第6回デジタル社会構想会議
概要
- 日時:令和5年(2023年)3月1日(水)13時30分から15時00分まで
- 場所:オンライン開催
- 議事次第:
- 開会
- 議事
- 令和4年度重点計画策定以降の状況と取組について
- 閉会
会議動画
会議の様子はYouTube(デジタル庁公式チャンネル)にて公開しています。
資料
- 議事次第(PDF/19KB)
- 資料1:令和4年度重点計画策定以降の状況と取組について(PDF/5,593KB)
- 資料2:三木谷構成員提出資料(PDF/212KB)
- 資料3:太田構成員提出資料(PDF/106KB)
- 議事録(PDF/471KB)
議事録
事務局: それでは、定刻となりましたので、ただいまから「デジタル社会構想会議」を開会いたします。
冒頭に事務局からお知らせいたします。
本日の会議はオンラインにて開催いたします。
この会議は、定めていただきました運営要領に基づき、村井座長にご確認いただき、今回は報道関係者等に公開する形で開催しております。報道関係者の方々がオンラインで傍聴しておりますので、その旨、ご報告させていただきます。
それでは、ここから村井先生、よろしくお願いいたします。
村井座長: 村井でございます。
本日は、お忙しい中参加していただきまして、ありがとうございます。
本日は、私を含めて9名の構成員がオンラインで出席予定と聞いておりまして、太田構成員、越塚構成員、三木谷構成員、それぞれご欠席ですが、意見書を事前に頂いているということでございますので、後でそれも皆さんと共有させていただきたいと思います。
村岡構成員が途中退席と伺っております。議論のときに先にご意見をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
また、デジタル庁から大串副大臣、尾﨑政務官に出席していただいておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、早速ですけれども、大串デジタル副大臣からのご挨拶をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
大串デジタル副大臣: 皆様、ご多忙の折、デジタル社会構想会議にご参加いただきまして、ありがとうございます。村井座長をはじめとする構成員の皆様方には深くお礼を申し上げます。
昨年6月に構成員の皆様の貴重なご意見を拝聴いたしまして、デジタル社会の実現に向けた重点計画を策定したところであります。重点計画は、デジタル技術の進展によりその重要性が飛躍的に高まる中で、我が国において世界水準のデジタル社会を実現するため、将来のデジタル社会の目指す姿を描き、そして構造改革、地方の課題解決といったテーマについて政府全体で一丸となって取り組む上での羅針盤となるものでございます。デジタル庁におきましても、重点計画を踏まえつつ、デジタル臨時行政調査会やデジタル田園都市国家構想、マイナンバーカードの普及促進等に取り組んできたところでございます。重点計画は、デジタル社会形成基本法に基づき毎年度策定されているものでありまして、進捗状況などを踏まえつつ、今年夏に改定を行ってまいります。
本日の会合では、この重点計画の改定に向けたキックオフとして、構成員の皆様には大所高所からの忌憚のないご意見をいただければ幸いでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
村井座長: 副大臣、ありがとうございました。
それでは、議事に入りたいと思います。今回は令和4年度の重点計画策定以降の状況と取組ということで、今までの取組をご説明いただいて、それからこの次の重点計画に向けた皆さんのご意見を1ラウンド目としてお聞きしたいということでございます。事前にご意見を拝聴していることは、既にいろいろな議論の中に入れていただいている部分もあるわけですけれども、まずは令和4年度の重点計画策定以降の状況と取組ということで、事務局からの説明をお願いいたします。
冨安統括官: 戦略・組織グループの冨安でございます。どうぞよろしくお願いします。
資料1に基づきましてご説明させいただきます。
まず、目次をご覧ください。本日ご説明する内容として、諸外国、国際的な動向をまずご紹介します。それから、重点計画策定以降、デジタル庁でいろいろな取組をいたしておりますので、それについてもご説明します。最後に、今、村井先生からお話がございましたように、事前にお伺いしているようなご意見なども踏まえまして、重点計画の改定に向けてというものを整理しております。
それでは進めてまいります。
4ページでございます。「近年の国際動向」ということで、簡単に1枚の紙をまとめております。データやデジタル、AIに関する取組が大きく進展しております。
データの価値が飛躍的に増大しております。データが国の競争力を左右するということで、各国の取組が活発化しておりますし、データに関する安全保障上の議論も急速に展開しております。また、データ流通、活用のための仕組みづくりが進展しております。
5ページ以降、具体的なものを取り上げておりますけれども、「データ戦略をめぐる各国の動向」ということで、データ戦略をデジタル社会の設計図として位置づけまして、それぞれ各国、米国、欧州等におきまして進められているところでございます。
6ページ、7ページにつきましては、それぞれの法律面や関連政策につきましていろいろ進展があることを簡単にご紹介させていただいております。
8ページ、9ページで「AI(人工知能)に関する諸外国の動向」ということで、特に9ページ、2023年になりまして、米国ではタスクフォースがいろいろ報告書を発表されているとか、US-India initiative等々、活発に取組が行われております。
我が国では、データ戦略はデジタル庁を中心としてワーキングを回しておりますし、またAIについてはCSTIでAI戦略を作成して進めておるところでございますけれども、特にAIについてのここのところの急激な海外の動きを踏まえて、しっかりとそういう視点を持って重点計画に向けてもいろいろ考えていく必要があるかと思っているところでございます。
続きまして、「重点計画策定以降のデジタル庁の主な取組」でございます。11ページです。
重点計画は政府全体の取組でございますが、ここではデジタル庁の取組についてご紹介させていただきます。
まず、字でも書いてありますけれども、発足当初600人から800人へ組織が拡大し、民間人材も300人に来ていただいております。一方で、デジタル庁に対する期待も大きく、業務量もかなり増えてきておりますので、まだまだ人数的には不十分なのですけれども、その中でもここに書いてありますようなプロジェクトにつきまして取組を進めているところでございます。
具体的には12ページ以降でございますけれども、12ページ、13ページ、14ページ、15ページは、一部の会議に構想会議の先生方にも入っていただいておりますけれども、デジタル臨調やデータ戦略推進ワーキンググループなどの会議体を設定いたしまして、しっかりと取組を進めていることをご紹介させていただいております。
また、12ページの7にございますように、この4月にはG7デジタル・技術大臣会合がございますので、そこに向けてのDFFTにつきまして、鋭意準備を進めているところでございます。
続きまして、16ページ以降、個々の各論について若干ご説明させていただきます。
「デジタル原則に照らした規制の点検・見直し作業」ということで、いわゆるデジタル臨調の取組でございます。詳しくはご説明しませんけれども、アナログを前提とした人や紙が介在する規定について、デジタル技術を前提として見直しに取り組んでいくという取組でございます。
18ページにございますように、ご案内の部分もあるかもしれませんけれども、私どもで法令を検索し直したところ、フロッピーディスク等記録媒体の規定があるものを含めてでございますけれども、1万条項ほどございまして、それにつきまして2年間でこのような方針で進めていくという工程表をまとめさせていただきました。
