平大臣記者会見(令和6年10月8日)
平デジタル大臣記者会見要旨
(令和6年10月8日(火)9時20分から9時31分まで 於:オンライン)
1. 発言要旨
令和6年奥能登豪雨に関するデジタル庁の対応についてお伝えさせていただきます。
先月20日から22日にかけて発生した大雨により、大きな被害が発生いたしました。お亡くなりになられた方に哀悼の意を表するとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
デジタル庁では石川県からの要請を受け、職員を被災地に派遣し、受付手続のデジタル化やマイナンバーカード活用に関して、県の支援を行っております。
具体的には、7日より輪島市の被災者が市外のホテルや旅館等の二次避難所への避難申請を行っていただくにあたり、マイナンバーカードに対応した読み取り端末を受付に設置し、マイナンバーカードによる受付を希望者に対して開始いたしました。
また、マイナポータルを利用した診療情報・服薬情報の取得へのサポートや、二次避難所での保健師等による健康相談について、今後、オンラインで相談を受付することを検討しています。
災害時の被災者対応のデジタル化や避難所受付業務等へのマイナンバーカード利用による効率化・高度化は、デジタル庁としても重要なテーマと考えており、引き続き、関係機関、防災DX官民共創協議会と緊密に連携をして、対応を進めてまいりたいと考えております。
2. 質疑応答
(問)健康保険証の廃止問題について、先般の会見で、廃止の理由の一つとして、マイナ保険証と健康保険証の選択制にすると二重投資でコストがかかるとおっしゃいました。現行の健康保険証は、各保険者が発行・交付しているので、新たな公費・税金の投入はないと認識をしていますが、事実関係をお伺いします。会計検査院からマイナンバーの多額な費用と、利用が低いのではないかとご指摘がありましたが、マイナンバー制度、マイナ保険証のシステム構築、カードの普及等で、これまで国・地方公共団体等が投入してきた税金の総額をお示しいただきたい。また、マイナ保険証の推進、マイナートラブル解消に向けたシステム構築が今、厚生労働省等で行われていますが、一方で、資格確認書や資格情報のお知らせなどの紙の発行がこれから行われるとされています。こういった経費に、国・保険者の新たなシステム構築経費も多額の税金が新たに投入されると考えており、その総額も教えてください。
(答)二重投資の件については、今の保険証を使う分には、新たな追加の投資がないんじゃないかというご指摘だと思いますが、先般の私の大臣会見でも申し上げたとおり、今の保険証はICチップも付いていませんし、顔写真も付いていないということで、悪用しようと思っている人たちからは、非常に付け入る隙が多くある。それを防ぐためには、保険証の方に、ICチップ・顔写真を付けるようなリニューアル、投資をするのか、もしくは、マイナンバーカードに統一をしていくのかということになりますので、それはマイナンバーカードと統一したマイナ保険証を使う方が合理的ではないかというお話をさせていただいた。会計検査院からの指摘については、多額の費用が投じられている一方で、自治体の方でマイナンバー情報照会の利用等が、一部低迷しているところもあるのではないかという指摘を受けています。そういった中で、この指摘は、しっかり活用していけという趣旨の指摘であると認識しています。マイナンバー全体の制度に関連する費用ということでありますが、これは政府の方で、マイナンバー制度関連費用という形で取りまとめをしているところであります。関係府省庁におけるマイナンバー法が成立した、平成25年度から令和6年度までの12年間の累計での合計は約1兆1,700億円となっております。マイナ保険証のシステム構築等に関する費用については、所管である厚生労働省の方にお尋ねいただければと思います。
(問)現行の保険証を維持するコストは、ゼロということでよろしいですか。
(答)コストというのは、ランニングのみならず、不正使用されたときのコストなどもありますので、広い意味でのコスト負担というご認識をいただければと思います。
(問)マイナンバー制度、マイナ保険証に多額の税金を投入したのは事実ですから、不正をどれくらい防げるのかを含めて示していただかないと、不正自体がそんなにあるのか疑問に思います。
(答)一言付け加えると、私は、デジタルの方の詐欺的なアカウントのなりすましの投資詐欺アカウントなどの対応もしていますが、今こういったことで悪用しようと思うと、本当にいろいろな形で悪用しようと、しかもそれが組織的に展開をされるということで、是非この穴をどうやって埋めるのかということもやっていかないと、将来的に指数関数的に被害が広がったときに、政府は何もやってなかったのかということにもなりかねませんので、そういったイマジネーションも働かせながら対応する必要があると私は思っています。
(問)石破総理大臣は、一昨日、裏金事件で党の処分を受けた一部の議員に対して衆議院で非公認とすること、また、不記載のあった議員については、比例代表との重複立候補を認めない方針を示しました。この判断には、いろいろな声があり、党内からは反発も出ており、政権運営への影響を懸念する声もあります。石破内閣を支える閣僚の一人、また、大臣としては自民党の所属議員の一人として、今回の総理の判断はどのように受け止めているかお聞かせください。
(答)これは、総裁、さらには党の幹事長、また選管の委員長はじめ、かなり議論を重ねてこういう結論に達したと承知しております。国民の皆様から大変強いご批判もいただいておりますので、党としてのこういった仕切りをして、今後、信頼回復に向けて我々としては、一議員としての立場としてコメントをさせていただきますが、選挙を戦っていくということになると思います。
(問)能登の大雨の件について、マイナポータルを昨日7日に設置されたということですが、どれくらいの方が能登のエリアでマイナンバーカードを所持しているか、データがもしあれば教えていただきたい。
(答)手元にデータを持っていませんので、確認して事務方からお答えをさせていただきたいと思います。
(問)ライドシェアについて、仮に新法を作って通常国会に提出となると、今の政治スケジュールではタイトになってくると思いますが、仮に新法となった場合には、通常国会というのは厳しいとみていらっしゃるのか、その辺のスケジュール感を教えてください。
(答)ライドシェアについては、様々な議論が自民党の方でもされていて、今現状の国土交通省でやっている日本型ライドシェアが今展開され、それに対しての成果も踏まえて取り組んでいくという日程感がフィックスしていたと思っています。ですから、その日程に従ってやっていくということで、いついつまでにどの法案を出すというところまでコンセンサスが取れてないと承知をしています。
(以上)