平大臣記者会見(令和6年11月5日)
平デジタル大臣記者会見要旨
(令和6年11月5日(火)11時15分から11時28分まで 於:オンライン)
1. 発言要旨
明日6日(水)に新潟県長岡市山古志の視察を予定しているので、お知らせいたします。
山古志は、以前からNFT(Non-Fungible Token)アートを活用した町おこしの取組を続けており、Nishikigoi NFTの購入者がデジタル村民として国内外から支援する取組が持続的に進められているところであります。
また、最近は、マイナンバーカードで本人確認をしつつ、暗号通貨を決済できるマイナウォレットの取組も進めていると聞いており、デジタル技術を用いた地方創生の取組の手本となる取組として、現状や課題を確認したいと考えています。
詳細は内閣官房デジタル行財政改革会議事務局にお問い合わせいただきたいと思います。
2. 質疑応答
(問)マイナ免許証を来年3月24日から開始ということですが、一体化はあくまで任意で、従来の運転免許証も残ります。免許証は任意なのに、保険証の方は廃止ということですが、この点についてのご説明をお願いします。マイナ保険証の利用登録の解除が始まり、解除しないと資格確認書をもらえないということですが、デジタル庁としてマイナ保険証の利用登録解除も、広く国民にお知らせするお考えがあるかどうかについてお伺いします。最後、国家公務員の9月のマイナ保険証の利用率が国民の利用率より0.29%とわずかではございますが低く13.58%になりましたが、デジタル庁も内閣府の本省支部で16.06%ということですが、デジタル・マイナンバーカードを推進していく大臣としてのお考えについてお伺いします。
(答)マイナンバーカードと運転免許証の一体化は、今後施行される予定になっています。ご承知のとおりですが、マイナ保険証はすでに3年前から運用しているということで状況が異なるということと、あとこの間言いました、いわゆる経済的な母数のところも全く違ってきますので、マイナ保険証はしっかり進めていきたいと思っています。今後、マイナンバーカードの機能がスマホ搭載となりますので、運転免許証との一体化については、また更にデジタル化の観点から議論を進めていきたい、そのように思っています。以前、利用登録解除手続きの広報をもっとしっかりやるべきじゃないかというご指摘を受け、その時点で私はよく確認をしていませんでしたので、その後確認させていただきました。厚生労働省やデジタル庁のホームページにも、その旨案内をしています。更には、よくある質問、FAQも見ていただくと、かなり上位にその件についは回答をしていて、ずっと下までスクロールしないと出てこないというような意図的なことではなく、かなり上位に案内をしているところであります。あとは、デジタル庁のマイナンバー総合フリーダイヤルのお問合せがあったときにも案内をしているというのが現状でありますので、是非ご理解をいただきたいと思います。それから、マイナ保険証の利用率のご指摘だと思いますが、着々と増えているものの、当然満足いく数字ではないと私も思いますので、しっかり庁内を含めて、また、政府全体を含めて、霞が関というよりは、現場での利用率も含めて周知徹底、呼びかけをしていきたいと思っています。
(問)視察について、デジタルの取組が日本全国いろいろある中で、大臣が就任最初の視察を山古志に選ばれた理由をお伺いいたします。視察の中で、闘牛会での意見交換というのもあると思いますが、これはデジタルの取組というよりは、地方創生の中で意見を伺うという理解でよろしいでしょうか。
(答)地方創生2.0という石破内閣の目玉政策がございます。それはそれで地方創生担当大臣が一義的には担当になりますが、デジタルという視点については、我々の方も積極的に政策内容を議論して、提案をしていきたいと思っています。山古志村を選んだ理由は、デジタルといってもいろいろなデジタルがある中で、私が自民党の時にやっていたWeb3.0プロジェクトチームという、いわゆるブロックチェーンの活用という事例はあまりなく、そうした中で、山古志村は先ほど冒頭で言ったコレクティブなNFTを発行して、それを持った人がデジタル村民だという中で、さらにDiscordでいろいろな議論をして、どうやって盛り上げようかとか、あとはマイナウォレットを使って、私が理想としていたマイナンバーカードで支払いができるような取組もされているので、地方創生の文脈×デジタルにおいても最先端の取組だろうと思っていましたので、山古志村をと思いました。角突きも私が言っているのは、デジタルか、アナログか、と分けるのではなく、アナログの価値を、デジタルを使って最大化するという取組も一つの地方創生の重要な文脈だと思っていますので、例えば角突きみたいなイベントをどうやってデジタルを使って価値を最大化できるのか、集客できるのか、といったものも含めて考えていきたいと思っています。
(問)明後日行われますAIハッカソンについて、このAIハッカソンの狙いと、期待していること、日本の成長戦略におけるAIの可能性ですとか、重要性についてのご認識をお伺いできますでしょうか。
(答)AIハッカソンは数回やる予定です。今、電子政府を進めてきて、デジタルガバメント、ガバメントクラウドと、そこまで来ているわけで、その途中に生成AIというものが出てきました。このAIを活用するとどういうことができるんだろうかということで、この大きなデジタルガバメントの文脈で、現場の皆さん、またAIの技術者の皆さんからアイデアをいただこうという趣旨でやっていきます。今回は、行政の現場の人の困りごとをAIの技術者に伝え、AIを使ってどう解決できるかといった、そういう形のイベントをやろうと思っていますが、一方で、AIを入れると劇的に行政の形も変わるかもしれないということもありますので、その両方の文脈から考えていきたいと思います。成長戦略の文脈で申し上げると、日本の成長の制約要因は、圧倒的な労働力の不足・供給不足だと思いますし、さらに今後深刻化をしていくものと思っていますので、AIを入れられるところは躊躇なく私はAIを入れていくべきだと思いますが、一方で、民間の皆さんもどこまでやっていいのか、そういったところもあると思いますので、少なくとも行政分野において、どこまでいけるのかやってみる。それをもって、民間の皆さんともそういう情報をシェアして、専ら付加価値を生み出すというよりは、運営やものづくりの部分でオートマティック化されていくということが多いのかと思いますが、そういう形でAIが貢献していくんだろうと思っています。
(問)2021年からマイナ保険証がスタートして3年経ちますが、利用率はまだ13%ですし、医療現場のトラブル調査の実数値まで把握はできませんが、7割で何らかのトラブルがあるという状況で、不安払拭などの改良をやっていただいているのは大変感謝していますが、この前は、デジタル庁職員の利用率が5割も超えない状況の中で、新規発行を12月に停止することについて延期した方がいいのかと率直に思いますが、いかがでしょうか。
(答)おそらく内閣府で数字をとっているので、デジタル庁で孤立したデータは取れていないと思いますが、基本的にデジタル庁の職員は、こういう世界になったと言ったら、その適応力は極めて高いので、デジタル庁に関しては何の心配もしていません。その上で、やはり制度が変わったんだとなれば、本当に日本の人たちの対応能力が極めて高いですし、12月2日になったからといって、突然現行の保険証が使えないという世界が訪れるわけではありませんので、それも含めて、しっかり広報を努めていきたいと思っています。
(以上)