19ページは簡単にこの規制見直しの効果を書かせていただいています。やはり人手不足ということで、現場の人手不足の解消でありますとか、後でご説明しますけれども、こういったところのデジタル技術が今後活用されていくことを明示することによりまして、スタートアップ等の勃興あるいは成長産業創出ということで、経済成長にも資するということを考えております。
20ページでございます。先ほど1万条項あると申しましたけれども、分かりやすいものを例示させていただいております。河川やダムといったこれまで目視で点検を実施していたものにつきまして、ドローン等のデジタル技術を活用していくということでございます。インパクトといたしましては、青い字で書いておりますけれども、河川の延長で12万キロメートルあるということ、都市公園でも11万か所あるということでございます。
また、2つ目にありますように、特定元方事業者が作業場所を毎日1回巡視しなければいけないという労働安全衛生のほうからの規定がございますけれども、これにつきましても定点カメラやモバイルカメラを活用した遠隔監視等を活用することで、人手不足の課題を抱える事業者の負担軽減等を図ることができるのではないかと考えているところでございます。
21ページ、22ページは代表的な例でございますけれども、飛ばさせていただきまして23ページ、先ほどテクノロジーマップと申し上げましたが、紙や人が介在する規定に対しまして、それぞれこのようなデジタル技術があればそれを代替できるということで、この裏に技術カタログということでそれぞれ具体的な技術を紹介したいと思っておりまして、これを各省庁にご紹介することで、こういう技術があれば確かに代替できるということを分かっていただくとともに、企業の皆さんにはこういったところが今後使われていくのだなということで、今後の投資といったものに活用していただけばと思って、こういったものをつくってまいりたいと考えているところでございます。
時間もございますので24、25、26ページは省略させていただきまして、28ページでございます。マイナンバーカードの普及につきまして今、取り組んでおりますけれども、デジタル庁ではマイナンバーカードとか、健康保険証等へのひもづけとか、そういったものをホームページでも紹介して、1週間に1回更新しておりますけれども、ちゃんとデータに基づいて政策を推進するということで、この上げ下げにつきましてそれぞれどういう原因があるのかを分析しながら進めるということをさせていただいております。ちなみにこれは2月19日ということで最新のものでございますが、マイナンバーカードだけで申し上げますと申請ベースで言うと9,000万枚を突破したということでございます。資料を更新するときに、外に公表するときに、また新しいものを加えて公表したいと思っております。
それから、普及が進んでまいりますと今度は利活用を進めていくということで、便利に感じていただくことが大事だと思いますので、代表的なものをご紹介させていただいております。池田市長の前で大変恐縮でございますけれども、9割を超えている都城市さんの取組ということで、例えば住民票のコンビニ交付が5割を超えているというような、大変活用いただいている例をご紹介させていただいております。
30ページでは、そのほかの自治体におきまして図書館カードや書かない窓口あるいは職員証等、いろいろなものに活用していただいているというお話、31ページは書かない窓口の代表例ということで、北見市の例をご紹介させていただいております。
続きまして、32ページ、デジ田構想、マイナンバーカードを活用していただく取組につきまして支援をさせていただいております。ここは概念図みたいなものを紹介させていただいておりますけれども、住民に根づくサービスということで、医療分野や交通分野、防災分野を点ではなくて、エリアを拡大して横展開していくような発想でデジ田はやらせていただいておりまして、マイナンバーカードを用いた取組につきましても支援させていただいているところでございます。
また、33ページは、マイナンバーカードをスマホでいろいろと便利にやっていただくマイナポータルの入り口になります。マイナポータルにつきましても、使いやすいようにユーザーフレンドリーになるように、「見つける」あるいは「確かめる」「忘れない」というユーザーの必要性に応じたフロントになるように、しっかりと実証版をつくってご意見を確認しながら、使いやすいものを構築しようとしているところでございます。
34ページ、35ページは、デジタル庁発足以降、マイナポータルでいろいろと機能を拡充してきたところのご紹介になります。
38ページ、39ページは公共サービスメッシュということで、デジタル庁発足時に「スマートフォンで60秒で手続が完結」「7日間で行政サービスを立ち上げられる」ということを掲げて、これを北極星のようにして、ここに向かってやっていくにはどういった課題があるのかを整理して進めていこうということで、特に39ページに書いております。その中でも行政機関間の情報連携インフラの刷新や、自治体の住民情報を活用して住民にはプッシュ型でこういうサービスがありますよというのをできるようにということを目標といたしまして、今いろいろと進めているところでございます。
続きまして、41ページでございます。デジタル庁が発足いたしまして、デジタル推進委員の制度をつくりまして、令和4年度からデジタル推進委員の任命を始めておりますけれども、現在2万人を超えて任命させていただいているところでございます。
続きまして、43ページ以降、準公共分野における取組でございます。先ほどデジ田で医療、防災、教育と申し上げましたけれども、医療DXにつきましてもこの3本柱で進めております。特に3番目の診療報酬改定DX、診療報酬改定は2年に1回、ベンダーの皆さんがごく短期間のために人を雇って労働集約的な作業を行っておりました。これをデジタルを活用することで大幅に効率化できるのではないかということで、こういったことを進めさせていただいております。
44、45ページは医療DXの関係でございまして、46ページは教育分野におけるデータ連携の考え方ということで、校務系、学習系ともにそれぞれ進めていくということで、考え方を示しております。
防災分野につきましては、47ページで防災アーキテクチャーをしっかりとつくっていくこと、それから48ページにありますように防災DX官民共創協議会をつくらせていただきまして、会員として287者と書いていますが、自治体、民間から多数集結いただきまして、今後必要な課題やどういった取組が必要か、先ほどのアーキテクチャーを含めまして検討を進めてまいりたいと考えております。
49ページは、デジタル交通社会のありかたに関する研究会を行っております。
50ページ以降で、デジタルインボイスについて簡単にご紹介させていただいております。デジタルインボイスにつきまして、標準仕様がばらばらだとデータがつながらないという問題がございますので、51ページにありますけれども、Peppol(ペポル)という電子文書をネットワーク上でやり取りするための文書仕様、グローバルな標準仕様をつくりまして、それに基づいてシステムをつくっていただくということで、これまで売り手のシステムと買い手のシステムが違っているとデータを人が入力するみたいな話があったのですけれども、Peppolを使うことによりまして、人を介することなく直接データ連携する仕組みをつくるということでございます。今後、中小企業のバックオフィスのデジタル化も進めていくことになりますけれども、こういったことでより使いやすく効率的なバックオフィスができることによりまして中小企業の応援にもなるのかなと思っているところでございます。
53ページ以降でございます。データ戦略推進ワーキンググループ、先ほど冒頭でデータ戦略推進につきましてデジタル庁でワーキンググループを中心に取りまとめをやっておりますと申し上げましたけれども、54ページにありますようにデータ戦略の中でもベース・レジストリ、トラスト、データ連携基盤、DFFTを重点的に取り組むべきプロジェクトとして位置づけて進めていきたいと考えております。
