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河野大臣記者会見(令和6年8月27日)

河野デジタル大臣記者会見要旨

(令和6年8月27日(火)10時33分から10時46分まで 於:オンライン)

1. 発言要旨

マイナンバーカード対面確認アプリについて、先週20日(火)に一般公開を開始いたしました。
マイナンバーカード対面確認アプリは、対面取引において、カードの券面を目視で確認するよりも、偽造困難なICチップを利用して、より厳格な本人確認をするために、デジタル庁で制作したアプリです。
事業者あるいは自治体の皆様に幅広くご利用いただけるように、先週20日(火)にAndroidとiOSの両方でリリースを開始いたしました。
アプリストアから誰でもダウンロードが可能です。初日に1万件以上のダウンロードがあったと聞いております。
リサイクルショップなどで早速導入いただいている事例があるほか、銀行の口座開設でも導入を検討いただいております。警察庁・総務省と連携し、犯収法(犯罪収益移転防止法)及び携帯電話不正利用防止法に関する事業者の方々に対して、このアプリを無償配布していることをご案内しております。
アプリを利用いただくとおわかりになると思いますが、カードのICチップを素早く読み取って本人確認することが可能です。是非関係者にご利用いただきたいと思います。
また、アプリで表示できる情報は券面に記載されている情報と同じです。目視で確認するときと同じ情報がアプリで表示されます。皆様には安心してご利用いただきたいと思います。
利用者のニーズを踏まえながら、引き続き関係省庁とも連携して、適切な本人確認が行えるように取組を進めていきたいと思っております。

今朝、第2回国際データガバナンスアドバイザリー委員会を開催いたしました。
我が国は、信頼性ある自由なデータ流通(DFFT)の提唱国として、デジタル経済の新たな現実から生じる様々な課題に立ち向かい、国際的な場で議論を主導してまいりました。
今回のアドバイザリー委員会では、国内外一体的に競争力のあるデータに関するエコシステムを作っていくために、グローバル化したサプライチェーンの現状を見ながら、国境を越えたデータの共有であったり連携をしっかりしていく。また、その前提として、国内外のデータガバナンスの在り方を、企業の経営者あるいは有識者と、この委員会を通じて議論していきたいと思っております。今回から新たにホンダに委員としてご参加いただきました。
今日の会合では、前回の委員会の議論を踏まえながら、DFFTの推進について、IAPにおける具体的な進展を早期に実現することが重要だということ、ASEANを始めとする二国間での具体的な課題に対応した協力を進めていくことへも期待が示されました。
国境や組織を超えるデータ連携・データ共有が増える中で、法令順守あるいはデータセキュリティの対応、スキルを持っている人材の採用・評価制度等、データガバナンスを経営課題の中で捉えることへの理解や、各社の状況と課題についての共有がありました。また、データガバナンス・ガイドラインについて、様々なご意見をいただきました。
デジタル庁として、DFFTの具体化を通した国際的なデータガバナンスをしっかりと主導していくために、民間企業のニーズを踏まえた国内の環境作りにも具体的に取り組んでまいりたいと思っております。

システム内寄生戦術、Living Off The Landといわれているものに対する技術的な対策文書がオーストラリア政府から発出され、この文書に各国で共同署名、公表を行いました。
システム内寄生戦術への技術的対策に関する文書を22日(木)に公表しております。このシステム内寄生戦術という、検知するのが困難なサイバー攻撃手法が、今国際的に広がりつつあります。この手法は、システムに侵入した後に、マルウェアを使う従来の攻撃とは異なって、システム内にある正規の管理ツールや機能を使って活動を行うため、検知することが難しいという特徴があります。
このシステム内寄生戦術への対策としては、システムのログを確認することが重要で、この技術的対策に関する文書を22日に公表しました。これはオーストラリア政府が作成し、我が国のNISCを含む9か国の機関が共同署名し公表したもので、仮訳も公開しています。
中規模から大規模な組織を対象としたもので、ITに関する経営幹部のほかネットワーク事業者あるいは重要インフラ事業者の方々に向けて作成したものであります。関係の皆様には是非確認をお願いしたいと思っております。
検知が困難とされるシステム内寄生戦術への技術的な対策について、国際的に文書を発出することは、我が国のサイバーセキュリティの強化、及びサイバーセキュリティ分野での国際連携の強化にもつながるものでありますので、引き続きこうした取組を進めていきたいと思っております。

2. 質疑応答

(問)マイナンバーカードの確認アプリについて、実証実験が行われ実際に利用されている現場も視察されたと思います。銀行の窓口やリサイクルショップでの利用も始まっているということですが、リリースされてから、実際にアプリの効果や現場からのリアクションなど、どのような声が上がっているか、また、アプリの性能自体をどのように評価されているのか教えてください。

(答)既に金融機関で導入の検討が進んでいると聞いております。通信事業者にも導入を検討されているところがあるようです。いくつか既に個別に使っていただいている事業者もあると聞いております。個別の技術の評価というのはもう少し専門的な人がした方がいいのではないかと思います。私も試してみて「すごいな」と思いましたが、暗証番号不要で、券面の情報をOCRで読み取って、ICチップを読み取ることで、非常に簡単に便利に使っていただけるというのは、私も実際に体験をして感じているところです。非常に多く初日で1万ダウンロードということですから、おそらく様々な事業者がこれから使ってくれるだろうと期待しているところでございます。

(問)現行の健康保険証の新規発行がなくなるまで3か月と迫る中で、保険証廃止の経緯についてお伺いします。2022年6月の閣議決定では、まず現行の健康保険証とマイナ保険証の選択制の導入を目指すとされていましたが、この年の10月にそれまでの方針を変えて、2024年秋に健康保険証を廃止すると決められたかと思います。これはなぜだったのでしょうか。

(答)マイナ保険証のメリットを早期に多くの方に体験していただくということから、政府内、関係省庁で議論の上、そういう決定をいたしました。

(問)どのような話し合いを経て、2024年秋に廃止すると決まったのでしょうか。この時期が適切と判断された根拠を教えてください。

(答)詳細は、後ほど広報から詳しくお伝えいたします。

(問)総裁選立候補から一晩経ちましたが、昨日とあまりお変わりはないと思いますが、現在のお気持ちと意気込みを改めてご教示いただきたいと思います。

(答)特に変わったところがございません。頑張ってまいりたいと思っておりますので、しっかり政策を訴えていきたいと思います。

(以上)