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モビリティワーキンググループ(第4回)

概要

  • 日時:2024年5月14日(火)13時30分から15時00分まで
  • 場所:オンライン
  • 議事次第:
    1. 開会
    2. 議事
      1. モビリティ・ロードマップ2024のとりまとめについて
      2. 「AI時代における自動運転車の社会的ルールの在り方検討サブワーキンググループ」の検討状況について
    3. 意見交換
    4. 閉会

資料

議事概要

冒頭、森主査よりワーキンググループの開催にあたって以下の挨拶があった。
過去3回の会議での議論、各省にて検討いただいた施策を、モビリティ・ロードマップ2024(案)としてとりまとめた。有識者の忌憚ないご意見をいただきたい。また、関係府省庁においては有識者のご意見を踏まえ、積極的なご発言・ご対応をいただきたい。

1. モビリティ・ロードマップ2024(案)について

事務局よりモビリティ・ロードマップ2024(案)でとりまとめた内容について説明。

主なご意見

背景
  • 有識者
    • Well-Being、あるいは地域の産業の基礎支持の観点から、どういうサービスが必要かという議論を行うべき。
    • 自動運転の進捗には国や地域によって差があるため、米国・中国におけるレベル4は、「先進事例」であることが分かるようにした方が良い。
    • 生産性改善・ドライバー不足という課題に対し、実際の施策がどう結びつくのかが分かるようにまとめるべき。また、各施策の実施により、何年度に何が解決するかが分かるようにした方が良い。
    • 生成AIの活用により効率的に自律制御型自動運転の技術力を向上できる。そのために国として計算資源がどれだけ確保できるかがポイントであることも盛り込むべき。
基本的な考え方
  • 有識者
    • セクター間の協働を簡単にするような制度を検討いただきたい。
    • 各段階で取り組む施策だけでなく、施策に取り組んだ結果どういう状況になるかが分かるようにまとめた方が良いのではないか。
    • 人の移動と物流は、これから我が国・世界にとって重要である。
    • 自動運転において、ものづくりの観点ではソフトウェア・ディファインド化が重要となってくる。
    • 様々な工夫で稼働率を上げてモビリティのコストをシェアすることがサービス成立に重要である。
    • 需要想定については、高齢者も含め、住んでいる方や訪れた方のWell-Being拡大に繋がる潜在的なニーズを掘り起こすことが非常に重要。
    • 工程表は、既に実施している施策、今後実施する施策で色分けするなどし、産業界で注力・対応する箇所が確認しやすい形としてほしい。
    • 工程表だけでなく、相互関係も確認しながら取り組めるよう、いわゆるジャーニーマップのようなものがあると良い。
    • 工程表については、各省庁が関連するところが多くあるため、縦割りにならない方が良い。今後は、省庁連携をしっかり進めていくということを、明確に盛り込んでいくべき。
    • データには、様々な種類や違いがあり、連携、共有を進める上では、具体化・ブレイクダウンするとともに、ヨーロッパの取り組みと歩調を合わせていくことが重要。
    • 全体のCO2排出量の中で大きな部分をモビリティが占めていることを、どう考えていくのかも必要。
    • 「先行的事業化ステージ」では、集中的に政策資源を投入すると記載されているが、「集中的事業実証ステージ」との違いが分からなくなるため、表現を工夫した方が良い。
    • 省庁横断の取り組みが、縦割りでなく、横断的に取り組んでいることが分かるような工夫をしていただきたい。
    • 鉄道や航空、マイクロモビリティ等、既存交通との連携もしくは棲み分け、データ活用やAIなどのMaaS活用による最適化に言及いただくとともに、ドライバー不足は、MaaSを活用してライドシェアや、自動運転で賄う等、地域モビリティ最適化に関する記載もあると良い。
    • ビジネスモデルは、今後もより深堀していくことが重要。特にランニングフィーをどれだけ下げられるか、もしくはどれだけ発生させないかが重要となってくる。最終的には費用対効果が出ないと継続したビジネスとならないと思料。
    • 地域連携の達成には、デジタル×都市計画など、より一層まちづくりに踏み込むことで、効率的なインフラ整備ができるのではないか。
    • インフラ協調型の自動運転社会を考える上で、路車間や車車間協調などの狭義の観点だけでなく、まちづくりにおける交差点やITSインフラの在り方を検討すべき。
  • 関係府省庁
    • 主観的満足度によって、客観的に必要なものが変わるため、需要と必要な対応は何かという点や、Well-Beingのような主観的満足度が絡んでくる点について、引き続き検討が必要。
短期的に取り組む施策
  • 有識者
    • 万一のトラブルに備え、運行管理の担い手を定めていくことが必要。
    • ガラパゴス的なシステムやインフラの開発とせず、グローバル展開が可能な技術開発とすることが必要。
  • 関係府省庁
    • 地域交通が、地域住民の健康等に与える影響も踏まえ、地域交通の維持・活性化に努める。
    • 地域交通の維持・後押しの支援策を検討する。
    • 来年の改訂に向けては物流も考えていくことはありうる。
中期的に取り組む施策
  • 有識者
    • 自動運転車を、分散エネルギーとしての利用やコンピューティング能力の活用など、動いていない時にモビリティ以外の形でも活用することにより、稼働率を上げることも必要。
  • 関係府省庁
    • まちづくり等についても考慮し、路車協調システムについて検討する。
ロードマップの具体化
  • 有識者
    • ロードマップは、技術の進歩のスピードに合わせ、場合によっては1年より短いタイミングでフォローアップするべき。
  • 関係府省庁
    • 課題が多岐に渡る中で、縦横のフレームワークを作って並べたというのが現在のロードマップで、さらに深い省庁間連携まで踏み込めるのかは、来年の課題。
全体・その他
  • 有識者
    • 路側と車側の責任分解の記載箇所及び内容を明確にすべき。
    • 社会実装・事業性評価・生産性向上に関する具体的取組について、記載するべき
    • 自動車運転への取組が、海外より遅れているという懸念に対し、今回の施策によって国際競争力がつくというストーリーを描いていく必要。
    • 人で対応している各種業務プロセスの改革も、今後ロードマップに加味していくべき。
    • 日本独自で、技術のブレイクスルーを図っていくべき。
  • 関係府省庁
    • 人流・物流上の類似課題は、併せて解決する事が必要。
    • SDVと自動運転は、ともに議論すべき。

2. 「AI時代における自動運転車の社会的ルールの在り方検討サブワーキンググループ」の検討状況について

資料4に基づきサブワーキンググループの事務局より説明。

総括

閉会にあたり村上統括官及び森主査より全体を通してのワーキンググループの総括を以下のとおりいただいた。

  • 役所が社会の動きを引っ張らないよう徹底することが必要。
  • 自動運転からスピンアウトしたサービスも使えるようにする等、自動運転の包摂性を有するサービスとして、広げていきたい。
  • モビリティ・ロードマップ2024は最初の一歩であり、今後、具体的進捗状況を評価しながら毎年度改訂する等、柔軟に見直す予定。

以上