55ページはベース・レジストリの考え方ということで、背景のところが大事かと思いますけれども、ベース・レジストリはいろいろ実証事業を行ってきましたけれども、利用目的に応じてどういった公開範囲にするのか。それから、データを整備する上ではデータの元となる情報源の最新性や正確性等の品質確保が重要である一方、データと情報源の役割に応じて一体的な検討が必要であるといったこと。それから、いろいろ工数がかかるといったことが背景として分かってまいりました。
対応策といたしまして、ユースケースに基づいた公開範囲をつくるということ。それから、データと情報源の現状に応じて整備済みのベース・レジストリ、あるいは今後整備するベース・レジストリを分けて、さらに法人・土地・不動産に注力領域を設定してメリハリをつけてしっかりと進めてまいりたいという考え方を整理したところでございます。
56ページはそれを具体的な見やすい表にしたものでございます。
57ページ、法人のベース・レジストリの進め方、これもデジタル臨調等でも議論を開始しておりますけれども、ワンスオンリーの実現ということで、実現方法ということで①、②、③とありますように、それぞれこれからこういう考えで進めていきたいということで整理したものでございます。
58ページ以降でデータスペースエコノミーという1枚紙をつけておりますけれども、今申し上げましたように、データをベースにいたしまして連携して新しい価値を創出するということに取り組んでおりますけれども、これがさらに進展してまいりますと、事業者側のリアルタイムデータが分かることによりまして、それに対応して生産や流通といったものが決まっていく、あるいはデータがそういうものを示唆していくというようなことで、「データスペースが実物経済をリードするエコノミーへ」ということで、大きな考え方としてこういう方向で流れていくのではないかということで1枚つけさせていただいております。
60ページは、EUでもコネクタの話でGAIA-X等が進められているところでございますけれども、そういったものをご紹介させていただいております。
62ページ以降、昨年夏、Web3.0につきましてデジタル庁が中心となって政府の考え方をまとめるという結果になりましたので、Web3.0につきまして検討会を開催しまして、かなり精力的にご議論いただきまして、考え方を整理しております。
67ページ以降で、デジタル庁が提供する大がかりなものになりますけれども、共通機能ということでガバメントクラウド、それからガバメントソリューションサービス、これは各府省のLANを統合していこうというものになります。
それから、71ページにありますように、地方公共団体のシステム標準化ということで、これも昨年、基本方針をつくりまして、これから各自治体の移行支援をしっかりと進めてまいりたいと考えるところでございます。
続きまして、74ページはご参考でございますけれども、デジタル庁の世界的な、あるいは国際的な立ち位置をそれぞれ示しているものを簡単にご紹介させていただいております。こういったものどういった点が評価されているのか、あるいは評価されていないのか、そういったことも勉強しながら、必要なことを我々も学んでいきたいと思っております。
最後に78ページでございますけれども、「重点計画の改定に向けて」ということで、ただいま申し上げましたように重点計画策定後の取組状況あるいは国際状況を踏まえた改定が必要であることはもちろんですけれども、いろいろ事前にご意見を賜っている中では、DXにおける変革、まさに「X」の部分が難しいので、その実現に向けて各種の取組が必要だということ。それから、供給サイドだけではなくて需要サイドの目線からも取組が必要、それから国際目線が必要ということで、説明は書かせていただいていますけれども、時間の関係もありますので省略させていただきます。
本日は忌憚のないご意見を賜りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
村井座長: どうもありがとうございました。
今日は次期計画の策定に向けてどういうことを盛り込むかについて、ご意見をいただく会議でございます。今、この国がデジタル社会の推進に関してデジ田やデジ臨を通じて規制改革その他も組み合わせて政府全体の中で取り組んでいるようなこともご報告していただいたわけですけれども、そういうことの中で政府全体のデジタル社会の推進、それからその中でデジタル庁は何をすべきか、このようなことが重点計画の中に盛り込まれるべきだということで、皆さんにご意見をお願いするということになります。よろしくお願いいたします。
それでは、欠席されている委員の方から提出されているご意見をご紹介していただいてよろしいでしょうか。
事務局: 事務局でございます。
まず、資料2で三木谷さんから資料をいただいております。
簡単になぞらせていただきますけれども、総論で「人・知・金」が世界から集まる国にする。そのための3つの基本方針ということで、民でできることは民に、世界的に高い税金の引下げ、「新結合」の推進・活用の3つを挙げられています。
そこから各論に入りまして、5つ柱がございますので順に追っていただきますと、まずは「デジタル時代におけるグローバルな競争に勝ち抜くため、税率を抜本的に引き下げるとともに、『民』が中心の新たな金の流れを創出すべき」ということで、グローバルな人材獲得/企業立地競争や暗号資産の話、それから公益法人改革といった問題提起がされてございます。
2つ目は人材の話です。「デジタル人材の圧倒的な不足という現状も踏まえ、『移民基本法』を制定するとともに、教育スタイルを抜本的に変革すべき」ということで、外国人受入れ原則の話と新しい教育スタイルの提案が書かれてございます。
次のページで、ビジネス経験を持つ教員を拡大といったところもデジタル社会に対応したものということで書いてございます。
3つ目の柱は、「ガラパゴス規制は撤廃し、デジタル化徹底のための規制改革等に取り組むべき」というところで、いわゆるC2Cビジネスに課せられている制限の撤廃、デジタル化によるビジネスモデルの流動化、デジタル社会形成基本法の改正による完全デジタル化やゼロキャッシュ社会、API開放徹底の原則を明記すべき。マイナンバーカード機能のスマホへの搭載、ベース・レジストリの整備を早急に実現、デジタル社会の基盤を早期に構築すべき。それから、競争阻害行為を禁止する規制、手数料規制を導入すべきといったところです。
4つ目の話がスタートアップの関係です。2022年11月の決定ですけれども、「スタートアップ育成5か年計画を着実に実行しつつ、更なる課題に取り組むべき」ということで、セカンダリーマーケットについてのマーケットプレイスの創設等の提言がなされています。
5番目、「EBPMを徹底するとともに、ポリシーミックスによる戦略的対応を行うべき」ということで、KPIを設定し、細分化・ツリー化した上で進捗管理を行うEBPMの徹底。
それから、海外の制度を表面的・理念的に取り入れるのではなくて、広い視野に立った上でのポリシーミックスによる戦略的対応ということで、参考として新経連の政策提言のリンクが貼られてございます。
これが三木谷さんのほうです。
あと、太田さんからもご意見をいただいておりまして、1枚でございますけれども、英国のGDSのケーススタディーを踏まえて、組織変革の観点から提言ということで、4つ挙げられてございます。
1つは「クイック・ウィン」、小さくても初期の成功体験ということで、デジタル庁はコロナワクチンの接種証明書アプリ、それから先ほどありましたリニューアルされたマイナポータルが考えられるけれども、新しい重点計画でもクイック・ウィンを厳選して明示し、それが広く伝わる工夫をすべきである。
2つ目は可視化です。これはこれまでもご意見をいただいておりました重点計画の中でもデジタル化の進捗を大局的に把握するための指標として、国民や民間企業の満足度、利用率などを設定し、定期的に把握し、国民に明示、これを実行すべきということで、目指す姿と現状のギャップの可視化といったところをいただいております。
