河野大臣記者会見(令和6年7月23日)
河野デジタル大臣記者会見要旨
(令和6年7月23日(火)10時40分から10時52分まで 於:オンライン)
1. 発言要旨
マイナンバーカードの対面確認アプリの状況についてお知らせいたします。
対面で本人確認する際に、マイナンバーカードのICチップを読み取っていただくことになりますが、そのための確認アプリをデジタル庁で開発しております。券面を偽造したマイナンバーカードが本人確認に使われたという事案がありましたので、より厳格に本人確認をするために、マイナンバーカードのICチップの読み取りを推進することといたしました。
具体的に、本人確認を実施する事業者、金融機関や携帯電話事業者に話を伺い、また、関係省庁とも連携して、デジタル庁においてスピード感を持ってカードの読み取りのアプリの開発を行いました。
この「マイナンバーカード対面確認アプリ」は、事業者のスマホにアプリをダウンロードして利用いただきます。お客様のカードの券面情報をカメラとOCRで読み取ることで、利用者の暗証番号の入力を必要とせずに(代わりに券面情報を入力することで)、ICチップを読み込んで本人確認を可能とします。
今般、デジタル庁の中での開発が概ね完了いたしましたので、今月中にも現地実証として民間事業者のご協力をいただき、実際の業務窓口でアプリを活用した本人確認を行うこととしたいと思います。実証の詳細は調整中ですが、決まり次第お知らせいたします。
現地で実証した後、8月中には正式にアプリをリリースして、必要とする事業者がダウンロードできるように、関係省庁とも連携して取組を進めていきたいと思っております。
2. 質疑応答
(問)対面確認アプリについて、このアプリはスマホにダウンロードして使うイメージで間違いないでしょうか。
(答)はい。事業者のスマホにアプリをダウンロードして、スマホのカメラで券面情報を読み取って、マイナンバーカードのICチップを読み取るということになります。
(問)関連して、業務窓口で本人確認の実証を行いたいとのことですが、実証で使う想定をしているケースや、8月にリリースをしてから利用する場面はどのようなケースを想定されているか教えてください。
(答)犯罪収益移転防止法それから携帯電話不正利用防止法で本人確認を行う場合に、ICチップを読み取って本人確認を行うということになりますので、広くご活用いただきたいと思います。
(問)アメリカの大統領選に関して、バイデン大統領が撤退を表明して、大統領が変わることになりますけれども、日米で協力してきたDFFTの推進やサイバー安全保障への影響をどのように見ていらっしゃいますでしょうか。
(答)日米でこれまでいろいろなものを築き上げてまいりましたが、日米両国で今後もしっかりやっていこうというものですから、大統領が変わる、政権が変わるということで影響を受けるものではないと思います。
(問)総裁選に関して、昨日茂木幹事長が8月か9月上旬に判断する考えを示されました。大臣ご自身はいつ頃に最終判断したいと考えていますでしょうか。また、出馬される場合、現職閣僚として表明前に閣僚を辞任すべきか、その必要がないか、それについてのお考えをお願いします。
(答)何か物事を決まっているかのごとくのご質問は控えていただきたいと思います。
(問)7月19日に在外選挙の手続がデジタル化されたことを受けて、河野大臣自身のXで、改めてオンライン投票の実現への意欲を示されているかと思います。今年3月には臨時国会での法改正を目標に掲げておられましたが、この目標に変わりはないのか、目標達成への道筋など、現時点でのお考えをお聞かせください。
(答)今、100万人を超える邦人が在外で暮らしています。在外邦人も国政選挙では投票することができますが、これまでは選挙人登録を郵便で行うということで、なかなか選挙人登録が進まず、投票そのものも在外公館に出向くあるいは非常に短い期間での郵便投票ということで、結果として投票率が2%程度という非常に投票率が低いということが大きな課題でした。今回、外務省と総務省にご尽力いただき、まず在外の選挙人登録の手続がデジタル化されました。選挙人登録の数・割合が増えることを期待したいと思います。また、今後は更にそれを一歩進め、投票そのものを在外邦人についてオンラインでできるようにしたいと思っておりますが、これはデジタル庁だけで完結できるわけでなく、議員立法・国会で法改正も必要ですし、総務省・外務省を始め、各省とも調整を進めなければいけません。エストニア政府にデジタル庁の職員がこれまで出向しておりましたので、エストニアのオンライン投票の仕組みも研究してまいりました。こうしたことも参考にして、オンライン投票の実現に向けて動いていきたいということに変わりはございません。
(問)対面確認アプリについて、アプリケーション自体はAndroidとiOSを同時に提供されるのか、先にどちらか提供されるのでしょうか。
(答)iOSとAndroidのアプリ両方を8月にリリース予定です。どちらかが先行するのかなどの詳細な日程は、改めてお知らせしたいと思います。
(問)対面確認アプリについて、実証を今月中にもというところですが、視察等の予定はございますでしょうか。
(答)できるものなら目で見たいですね。詳細を詰めているところですので、決まり次第お知らせしたいと思います。
(問)関連して、カメラで確認ということですが、ICチップをカメラで確認するという理解でよろしいですか。
(答)違います。券面情報をOCRで読み取ることで、ICチップを読み取ることができるようになります。イメージでいうと、医療機関でマイナンバーカード保険証を読み取るような感じになります。
(以上)