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河野大臣記者会見(令和6年9月27日)

河野デジタル大臣記者会見要旨

(令和6年9月27日(金)10時28分から10時45分まで 於:オンライン)

1. 発言要旨

自治体情報システムにおける文字の標準化の取組についてお知らせしたいと思います。
現在、自治体では、2025年度末までの基幹業務システムの標準化に向けて、使っている外字を行政事務標準文字に特定(同定)していく作業を進めていただいております。
行政事務標準文字は、約7万文字の文字セットで、一般的なシステムで実装可能なフォントファイルの上限である約6万5千字を超えてしまうため、全ての文字を実装するには複数のフォントファイルを組み合わせる必要があり、システムに実装することは容易ではないという意見が多く寄せられました。こうした意見を踏まえて、少しでもベンダーの開発期間の短縮に資するように、行政事務標準文字から基幹業務システムにおいて使用が見込まれない文字を除いて約4万字に縮めて、一つのフォントファイルに収めた行政事務標準当用明朝フォントを週明け30日に提供する予定にしております。
デジタル庁としては、文字の標準化に向けて、現場の声を踏まえつつ、引き続き積極的に自治体を支援してまいりたいと思います。

2. 質疑応答

(問)警察庁が会見で、運転免許証をマイナンバーカードに一体化するか両方持つかは、ドライバーの選択制と述べられております。免許証は全国統一様式で情報が警察組織だけで管理できます。一方で保険種別がたくさんあり国民全員が必要な健康保険証をなぜ12月に一斉に新規発行を停止するのかについて説明をお願いします。

(答)マイナ保険証は既に3年前から運用を開始しております。これから運用を開始する運転免許証とは現時点で状況は全く異なると思います。今後の運転免許証の取扱いは、こうしたことが始まった後の施行状況を踏まえながら、いろいろ検討されていくものだと思っております。マイナ保険証は、何回も申し上げているように、医療データの共有など、国民の皆様にとってのメリット、あるいは診療の質の向上が期待されますので、メリットを早期に実現するために、マイナ保険証による受診を基本とするものに12月2日から移行するとしているところです。

(問)健康保険証を残した形でメリットを享受する選択制にするというのは、免許証と同様に状況を見て進めていくというのが一番望ましいのではないでしょうか。

(答)3年前からそういう運用をして、今回12月2日から移行することにいたしました。

(問)いよいよ本日が自民党総裁選の当日となります。今のお気持ちを率直に教えてください。併せて、意気込みもお願いいたします。

(答)総裁選挙の勝利を目指して、最後までしっかり政策を訴えて頑張ってまいりたいと思います。

(問)昨晩、麻生副総裁が河野候補ではない方に1回目から票を寄せるといったような報道も出ました。派閥のトップのそういった報道が出ていることについて、受け止めを教えてください。

(答)そんなことは全く私は聞いておりませんし、麻生副総裁、今日の私の決起集会にも出席予定と聞いております。出馬会見以来、政策を訴え続け、共感をしてくれる党員並びに議員の皆さんが私に投票してくれるものだと思っております。こういう報道は選挙妨害でもありますし、政治不信を招く要因だと思います。政策本位の総裁選にならないというような報道がありますが、結局、候補者がどれだけ政策を訴えても政局ばかりが優先され、しかもこういう記事があたかも事実であるかのごとく流されるということは極めて残念で、こうしたことが続くとマスメディアに対する信頼性が損なわれることになる。結局ネットが正しいんだ、というようなことになると、やはり様々諸外国のような、ネットのエコーチェンバーをベースに分断が始まるようなことになってはならないと思いますので、マスメディアの報道には気をつけていただきたいと思います。

(問)現行の保険証の廃止とその時期を決めた経緯についてお伺いします。東京新聞は、政策決定のプロセスが分かる記録の情報公開請求をしましたが、開示文書には具体的に協議された記録はありませんでした。他省庁の大臣との協議や、2022年10月13日に廃止方針を発表する前の首相への報告と廃止方針の確認は間違いなくあったということでしょうか。