3つ目、「表彰を通じた動機づけ」ということで、目指す社会の実現に関するサービスやシステムを表彰することで、関係省庁、自治体、民間企業の取組を加速ということで、表彰だけではなくて、それを実行する原動力となったデジタル原則も明らかにし、共有するということを挙げられてございます。
最後が「変革を可能にするツールの共有」ということで、デジタル庁内のサービス、システムの実現に必要なツールや知恵を他省庁や自治体に共有すべきと。調達や契約の方法、ユーザーテストといったものを共有するための仕組みも盛り込むべきであるといったところの提言をいただいてございます。
以上でございます。
村井座長: どうもありがとうございました。
それでは、皆さんのご意見を1時間弱伺うことができるかと思いますので、先ほど申し上げましたようにいろいろなことにとらわれないで、この関連のご議論をしていただければと思いますけれども、まずは村岡構成員から最初にお話をいただいてよろしいでしょうか。
村岡構成員: 皆さん、こんにちは。山口県知事の村岡でございます。
村井座長、大変ご配慮いただきまして、誠にありがとうございます。
私のほうから幾つか申し上げたいと思います。
まず、デジタル庁におかれまして、今ご紹介もありましたが、様々な社会全体のデジタル化、大変強力またスピーディーに進めていただいておりますことに対しまして、まず感謝を申し上げたいと思います。
我々地方のほうでも一体となって取組を進めていかなければいけないと思っております。本日、全国知事会を代表いたしまして、取組に向けての課題や次期重点計画に盛り込んでいただきたい事項等について発言をさせていただきたいと思います。
大きな方向性としては、今の方向で異論はないわけでございますが、よりスムーズに、また成果を上げていくために、実務的な話も多くなりますけれども、大きく4点ほど申し上げたいと思います。
まず1つはアナログ規制の点検・見直しの件であります。アナログ規制の点検・見直し、人口減少が進んでおります地方にとりましても業務効率化によります人手不足の解消や生産性の向上の点から大変重要だと思っています。
国におかれまして、地方の取組を支援するために点検・見直しマニュアルを策定されて、今後、これを参考にして各自治体のほうで条例や規則等に存在しますアナログ規制の見直しを進めていくといったステップになります。
そうした中で、関連する条例等の洗い出しや改正作業、そして現場でのデジタル技術の適用など多くの業務が発生しますので、自治体間で進捗に差が出ないか、特に小さい自治体はなかなか職員数も限られている中で出ないかということを懸念しております。そうした差が生じないようにするためにも、国におかれましては規制の類型ごとの条例等の具体的な改正例を示していただければと思いますし、また、先ほどもご紹介がありました適用するデジタル技術カタログも幅広く例示をしていただけるということなのですけれども、それにとどまらずに、いろいろと迷わずに製品やサービスを選べるように分かりやすい形で示してもらえると、特に小さい自治体も非常にスムーズに対応できるかなと。現場に寄り添った実践的な形での支援をお願いしたいと思います。
2点目は、マイナンバーカードの利用促進の関係ですけれども、全国的に普及が進みまして、本県におきましても申請率73.6%、これは全国2位であります。交付率も65.1%と、こちらは全国3位でありますけれども、今、マイナンバーカードの普及から活用の段階に入って、各県内の市町におきましてもマイナンバーカードを使った書かない窓口の導入の取組が進められています。
そうした中で、デジタル庁のほうで自治体窓口DXSaaSを構築、提供していくということが示されました。これにつきましては市町村の大きな支援ともなりますので、大変ありがたいことだと思っております。
その一方で、既に提供されているシステムを使って書かない窓口の導入を検討している市町村におきましては、導入のタイミングを計りかねるといった事態になっている面もあります。
このため、各自治体が最適なサービスが導入できますように、既存の民間システムとの比較も含めて、自治体窓口DXSaaSに関する詳細な機能、導入の経費、基幹系システムとの連携手法などにつきまして、速やかな情報提供をいただければと思います。
そしてまた、マイナンバーカードの発行開始から7年がたちまして、利用者証明用電子証明書等の更新、有効期限5年の更新が本格化をしてまいりますが、特に窓口での対面での本人確認は申請者にも自治体側にも大きな負担となってきます。アナログ手続を見直す観点から、デジタル技術を活用した本人確認やオンライン手続での完結、そうしたことができるように速やかで負担のない手続が可能となるようにお願いをしたいと思います。この点、次期重点計画に更新手続の簡素化の推進、このことをぜひ盛り込んでいただきたいと思います。
3点目は、デジタル推進委員との連携です。デジタル庁におかれまして、デジタル推進委員の任命が進められております。各地域でのスマホ教室などの取組に推進委員を活用できると相乗効果が図られると期待をしております。
しかしながら、それぞれの地域に推進委員が一体どれぐらいいらっしゃるのか、また、そもそも誰が推進委員なのかということについて、具体的な情報提供がされていない状況にございます。地方におけるデジタルデバイド対策を進めていくためにも、デジタル推進委員の情報を各自治体のほうにご提供いただきたいと思いますし、また、地方における推進委員の活用、それに対する支援につきまして、こちらも次期重点計画に盛り込んでいただきたいと思っています。
最後、4点目は自治体DXの推進です。令和7年度を目標とするガバメントクラウドを活用した標準準拠システムへの移行に向けまして、各自治体の移行スケジュールや移行経費の調査が行われているところでありますが、こちらも市町村から様々な懸念が示されているところです。特に今回の調査に伴う本県の試算におきましても、移行の費用について、国が示されている補助金上限額の数倍になっています。また、別途手当てされる既存システムの整理に要する経費も相当額が見込まれておりますので、全ての自治体の経費を合算しますと非常に大きな金額となりまして、多額の負担が自治体に発生するのではないかということ、大変懸念の声があります。
さらに、国におかれまして標準化対象システムに係る運用経費等の3割削減を目指すということを示されているわけですけれども、自治体クラウド導入市町を中心に、現状と比較して運用経費等の削減が図られるのかということについての懸念の声も上がっている状況です。
こうした懸念が払拭されないと、移行に向けました動きが止まることになりかねないということを心配しております。様々な課題を乗り越えて、市町村が安心して取り組んでいけますように、次期重点計画には、全ての市町村が確実に移行できるように、国のほうで責任を持って財政面は市町村の負担がないように全額の支援をすることとか、技術面でも手厚くサポートをするということをぜひ盛り込んでいただきたいと思っております。
いろいろと申し上げましたが、全国知事会といたしましても、国全体のデジタル社会の実現に向けまして、次期重点計画に基づく国の施策展開に一体となって取り組んでいきたいと考えております。そのためにも、今お話しさせていただきましたことを含めて、実際に地方のいろいろな声を十分に踏まえた計画としていただきたいと思っておりますので、何とぞよろしくお願いします。
以上です。どうぞよろしくお願いします。
村井座長: どうもありがとうございました。
それでは、夏野さん、お願いします。
夏野構成員: ありがとうございます。
すばらしい大きなパッケージ、計画をつくっていただいて本当にありがとうございます。
