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こどもに関する情報・データ連携 副大臣プロジェクトチーム(第1回)

概要

  • 日時:令和3年(2021年)11月26日(金)13時から13時30分まで
  • 場所:オンライン開催
  • 議事次第:
    1. 開会
    2. 議事
      1. 本プロジェクトチームの開催等について
      2. 意見交換
    3. 閉会

資料

関連政策

議事概要

日時

令和3年(2021年)11月26日(金)13時から13時30分まで

場所

オンライン会議

出席者

  • 小林史明(デジタル副大臣)
  • 赤池誠章(内閣府副大臣)
  • 佐藤英道(厚生労働副大臣)
  • 池田佳隆(文部科学副大臣)
  • 山田太郎(デジタル大臣政務官)
  • ほか関係省庁(デジタル庁、内閣官房、内閣府、個人情報保護委員会事務局、厚生労働省、文部科学省)の担当官

議事概要

冒頭、事務局より、本プロジェクトチームについては、資料1の4の「ただし、主査が必要と認める場合には、公開とすることができる。」の取扱いに基づき、報道機関のオンラインでの傍聴を許可している説明があった。

(1)本プロジェクトチームの開催等について

資料1から3及び5に基づき事務局より、本プロジェクトチームの開催等について説明があり、特段の異議なく了承された。

(2)意見交換

赤池内閣府副大臣

資料4-1に基づき、内閣府の取組等について以下のような説明があった。

  • 貧困等の困難を克服するために、家庭やこどもに対する教育に加え、地域共同体の互助方策も検討を進めるともに、支援に繋がらないこどもや家庭のためにプッシュ型、アウトリーチ型の支援が重要。
  • 内閣府では、有識者による「貧困状態の子供の支援のための教育・福祉等データベースの構築に向けた研究会」を開催し、自治体等の先進的な取組のヒアリングや、個人情報の保有状況等に関する整理・調査、データベースの対象範囲、項目等について議論を行ってきており、今後、デジタル庁での議論につなげていく。
  • こどもや家庭のデータの連携に当たっては、国民の理解を得ることが当然、何よりも重要であり、教育や福祉をはじめとする情報は、まさに国民、住民のプライバシーの塊であるため、個人情報保護法令の整合性だけでなく、国民の意識に沿った慎重な検討が必要。
  • データベースは政府が一元管理するのではなく、地方公共団体がその判断でデータを管理、活用すべきである。
  • データベースにアクセスできる人の範囲については慎重に検討すべきであり、学校や要対協(要保護児童対策地域協議会)など、守秘義務を備えた場での利用を前提とすべき。
  • 学校等現場の負担についても慎重に検討を行うべき。
  • 困難な状況にあるこどもや家庭に対し、様々な種類のデータのうち、全体をいきなりというよりも、まずは貧困などに限定して運用を開始することも1つの案ではないか。
  • 「どこで、誰が、どのように活用」して、支援に繋げていくか現実的に、具体的に検討する必要がある。例えば、広島県のAIを活用し個別事例を診断して支援を繋げる先進事例や、孤独・孤立対策については各省庁連携してホームページに支援先を一覧できるものを作成しているため、そうしたものの活用も検討いただきたい。
佐藤厚生労働副大臣

資料4-2に基づき、厚生労働省の取組等について以下のような説明があった。

  • 乳幼児健診、予防接種等の個人の健康情報を一元的に確認できる仕組みの構築に取り組んでおり、マイナポータルでの情報の閲覧や転居等の際におけるデータ引き継ぎを可能としている。
  • 児童虐待対応の効率化、質の向上を図るため、システムを通じて転居時の要保護児童に関する自治体間の情報共有や、児童相談所と市町村の日常的な情報共有等に取り組んでいる。
  • ひとり親家庭支援のため、窓口のワンストップ体制の整備や、ウェブサイトやSNSを活用した支援を推進している。
  • 児童虐待事案に関するデータの収集及びAIによる分析を行い、事案の緊急性を判断する全国統一ツールの開発を推進している。
池田文部科学副大臣