(答)保険証の廃止の方針については、政府を挙げてマイナンバーカードの普及あるいは利便性の向上に向けた方策に総合的に取り組む中で、関係閣僚間での協議を経て、一体化のメリットを早期に実現するために、2024年秋に保険証の廃止を目指すこととしました。この方針を2022年10月13日に関係閣僚と確認した上で、発表させていただきました。この関係閣僚間の協議については、各省庁間の議論を関係省庁連絡会議などの場で行った上で、関係閣僚間、デジタル大臣と厚生労働大臣などの間でも協議を行ったことを指しております。関係省庁連絡会議については、議事録が作成され、公表されております。関係閣僚間の協議については、大臣間で直接適宜行っているもので記録はありません。この13日の廃止方針の発表前に、総理にもご報告しているところで、それは関係省庁連絡会議の資料をもとに、関係閣僚から報告をしたものです。

(問)関係省庁連絡会議の議事録では、河野大臣の発言しか記載がなく、他の大臣の方や他省庁の意見はなしと書かれていて、他の省庁の意見はそこには記載がありませんでした。この会議の場以外で、他省庁の意見を聞かれているということか、また、その記録がないのは、なぜでしょうか。

(答)大臣間で適時意見交換はしているところでございます。関係省庁の意見については、この連絡会議の議事録のとおりでございます。

(問)保険証の廃止は、国民全体に影響を与える重大な政策決定ですから、その政策決定のプロセスが分かる記録として国民に示されるものが現状のような内容だけで十分でしょうか。国民への説明責任を果たせているとお考えか、お伺いしたい。

(答)繰り返しになりますが、この方針を関係閣僚と確認した上で発表いたしました。閣議決定した総合経済対策の中でも、健康保険証との一体化を加速し、令和6年秋に廃止を目指すための環境整備の取組を行うということが明記されております。また、マイナンバーカードと健康保険証の一体化に関する検討会を開催し、必要な法改正案を令和5年の通常国会に提出して、可決・成立いただいたところでございます。これからも、様々な広報手段を用いて、国民に対して丁寧に分かりやすい説明に努めていきたいと思います。

(問)総裁選について、総理大臣になったら、どのような総理大臣になりたいとお考えになっているのか、お聞かせください。

(答)日本の国をしっかり前に進める、有事にも強い総理大臣になりたいと思います。

(問)先ほどの質問の関連で、(2022年)10月13日の記者会見が、関係閣僚で口頭で協議されたのかもしれませんが、その後の年末の予算編成の関係で12月に閣議決定されたと承知していますので、手続の順序が逆だと思います。国民の生命・健康に関わる重大な意思決定で、口頭ベースで関係閣僚が決めたということは、2022年6月の閣議決定すら超えるもので、関係閣僚の意見交換だけで決めるということは重大な瑕疵があると思いますので、その辺の事実関係についてご説明をお願いします。

(答)閣議決定は、総合経済対策の閣議決定でございます。一体化の結論は、(2022年)10月13日に発表しているところです。

(問)総合経済対策は(2022年)12月ですよね。

(答)総合経済対策の閣議決定は、(2022年)10月28日です。

(問)(2022年10月)13日の会見の後ですよね。

(答)(2022年10月)13日に廃止を目指すということを発表して、それはそこで意思決定が終わっています。(2022年)10月28日は、総合経済対策の中で、環境整備の取組を行うということを決めたもので、順番どおりです。

(問)総裁選に関して、今回、15日間にわたり様々なテーマで議論が行われましたが、どの政策や訴えに一番手応えを感じたとお考えでしょうか。

(答)やはり様々、安全保障であったりあるいは財政であったり、お一人お一人の国民の皆様が向き合っている孤立・孤独の問題、老後の不安であったり、有事なんだという、それに対して、やはり河野太郎のこれまでの経験であったり、あるいは改革を実現してきたということについて、賛同いただいてきたのではないかと思っています。

(問)総裁選挙において、党内で旧派閥単位でまとまった行動を取るようなことを模索する動きがあることについて、どのように受け止めてらっしゃいますでしょうか。

(答)旧派閥であったり、グループであったり、総裁選ですから、人が集まっていろいろな相談は当然あるんだろうと思います。

(以上)