その中で、17ページにあるデジタル原則に照らした規制の点検・見直し作業、これはデジタル臨調で網羅的にやっていくと思うのですけれども、ぜひお願いしたいのは、明文化されて書面が必要だとかいう記載についてはどんどん修正されていくと思うのですが、それに加えて運用上フロッピーディスクになっているとか、運用上紙で提出することになっているものが漏れないように、ぜひ進めていただきたいというのが1点目です。
2点目は、これからどんどんこの計画に基づいていろいろなものがデジタル化されていく中で、デジタル化されて結果的にむしろ不便になる事例が出てくると思うのです。例えば今、典型的になっているのは、入国審査の税関申告は、Visit Japan Webで登録すると一旦キオスクの端末によってパスポートとそれを照合して発行されたQRコードを持ってゲートを通る。紙でもって人がいるところに行ったほうがよほど早いということで、この間も僕が帰国したときには、全部その手続をやっていたのに、そこに人が並んでいるので、現地でもう一回紙を書いて、人がいるところに行くということをやってしまったわけなのですけれども、実装の間違いということがこれから起きると思うので、こういったことが起きたときにどうやってそれを点検し、直していくかということも今後の検討の項目にぜひ入れていただきたいというのが2つ目です。
最後に、74ページに国際の評価の話が出ていたと思うのですけれども、物によっては5位になっていたりしていいものもあると思うのですが、備考のところに経営者が自国に悲観的な国には不利な指標とか言い訳めいたことが書いてあると思うのですけれども、ぜひ全ての項目でベスト5を目指すぐらいの目標を掲げていただいて、国際的にはこうやって見られているのだということを、こういう形でまとめたものを定期的に国民に向かって発表していただけるようなことがあると、これはデジタル庁そのものの自己採点にもなりますし、外から見てこんなに順位が上がってきたのだということも国民的な運動としてデジタル化を進める上で極めて重要だと思いますので、ぜひそういうことをやっていただきたいと思いました。
以上です。
村井座長: ありがとうございます。
それでは、川邊さん、お願いします。
川邊構成員: 皆さん、お疲れさまです。Zホールディングス、IT連盟の川邊です。
まず、重点計画及びそれ以降の取組に関して、非常に広範囲かつ具体的な取組をなさっているデジタル庁及び地方行政の皆さん、本当にすばらしい活動だなと評価をしております。
かつ、河野大臣になってからだと思いますけれども、クイック・ウィンをかなり気にしてやられているという点も非常によいかなと思います。ワクチンパスポート等、日本の行政のデジタル化が進みつつあるということを国民が理解しながら改革が進むというのは大変重要な視点ですので、これもすばらしいなと思っています。
他方、来年度以降、この重点計画をどういうふうにしていくのかという観点で言いますと、継続してやるべきものがまだまだいっぱいあるかなというのが全体感の印象です。さすがに百何十年続いたアナログな行政をデジタルに変えようというかなり大きな変革の取組ですから、1年度とかで出来上がってしまうものではないものばかりだという認識ですので、引き続き継続のものが多いという認識です。
2ページの目次レベルでレイヤー順に私が重要だなと思うものを申し上げますと、1つはまずデジタル臨調でやっているアナログ規制の撤廃です。これをやらない限りデジタルに行政が移行できないということですから、そもそも根本的な大前提がそれである。
次に、レイヤーの下のほうで言うと、ガバメントクラウド、ガバメントソリューションサービス、地方公共団体の基幹業務システムの統一標準化、この辺りのところがなされないと各地方公共団体のデジタル化が進みませんし、仮に個別に進んだとしても、後に出てくるデータ連携みたいなところがちぐはぐなことになってしまいますので、レイヤーの低いところで言うと、その辺りが継続して、かつ優先順位を上げて取り組むべきところかなと思います。
その上で、次はサービスレイヤーっぽい話になってくるわけですけれども、ここはやはりマイナンバーカードの普及及びそれを使って具体的な住民が得られるデジタルの行政サービスの充実というところになってこようかと思います。マイナンバーカードはデジタル庁及び総務省等々の努力によって、ここにあるように可視化もされた上で8,700万に行ったのは本当にすばらしいことだなと。運転免許証を超える本人確認のシステムあるいは行政のパスポートになっているわけで、これは基盤として前提としてどんどん活用していくということになっていきますので、マイナンバーカードもそうですし、マイナンバーの利用用途の規制緩和も含めて、ここを基軸に日本のデジタル化を進めていくという覚悟と実例をつくっていくべきなのではないか。なので、ここも優先順位が非常に高いかなと。その上での具体的な行政サービスに関しては、クイック・ウィン的なものも含めて、デジタル庁主体であったり各行政との連携の中で花開くべきかと思っています。
その中で1つ、私が個人的にここをアテンションしたいなと思っているところは、やはり防災・減災の分野です。関東大震災あるいは南海トラフ地震がいつ起きてもおかしくない、あるいは毎年台風が来るという状況下で言いますと、防災・減災は10年に一遍への備えというよりは毎年に対する備え、かつ住んでいらっしゃる方が一番困るような状況ですので、このときにデジタルの力が理想は防災ですし、仮に被災してしまったとしても減災時にすごく役に立ったとなると、行政のデジタル化に対する国民・住民の理解は進むと思いますので、この辺りはマイナンバーを起点として推進されておくとよいかなと思います。
以上が取りあえず優先順位高く継続的にやるべきことかなと思っています。
プラスアルファ、来年度以降でそこら辺にもいよいよ軸足を移していってもいいのではないかと思っていることを2点だけ最後に申し上げますと、1個はデータ戦略のところです。昨日、IT連のイベントに平本データ戦略統括にもお越しいただいてデータ戦略の骨子をご説明いただきましたけれども、大変しっかりした考え、コンセプトに基づいて具体的なことをされようとしています。まさにこの基盤が整うと、三木谷構成員がおっしゃっていたようなEBPM的な行政につながっていくと思いますので、推進されるべきかなと。
かつ、民間企業との連携、民間の活用も、ここでデータのフォーマットがそろうと非常にやりやすくなるので、ガバメントクラウド、ガバメントソリューションサービス等がそろいつつある中では、社会実装を見据え、徐々にデータ戦略のほうを整えるほうに軸足を移していってもいいのではないか。かつ、そのときには民間企業との連携を強めていかれるといいのではないかなと思っています。これが1点目です。
2点目は、先日の事前レクで私も発言申し上げて、それが今回の資料の最後にも反映されていますけれども、DXの「X」のところです。ここは相当いろいろな基盤がそろってくることを前提に着手されたらいいのではないかなと思っています。宮坂都副知事と先日話したときに、彼が4年間やった都を変えていった経験で言うと、DXの「D」はある程度エンジニアをそろえたり、SaaSを活用することによってできるのだけれども、「X」のほうはなかなか難しいと。巨大な組織をデジタル前提の業務フローに変えていったり、あるいはデジタルによって効率を上げていくのだ、そこを付加価値にしていくのだという発想の下で業務を変えていくというのは組織改革なので、実はこちらのほうが難しい、DよりもXのほうが難しいと。
デジタル庁はDX前提の庁ですから、ある程度X化がされているのでしょうけれども、重要なのは各省庁及び地方自治体がデジタルトランスフォーメーションされることでしょうから、ここに対しての司令塔の役割、あるいは具体的にそういうことができる人を派遣してサポートするとか、この辺りは新たに着手をされたほうがいいのではないかなと。「D」が先にできてしまっても、「X」の発想に組織がなっていない限りは宝の持ち腐れであったり、付加価値をつくれないので、この辺りにも着手されることを来年度に関しては推進されることを望みます。
私からは以上となります。
村井座長: ありがとうございます。