資料4-3に基づき、文部科学省の取組等について以下のような説明があった。

  • 内閣府や厚労省と協力して、貧困状態のこどもの支援のためのデータベース構築に向けた検討を行うとともに、文科省独自の取組として、先進事例の収集や、好事例の横展開を行うとともに、活用する教育データについて共通する項目の抽出等の検討を行っている。
  • 学力や給食費の滞納状況等個人情報の取扱いに関する適切な管理や、国民の理解・合意、各種記録をデータベースを入力する現場の負担といった論点について、決して結論ありきではなく、国民の立場や自治体等の現場の声をしっかりと踏まえながら慎重かつ具体的に検討を進める必要がある。
  • データベースは、国が一元管理をするのではなく、実際に支援を行う各自治体において管理、活用される必要がある。
小林デジタル副大臣
  • デジタル副大臣が本プロジェクトチームの主査となっているが、現場で使っていただくこと、そのために制度所管の各省庁にもコミットいただくことが重要。データを収集することが目的ではなく、どのように活用できるのか、ユースケースを想定しながら検討を行っていきたい。
  • 補正予算で要求している実証事業を通じて、どのようなデータ項目で予防的なアプローチが出来るか、学術的知見も踏まえながら設計を行い、検証していきたい。
山田デジタル大臣政務官
  • ユーザーの声を聴くことが重要。今あるデータをつなげるだけではなく、困難を抱えるこどもや親等の声を聴きながら、プロジェクトを進めていきたい。
  • 虐待やいじめなど苦しんでいる家族がおり、命に関わる事案も含まれるため、感知・対応力が必要となる。また、教育や医療といった分野間の壁、国・都道府県・市町村といった組織間の壁があり、また引っ越しをされた際どのように情報連携していくのか検討を行いたい。
  • 個人情報の取扱いについては、しっかりと気をつけなければならない。要保護児童生徒対策協議会や自治体、学校等の関係機関において、解釈がまちまちになっている面がある。こどもを守る上で、気をつける部分と活用すべき部分を明確にしながら進めていきたい。
  • こどもの見守りで言えば箕面市や、ネウボラで言えば伊達市など様々な先進事例が既に存在している。そうした素晴らしい取組の横展開をしていきたい。
  • 一部報道を契機として誤解が生じているが、本プロジェクトにおいては、こどもの情報を国が一元的に管理するデータベースを作るということではない。国民の理解を得ながら進めていきたい。
小林デジタル副大臣
  • こどもに関する保育・福祉・医療・教育等のデータについては、自治体内の部局ごとに管理されている上に、児童相談所・福祉事業所・医療機関・学校等の多様な関係機関があり、関係部局や機関の間で、これらのデータが十分に活用されているとは中々言い難い状況と捉えている。
  • こうした、こどもに関する状況の把握に資するデータを、個人情報の保護に配慮しながら、関係部局・機関の間で連携させて、最大限に活用し、真に支援が必要なこどもや家庭を見つけ、ニーズに応じたプッシュ型の支援を届けることができれば、こども1人1人に必要な支援を行き渡らせ、全てのこどもが夢や希望を持つことができる、そんな日本社会の実現に資する。
  • 11月16日に開催されたデジタル臨時行政調査会においても、岸田総理から、「貧困や虐待などから保護を要するこどもたちを見守るため、牧島デジタル大臣を中心に、こどもたちの生活に関わる、関係機関の様々な情報を集約するデジタル基盤を整備」するよう御指示をいただいたところ。
  • こうしたことを踏まえ、まずは自治体内でのデータ連携の実証事業を行う等といった必要な施策を検討しており、これに必要なデータの種類や手法等の議論を深めていきたい。
  • 国が一元的にこどもの情報を管理するデータベースを構築することは考えていないというのは関係者の共通の認識である。まずは自治体での事例を作っていきながら、全国の自治体への展開に向けた方策を検討したい。
  • 個人情報保護の重要性の観点から、個人情報保護委員会事務局にも参画いただいており、国民の理解も得ながら検討を行っていきたい。ワクチン接種記録システム(VRS)の際にも個人情報保護委員会事務局や自治体に参画いただき、非常に良いものになったと考えている。
  • この他、家庭に着目したデジタルを活用した包括的な子育て支援や、こども政策、予算や統計の可視化についても併せて議論していきたい。
  • 本プロジェクトチームなどで議論を深めていき、来年5~6月頃を目途に一定の論点整理を取りまとめることを目指し、関係府省とワンチームとなって検討を進めていくので、引き続きの御協力を御願いしたい。

以上