挙げ方式で自治体の希望に応じて導入することができます。オンライン申請とキャッシュレス納付を検討している自治体は、デジタル庁にご相談いただきたいと思います。ぴったりサービスとの接続など技術面などの支援をさせていただきます。デジタル庁として、引き続き、キャッシュレス決済の普及を通じて、国民の利便性を高めてまいりたいと思います。

ゴールデンウィークの海外出張についてお伝えいたします。4月29日から5月6日までの期間で、ベルギー、オランダ、フランス及びサウジアラビアを訪問いたします。
ベルギーでは、4月30日に開催される日EUデジタルパートナーシップ閣僚級会合に出席いたします。この会合は、昨年7月に続く2回目の閣僚級会合になります。これまでの取組の成果と今後の活動について意見交換してまいりたいと思っております。また、EUとの間で、デジタル・アイデンティティに関する協力覚書、MoCの署名式を行います。
オランダでは、アムステルダム市のデジタル政策を牽引する責任者と意見交換するとともに、現地企業の視察を行います。
そしてフランスでは、日本が議長国を務めるOECD閣僚理事会に出席し、私は5月3日にデジタル分野に関する個別議題のうちDFFTに関する議論について議長を務めます。昨年12月に創設されたIAPの段階的強化、特にデータガバナンスに関するOECDの委員会組織の強化に向けた議論を主導していきたいと思います。
その後、サウジアラビアでは、サウジアラビアの要人とデジタル政策を始めとした意見交換を行うとともに、サウジアラビアが進めるスマートシティプロジェクトを視察いたします。
今回の出張で、国際的なデータガバナンスに関する議論を深め、IAPを強化していくとともに、日本の国際的なデジタル分野での貢献並びに影響力の向上を図ってまいります。

2. 質疑応答

(問)DFFTについて、昨年のG7広島サミット、G7群馬高崎デジタル・技術大臣会合から1年となりましたが、改めて今DFFTの組織の強化やどうやって具体化していくかこれから大事になってくると思うのですけれども、改めて今回のそういった観点での意味・意義を教えていただけますか。

(答)昨年12月にIAPを創設し、いよいよ具体的なプロジェクトを進めることになりますが、その一方、データガバナンスに関するOECDの機構あるいは取組を強化していきたいと思っておりますので、新しい委員会の創設を含め、そうした方向で議論をリードしていきたいと思います。

(問)今週、政治資金規正法改正に関する自民党の案がまとまりました。デジタル関連の項目もありますけれども、全体としてどう評価するか、また、今日、衆議院で特別委員会も開かれて与野党が議論しますが、どういう議論を期待するか、大臣のお考えをお聞かせいただけますか。

(答)自民党の組織文化が抜本的に変えられるよう、しっかり調整して取りまとめられたと思います。各党各会派、国会でしっかり議論をしていただいて、国民の信頼を一日も早く回復し、政治が国民のためにあることを実感してもらえる、そういう議論が国会で行われることを期待したいと思います。デジタル庁としては、政治資金に関するデジタル化、これについて議論がまとまれば、デジタル庁としてしっかり対応してまいります。

(問)キャッシュレスに関連して、今回のクレジットカードの対応ということですが、実際に市民・国民の方々が使えるようになる時期がいつ頃になりそうなのか見通しを教えていただきたいのと、これまでクレジットカードは高額決済ということが念頭にあるのかなというイメージがあるのですが、どういった支払いでクレジットカード決済が使われそうで、どのような利便性が高まりそうか教えてください。

(答)既にこのシステムを導入している自治体は、今日からクレジットカード決済に対応します。今後導入する自治体は、このキャッシュレスのシステム導入と同時に、クレジットカード決済ができます。もともとクレジットカードの対応を当初から考えておりましたが、このPCI DSSの取得に時間がかかったということで、今日からになりましたが、様々な手数料の支払いにクレジットカードを活用していただけるということで、利便性が高まると思います。

(問)在外選挙のネット投票について、大臣はこれまでも実現に向けて意欲を示されてこられたと思いますが、改めてこの在外ネット投票をやる意義と、実現に向けて越えなければいけないハードル、現状の課題について、今どのようにお考えになっているか、お聞かせいただけますでしょうか。

(答)今100万人を超える邦人の方が在外にいらっしゃいますが、だいたい国政選挙での投票率は2%程度と極めて低いのが現状です。これまでも選挙人登録をオンラインでできるようにいたしました。これまでは郵送がありましたので、かなり早い時期に登録の手続を開始しないと投票に間に合わないということがありましたが、その部分はオンラインにしました。ただ、実際に在外公館に足を運んでいただくか、あるいは郵便投票という選択肢ですが、郵便投票は選挙が始まったらすぐ締め切りがくるというような、極めて短時間で投票していただかなければいけないというものもありましたし、在外公館に行くのに相当な時間と労力がかかるという方が大勢いらっしゃって、その結果投票率が極めて低調となっていますので、この在外投票をオンラインでできるようにするということは非常に大事だと思います。既に、エストニアを始め、オンライン投票が始まっている国もありますので、技術的にはそんなに問題はないと思っております。公職選挙法は議員立法でございますので、国会、各党各会派の議論をしていただいて、速やかに法改正をしていただければ、総務省と連携してオンライン投票ができるようにしっかり進めてまいりたいと思います。

(以上)