今見せていただいている「重点計画の改定に向けて」というスライドは、川邊さんにおっしゃっていただいたように、これまでに私たち構成員の中で議論されてきたことの中から大枠的に捉えられることで、これからの重点計画の策定に向けての重要な点を記載してもらったものかと思います。「D」と「X」の関係がありますし、さきほど村岡知事がおっしゃっていたような地方行政にとってのコストの話等も、この「X」と非常に大きな関係があるかと思います。さきほどの夏野さんの話は、国際目線に関わると思います。このページは近来議論していただいていることを表現していただいている内容ですので、ここから出発していただくのは大変いいのかなと思いました。
それでは、池田さん、お願いします。
池田構成員: お疲れさまです。都城市長の池田でございます。
まずは、デジタル庁におかれては着実にデジタル社会の進展が図られているということで、心から感謝申し上げたいと思っております。
また、今回資料の中で29ページに本市の取組事例も扱っていただきまして、誠にありがとうございます。
本市、マイナンバーカードについても、当初から交付を独自にどんどん進めてきておりましたけれども、今、国も大きな取組をしていただいたおかげもありまして、本市では1月末現在で90.1%、申請ベースは94.8%でありますが、さらにまた進んでおりまして、交付は92を超えてきているとか、申請も96とか97とか、そういうぐらいの数字になってきております。本市は人口が16万人おりますので、16万の町で95とか96とかいう数字は、私もここまで行くとは想像していない部分もありまして、社会実験と言っては怒られますが、ここから先どこまで行くかなということをしっかり注視をしているところでございます。
そうした中で、マイナポータルを活用したオンライン申請手続数は、本市は今、約280の手続になっておりまして、全国の自治体でもトップクラスの数になってきておりますが、これにつきましてもマイナンバーカードの利便性を上げるという意味でもさらにどんどん進めていきたいと考えているところでございます。
あと、先ほどの29ページの資料にもあるとおり、コンビニ交付の活用も当初から進めてまいりました。窓口で300円かかるものを半額でお近くのコンビニでと。わざわざ市役所に来ていただく必要はございませんということで進めてきました。これを始める前はコンビニでの交付利用率は10%、11%ぐらいだったのですが、ここにあるとおり今は53%ということで、かなり大きくなってまいりました。こういった、行政として自治体としてできる利便性の向上については、引き続きしっかりやっていきたいと考えているところでございます。
また、デジタル庁におかれては、デジタル臨調等々と連携をしまして、全省庁に横串を刺していただきながら、大きなアナログ規制の改革を行っていただいておりまして、我が国にとりましても大きな進歩があると、大変ありがたく思っているところでございます。
一方、自治体によりましては、まだまだ規制改革に対応できていないという状況も多々ございますので、デジタル庁において例えば具体的な優良事例等々の掘り起こしをしていただいて、それを横展開するといったこともやっていただけると、地方自治体としては大変ありがたく思っております。
最後に、自治体のシステムの標準化でありますけれども、私は今、全国市長会の行政委員会の委員長を仰せつかっておりまして、その立場からも申し上げますと、自治体システムの標準化自体は最初から私もぜひとも進めていただきたいということで、全国市長会としてもそういう思いでございますが、一方で、先ほどもありましたが、自治体によって認識、意識、取組に大きな格差がございます。特に市のレベルでも規模の小さな市、また町村等々は人材も含めてかなり遅れていると感じております。当然このシステムは住民生活に直結をする基盤システムでございますので、ぜひとも自治体のそういった状況、意見もこれまで同様、またこれまで以上に丁寧に吸い上げていただいて、それぞれの自治体にお住まいの住民の皆様方の生活に不都合が生じないようにぜひとも進めていただければと思っているところでございます。
私からは以上であります。よろしくお願いいたします。
村井座長: ありがとうございます。
池田市長、今のお話の中で、当然先頭ランナーとしての市だと思うのですけれども、横展開も今おっしゃったように本当に誰一人取り残されない、つまり冒頭で村岡知事がおっしゃったように、地方行政でのうまくいくところと、難しいところがある。池田さんの市のような先頭ランナーのものをうまく横展開をするという理想論があるのだけれども、これをどうすれば具体的に横展開するかというのは、デジ田でも何度か議論されていると思います。ぜひその部分のお知恵を村岡さん共々この事務局に入れて、重点計画の原案の中に入れていただくのが重要なのではないかと思いましたので、よろしくお願いいたします。
池田構成員: よろしくお願いいたします。
村井座長: ありがとうございます。
それでは、國領さん、お願いします。
國領構成員: まずは皆さん同様で、この1年間でもいろいろな取組を進めていただけたことに敬意を表したいと思います。
その上で、さっきの夏野さんと同じページ、17ページ目の中でも原則③のGtoBtoCモデルというのがとても大事だと思っております。この1年間でとにかくこれだけマイナンバーカードを普及させていただいて、世界の中でもハードウエアのウオレットをこれだけ国民に持っていただける国はめったにないという、非常に大きな進展を見せている中で、それを使ったGtoCのサービスについて利便性を感じていただかなければいけない。マイナンバーカード配布については先に進めるということで全く異存ないですし、敬意を表したいところなのですけれども、最終的には間に挟まるB、それからひょっとすると同じようなことが自治体にも言えて、中央政府がやっていることと自治体が自らのイニシアチブでいろいろ工夫されてやっていらっしゃるようなことがデジ庁が提供されるサービスと組み合わさっていろいろなものが出てくることが活力のあるDXが進むポイントになるのではないかと思っております。
その意味からは、今、マイナポータルのAPIの作業もいろいろされていらっしゃると理解しております。また、様々なガバメントシステムのAPIを民間であるとか自治体であるとかが使いやすいようにしていただくような話が大切です。それから基盤的なサービス、特に重要なのはトラスト系のサービスのような気がします。eシールとかタイムスタンプとかこの辺りの話は既にアジェンダに乗っていると思いますけれども、このようなものをどう展開していくか。その辺が活性化することで、これからインボイスなども含めていろいろ民間側のDXも進んでくると思います。これらの動きとGとが連携していく姿を見ていきたい。
それから、トップダウンの重要性もよくよく認識した上で、ボトムアップでいろいろサービスのユーザーインターフェースを改善したいとかいうような話になってくると、ガバメント全体としてのサービスカタログの整備といったものが非常に重要になってくるのではないかなと思います。
そういうことを考える上でも、GとBとCがどういう役割分担でいくのか、それから中央政府と自治体との間でどういう役割分担をしていくというのが、アーキテクチャーについて議論を深めていきながら、それぞれの人がそれぞれの現場で一生懸命頑張ることが活力にもつながり、ただ、それがシステムをばらけないようにさせる、求心力を持たせる。多様性と効率性・共通性は必ず両立するはずです。そのゴールを忘れないで頑張っていくのがいいのではないかと思います。
以上です。
村井座長: ありがとうございました。
GtoBtoCのBは特に國領さんはご専門で、APIということも出していただきました。さきほど川邊さんがおっしゃったように、国のデータ戦略全体の中で、地方自治体を含めた体系をどうするかというのは言わば大きなテーマで、ベース・レジストリのデータその他が整備されてきている中で、今後どうすればいいのかということは、API、それからビジネスがどういうふうにデータを使って発展していける社会ができるのかということにとても重要になると思いますので、ぜひこの重点計画の中でのデータ戦略に関する部分、特に今の文脈の中でのご意見を提案していただけるといいかなと思いました。
