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河野大臣記者会見(令和6年8月8日)

河野デジタル大臣記者会見要旨

(令和6年8月8日(木)10時40分から10時57分まで 於:デジタル庁20階会見室及びオンライン)

1. 発言要旨

大変暑い中、霞が関の職員の皆さんの勤務環境を良好に維持していくというのが必要になってくると思います。
最近、各省の冷房温度の設定や冷房の時間をいろいろ調べると、予算の制約というよりは習慣でいろいろやっていることが多いようです。
霞が関の職員の皆さんが、良好な勤務環境で効率よく仕事をしてもらわなければいけないと思いますので、空調設備の運用の適正化を各省庁に対してお願いいたします。
定時後、なるべく残業がない方が良いに越したことはありませんが、やむを得ず定時後も仕事をしなければいけない場合には、引き続きしっかり冷房を使っていただいて、効率よく仕事を終えて早く帰るというのが大事だと思います。
今日、人事院と連携して、内閣官房内閣人事局からこうした内容の通知を発出いたしますので、それぞれの役所において良好な勤務環境を維持できるよう、適切な運用をお願いしたいと思います。

2. 質疑応答

(問)冒頭発言について、取材でも中央省庁の庁舎では室温は28度程度にするようにという原則があり、一方で民間企業に対しては、これまで28度でお願いしていましたが、そのお願いを23年度に撤廃しているという状況があるようです。民間と霞が関で差が生まれていた現状についてどうお考えでしょうか。

(答)28度というような話があったと思いますが、外気温がこれだけ高くなってくると室内温度も様々になります。そういう中で、やはりしっかり働いてもらわなければいけませんから、汗だくで、それこそ氷柱立ててみたいなことになってもあまり意味がないので、適切な運用をやっていただきたいと思います。状況が変わっている中、昔からやっていたということで今の運用になっている部分があったことに驚きました。通知を出しますので、しっかり運用を変えていただきたいと思います。

(問)各省に聞いていると、庁舎の設備が古くて冷房が一括管理しているところもあるようですが、そのような場合はどのように対応していくのでしょうか。

(答)そういう場合も適切にやっていただきたいと思います。次の設備の更新の際にしっかり予算をとって、改善すべきは改善してもらいたいと思います。

(問)今日出される通知は、各省の状況に応じて、温度の設定や時間帯を自由に設定してくださいというものでしょうか。

(答)「適切に」やってくださいと。

(問)デジタル庁の運用はどうなっているかご存じでしょうか。

(答)デジタル庁は民間のビルですから、ほかの霞が関よりは多分空調設備の性能が良いのではないかと思いますが、やはり夜暑いという話は聞いていますので、そこはしっかり対応していきたいと思います。

(問)記者会見の在り方について、今日の閣議後会見はハイブリッドで行われるのはおよそ3か月ぶりです。各省庁ではオンライン会見の実施がほぼ皆無の状況の中、デジタル庁はオンラインでの会見に積極的に取り組まれていると思います。デジタル庁としては、記者会見がオンラインであることが、例えば職員の働き方や業務の効率化に寄与しているのかという点をどのように感じてらっしゃるのか、また今後各省庁に普及を呼びかける考えがあるかお伺いします。

(答)各省庁がどうするかは各役所の考え方があると思いますが、デジタル庁の場合は、このビルの特性からQRコードを全員に発行して入館いただいたり、今日このような形で椅子を並べたりということがありますので、日頃はオンラインで対応いただいております。今日のように(この後)特別な発表ごとがあるような場合や、河野太郎さんの顔をリアルで見たいというご要望も時々いただいておりますので、たまにはこういうリアルな会見もいいのかなと思っています。オンラインでは寝巻きで入られてる方もいらっしゃるようですし、そこは双方プラスになっているのではないかと思っています。

(問)昨日内閣府で「こども霞が関見学デー」がありました。冒頭の挨拶しか拝見できませんでしたが、感想があればお伺いしたいのと、終わった後の大臣の表情を見ていると、かなり朗らかな様子を受けましたので、何か思うことがありましたら教えてください。

(答)日頃のオンライン記者会見よりも質問時間が長くなりまして、いろいろ面白い質問もあって良かったのではないかと思います。非常に斬新な質問もあり、あたふたしましたけども、そこはお許しをいただいたと思っています。楽しかったです。