國領構成員: よろしくお願いします。
村井座長: どうもありがとうございました。
それでは、野田さん、お願いします。
野田構成員: ありがとうございます。
皆さんがおっしゃったとおり、この1年間、本当にたくさんのことを実現されたと思います。ありがとうございました。大変なご苦労があられたと思いますけれども、精力的に進めていただいてありがとうございます。
その上で、そもそもこの重点計画をつくった際に、一番の上位概念として、私たちはデジタルによってどういう社会を目指すのか、そのための理念、原則は何なのか、基本戦略は具体的に何か、どのように施策に落とし込むのか、こういうレイヤーで構造を考えて進めてきたのだと思います。
1年間たって、一番上位に位置づけられている、そもそもの目指す社会というものが、1年で当然実現できるわけはないのですけれども、どこまで実現に向かっているのかということが今回のご説明では分かりづらいと思います。随分議論をしてきて、6つの方向を目指すことにしました。デジタル化による成長戦略、医療その他の準公共分野のデジタル化、デジタルによる地域の活性化、誰一人取り残されないデジタル社会、そして人材の育成、DFFT、こういう6つの目指すべき方向性がどこまで進捗したのか。進まなかったのか。進んでいないのならば、何が進まなかった要因なのか。今後進めるためには誰が何をすべきなのか。もちろんデジタル庁だけで実現できるわけでは全くないので、そのほかの省庁なのか、自治体なのか、民間企業なのか、国民レベルの話なのか、こうした要因がよく見えてこないという印象があります。本日の説明資料には、具体的なアクションが羅列されていて、大変いろいろなことが進んでいると思いますけれども、本当に私たちが目指している社会にどこまで近づいているのかを、もう少し国民目線で分かりやすいように整理いただけるとよいかと思います。
次期計画に関しては、先ほど国際情勢の今の変化を踏まえて見直しの必要性があるかという座長の話がありました。私は今回改めて説明資料を読んだときに、デジタル化をどのようにカーボンニュートラル社会につなげていくのか。リニアエコノミーからサーキュラーエコノミーへ大きく経済モデルが変わっていくときに、どうやってデジタルをベースにこの移行をスムーズに実現していくのかというところが少し弱いという印象を持ちました。
ご案内のとおり欧州はグリーンディールとデジタル戦略は密接不可分なものとして、極めて戦略的・一体的に進めています。デジタルが脱炭素化や、循環経済の進展に寄与するとの考えをもとに進めています。最近の象徴的な例としては、デジタルプロダクトパスポートがあります。個々の製品にデジタルでサステナビリティーに関する情報を盛り込むもので、例えば、CO2がどれだけライフサイクルで排出されているのか、どういう原材料をどこで採掘して、また、その原料を使い、どこでその製品をつくったのかという情報です。製品に関するこれらの情報をデジタルで登録して、そして開示させようとするものです。欧州以外のサステナブルではない製品を閉め出すことにもつながりかねません。恐らく日本の経済界、産業界にとっても大きなインパクトを与える動きだと認識しています。
デジタルの駆使により、こういうカーボンニュートラル社会やサーキュラー社会を今後目指すべきだという観点を、もう少し重点計画の中に盛り込んでいけるとよいと思っています。
以上です。
村井座長: ありがとうございます。
野田さん、これも大変重要な観点で、デジ庁が始まって、冒頭に言うのを忘れてしまったのですけれども、今日はあまり褒める必要のない会議だといつものように言おうと思っていたのだけれども、いずれにせよ皆さんに褒めていただいているようにきちんとできているところは大分進んだと思うのです。ただ、一つ一つの作業を実現していくということになってくると、今、指摘していただいたような、この社会はどこへ向かうべきかといった部分が少し後回しになり、目の前のことをやっていくということにならざるを得ない、これはある意味で非常に自然なことだとは思います。今のサステナブルな社会であるとか、そのエビデンスが取れるかということにもつながってくるので、ぜひその部分が忘れられていかないということも考えていく必要がありますし、もう一つは今おっしゃったような新しい視点で世界はどこを目指すべきかという議論がされているのか、こういう知見もこの重点計画の中では重要だと思うのです。ぜひそのことを助けていただいて、進めさせていただけるのがいいのではないかと思いました。よろしくお願いいたします。
野田構成員: ありがとうございました。
村井座長: それでは、お待たせしました。若宮さん、お願いします。
若宮構成員: 若宮正子でございます。よろしくお願いいたします。
皆さんと同じように、デジタル庁さんの資料を拝見しまして、すごい、全部入っているという感じでございます。
ただ、強いて申し上げましたら、高齢者の立場から言うと、まず今、スマートフォンのデジタルデビュー講習をやっていただいて、もうかなり進んでいるように承っていますけれども、スマホを持ってもらったら今度はマイナンバーカード、けれども、スマホとマイナンバーカードを一体化する。スマホを持っていればマイナンバーカードの機能がそこに入っている。高齢者の立場から言うと、それでいいのではないかと思うのです。2つ持たないで1つでやってしまう、それをお願いできればと思います。
もう一つ、もちろんデジタルデビュー講習を受けただけでは、1回で分かるということではないということについては、推進委員さんのほうがいろいろ手伝っていただけるのですけれども、そうではない、もっと国民全体のレベルの底上げがこれから必要になってくると思うのです。スマートフォンを持って、家族とLINEでチャットができる程度の方もたくさんおられるので、もうちょっと電子政府に近づいていただくためには、国民全体の底上げをやっていただくということです。
去年6月にデンマークに行きましたときに、1,500人ぐらいの方にアンケートをやっていただいたのですけれども、そのとき、かなりの部分の方がどうやってこういうリテラシーを獲得したか。国全体で勉強するためのコースがあるらしいです。それを勉強したと言っています。ですから、ビデオ教材みたいなもので、国民誰もが電子政府と付き合うには最低これだけのものは知っていてくださいよというような、分かりやすくて易しいものをぜひご検討いただければと思います。
もう一つ、スマホ以前の問題として、これから本当に深刻な少子高齢化、人手不足になってくるわけですから、スマホ以前の高齢者の自立支援もこれからどんどんやっていかなければいけない。その自立支援のデジタル化です。スマートフォンを持つ以前の人にもデジタル化の恩恵、例えばAIスピーカーのような形にするのかどうか分からないですけれども、そのようなこともやって、日本で一番深刻な問題はやはり少子高齢化だと思いますので、それに対応できるようなものについて特に力を入れてやっていただければと思います。
以上です。
村井座長: ありがとうございます。
大変重要な視点だと思いますので、幾つもの技術、社会的な制度の改正なども含めて、取り組むべき課題を指摘していただいたと思います。
それでは、伊藤さん、お願いいたします。
伊藤構成員: 僕はWeb3のところをずっとやっていたのでそこなのですけれども、そのセクションはすごくよくできていて、すごく実りがある勉強会だったので、ありがとうございます。