(問)今おっしゃられた斬新な質問というのはどのような質問ですか。

(答)内緒です。

(問)今日の人事院勧告の手交について、役割や活躍に応じた処遇の実現、いわゆるジョブ型の実現の必要性が言及されているかと思います。民間では徐々に取り入れる動きが進んでいるかと思いますが、霞が関でのジョブ型の導入の必要性や、またリボルビングドアと言われるような国家公務員の働き方改革の中でも、採用や人事制度の中での現場の課題について、国家公務員制度の担当大臣として見解を伺います。また、その勧告の中では、兼業制度の見直しについても具体的に検討すると言及されているかと思います。その公平性の確保といったバランスも必要かと思いますが、公務員の兼業の必要性についても見解を伺います。

(答)勧告については、これから受けるわけですので、内容について何か申し上げるというわけにはいきませんが、例えばリボルビングドアは、デジタル庁が割とそういう意味ではリボルビングドアになりつつあるのかと思いますし、霞が関もどちらかというと、新しい人は終身雇用を前提とせず霞が関に来る人もいらっしゃいますし、一度民間に行って国のために仕事をしたいと言って戻ってくる方もおりますので、リボルビングドアというのは、これからもどんどん増えていくでしょうし、増やしていった方がいいと思います。ジョブ型は、何をもってジョブ型というかというかという定義も割と千差万別のようなところがありますが、デジタル庁は割とジョブディスクリプションを明確にして採用していますけれども、やっていく中で、線を引いてここまでということではなく、若干滲み出る部分がありますので、その辺のジョブディスクリプションの書き方はデジタル庁も変えてきています。それぞれの組織に合ったやり方でやっていかなければいけないと思っています。勧告についてはこれから官邸へ行きますので、また後ほどお願いします。

(問)兼業についてはいかがお考えでしょうか。

(答)今、民間でも兼業が進んでいますし、霞が関の職員の中でも、自分の知見を生かして、やっている省庁の仕事と違うことをやりたいという希望は当然あると思いますので、内閣人事局・人事院でよく相談をしてもらい、今後の方向性を考えていくのかと思います。

(問)マイナンバーカードについて、現行の健康保険証が新規発行されなくなるまで4か月を切りました。保険証を廃止してマイナ保険証に一本化することで、事実上マイナンバーカードの取得を強制することにはならないでしょうか。

(答)全くならないと思います。なぜそういう議論になるのかよくわかりません。

(問)実際に勘違いして取得された方もいますが、その辺りはどうでしょう。

(答)勘違いして取得されたという話はあまり私聞いておりません。今日この後も新たな使い道の発表がありますが、マイナンバーカードを使うことで様々に生活等が便利になっていますので、大いに使っていただきたいと思います。

(問)高齢者や障がい者からは、マイナ保険証が使いづらいという声もあります。こういった方々が誰一人取り残されないようにするためにも、選択肢の一つとして現行の保険証を残した方がいいのではないでしょうか。

(答)論理が飛躍しているのではないかと思います。現行の保険証は偽造・なりすましを防ぐことができませんから、続けていくということは問題をそのまま引きずることになりますので、現行の保険証を残すことは全く考えておりません。

(問)偽造・なりすましの点について、現行の保険証でそのような問題が、廃止しないといけなくなるほど起こっているのでしょうか。

(答)現状でそういうことがあることは既に確認されておりますから、やめた方がいいと思います。

(問)現状、マイナ保険証やマイナンバーカードについて、メリットやデメリットが全部把握することができなくてどうすればいいのか分からないという声も東京新聞にたくさん届いています。保険証が廃止となる4か月間でこういった方々の理解を得て、不安を取り除くことはできるとお考えですか。

(答)東京新聞を読んでいる方でそのような声があるならば、東京新聞で是非メリットを伝えていただきたいと思います。

(問)誰一人取り残されない人に優しいデジタル化を掲げていると思うのですが、そうするために河野大臣が大切にされていることは何でしょうか。

(答)最新の技術をしっかり取り入れて、万人の皆様にそれを使えるようにしていきたいと思います。

(問)人事院勧告について、国家公務員の月給を2%引き上げる方針で報道が出ていると思います。国家公務員で、特に若手の離職率が上がっていたり志望者が減っていることが取り上げられている中で、特に若手職員を始めとして、国家公務員の待遇が少しでも改善されることは、そのような状況を打開する一手になると思います。国家公務員の待遇の改善に関してお考えがあれば教えてください。

(答)人事院勧告は、先ほども申し上げましたように、これから官邸で受け取りますので、勧告の中身について申し上げることはできませんが、霞が関に有為な人材を集めるということは、国のためにも大事だと思いますので、人事院でそうしたことを考えた勧告をしっかり出していただきたいと思います。

(以上)