1つ、デジ庁は司令塔としてアーキテクチャーというのがすごく重要で、各セクションを分けてセクション別に深く掘るのは1つのアーキテクチャーとしてあると思うのだけれども、技術的に言うとインターネットの上にブロックチェーンがあって、ブロックチェーンの上にAIみたいなものがあって、レイヤーがあると思うのです。だから、どの縦のアプリケーションにもWeb3.0、パブリックブロックチェーンが必要で、パブリックブロックチェーンの中で暗号とかゼロ・ナレッジ・プルーフとかを使ったPrivacy-enhancing technologiesと、あとAIのレイヤーとかアイデンティティーのレイヤーでも上手にPrivacy-enhancing technologiesをスタックがちゃんとつながって、アーキテクチャーがきちんとできると、それこそDFFTとかいろいろなアプリケーションへenableされていて、でも各レイヤーのコーディネーションがすごく重要で、これは縦割りにチャンクにすると、放っておくとできないのです。デジ庁の中にはアーキテクチャーがちゃんとできる人たちがいるので、ちゃんとオーケストレーションがあって、各レイヤーがちゃんとやることをやって、DIDではこういうことやりましょう、Trusted Webではこういうことをやりましょうというのを整理する必要があると思うのです。
今の日本のいろいろなDXがうまくいかないのは、縦でベンダーが全部ごっちゃにしてアーキテクチャーがぼろぼろなのです。悪いアーキテクチャーをいいアーキテクチャーにちょっとずつ変えていかなければいけないのだけれども、これは結構ロングタームの技術とポリシーを含めたビューが必要で、それは多分こういうレポートにもアーキテクチャーの絵とか、あとは例えば今、Web3.0のセクションにしかWeb3.0を書いていないけれども、各セクションにWeb3.0もあって、各セクションにプライバシー保護技術もあって、各セクションにマイナンバーカードがどうやって接続していくかというのがあると思うので、レポートは書きづらいかもしれないので、もしかしたらまとめのセクションで、どのパーツがどういうふうに関係しているかというシステム図みたいなものが、ポリシーとか、あといろいろな監督官庁がどういうふうにコーディネートしなければいけないのか。レポートに書く必要はないかもしれないけれども、これを共有しないと、みんなが自分はトータルのマップの中のどこにいて、そこはどことつながっているのか、何となくこれを整理するのもデジ庁の1つの重要な役目かなと思いました。
村井座長: ありがとうございます。
さきほどの野田さんの議論と一緒で、デジタル庁が始まるときは、今おっしゃったように司令塔、つまりどのような霞が関の部門もデジタル社会を推進していくことに関して、官民の役割も含む全体を考えて、それがどういう構造になっているか、これがまさにアーキテクチャーだと思うのですけれども、司令塔としてそのアーキテクチャーを踏まえて進めなければいけない、こういう話があります。それはさきほどの野田さんのどのような社会をつくりたいのかというようなことも関連している話だと思います。これを技術的に言うとアーキテクチャーです。
その中で、各省庁や地方自治体や民間がどのような役割を果たしていくのかということの絵を描くこと自体は、デジタル社会の司令塔としてのデジタル庁にしてもらわなければいけないことだというのは私も大賛成です。デジ庁のドキュメントはアーキテクチャーという言葉を比較的上手に使っているということは私も認識しているのですけれども、今、伊藤さんがおっしゃったような意味での次のバージョンをつくるに当たっての意識を高めて、そういう経験と知見、それから新しい見方もこの重点計画に入れていくことが重要かと思いました。
それでは、一通り手を挙げていただいている方のご意見は伺ったわけですけれども、大変貴重なご意見を皆さんからいただいたので、これを含めて重点計画に準備をしていただくプロセスに入ると思います。また引き続き皆さんのご意見を伺いたいと思いますけれども、何か言い残して、これだけは言っておきたいというものを伺おうかと思うのですけれども、いかがでしょうか。
川邊さん、どうぞ。
川邊構成員: 大きく言うと2つありまして、1つは野田さんがおっしゃったようなビジョン、あるべき社会の姿、そして伊藤穰一さんがおっしゃったその上での全体のアーキテクチャーというのが前提としては練られている上で、國領さんがおっしゃったAPIをちゃんと整備した上でのGtoBtoC、特にBの存在が重要だという辺りのところは、来年の重点計画という意味ではより深化したらいいのではないかなと。
三木谷さんの資料の中にある全API義務化みたいなものがそれで、あれはすごく重要で、有名な話ですけれども、Amazonの社内システムは、いろいろな部署がそれぞれにサービスを相互利用するときに、直接データベースにつなぎ込みにいっていたのをジェフ・ベゾスが怒って、全部API化しろと。いろいろな部署がAPIを通じて使えるようにしろと指示して、その原則が徹底されたからAWSにつながったのです。政府クラウド、そもそもガバメントクラウドをやろうとしている前提で言うと、あらゆるデータベースや行政のシステムは何かのルールに基づいてAPI化されていて、地方自治体も活用できるのは当然のこと、民間のサービサーにも利用できる、あるいは岸田政権の文脈でいくとスタートアップにも利用ができるとすると、AWS的広がりがガバメントグラウドによってもたらされて、一気に行政のデジタル化及び民間活用が進んでいくので、三木谷さんの資料でいうとAPIの徹底開放原則の辺りは、システムがいろいろ出来上がってくる前提の中では、最初からそれをルールにしておいたほうが良いと思います。これが一固まりです。
もう一個、各首長の構成員の方々がおっしゃっていましたけれども、推進する自治体と難しい自治体の差がかなりあるというところで言うと、本来であれば後進自治体のほうがガバメントクラウドを活用し、パッケージAPIを使うことにより、自治体のデジタル化も進むのだということだと思います。後進自治体であればあるほどいい意味でここに依存すべきだと思うのです。ですから、後進自治体をしっかりとフォローアップできているのかどうか。
むしろ、先行自治体があまりガバメントクラウドとかに寄り添わず、独自のものを進めていることのほうが最終的なゴールに向けては難易度を高くしていくと思うのですけれども、そういうふうになっているかどうかは確認したほうがいいのではないか。小さい弱い自治体であればあるほどガバメントクラウドを活用してくれているという状態になるかどうかですし、そのようになるためにもAPI原則がすごく重要で、地方のベンダーさんといったところでもAPIの活用が進むことによって、地方自治体のデジタル化が民間のサービサーないしベンダーさんが入ることによって簡単にできてしまうという世界観にしていくことがすごく重要だなというのは、皆さんの意見を聞いていて、あるいは実態を聞いていて感じました。
以上です。
村井座長: ありがとうございます。
APIだとか、ビジネスだとか、そのようなアーキテクチャーそのものが、最初の知事、それから市長からいただいた話をつないでいくことにこそ役に立つ、ガバメントクラウドのことにうまくつながっていくという連続性を考えていくべきだということだと思います。ありがとうございます。
そろそろ時間なので、これまでのところを伺って、まずデジタル監の浅沼さん、いらっしゃいますか。
浅沼デジタル監: 皆様、お忙しい中会議に出席いただきまして、ありがとうございます。
デジタル庁の業務、アウトプット等もご確認いただきながら、多面的な視点でご意見をいただきまして、非常にありがたいと思っております。
今日、冒頭のほうで、3つの視点で重点計画を新たにつくり直す方針として、DXの「X」を組織の改編をするといったところ、需給サイドから供給サイドの目線へといったところ、そして、国際目線というのを新たに付記しながら進めていきますというお話をさせていただきましたが、今回皆様のご意見をいただきながら、さらに大きく3つの観点がこれから重点計画をさらに前に進めるために必要だと思っています。
まずはクイック・ウィンといったところで、デジタル庁が手をつけやすいところ、かつ国民の皆様に届けやすいところということで成果を出してきましたが、これから次のフェーズとしましては、地方自治体業務の標準化だったり、今日お話が出ました事業者の皆さんとGtoBtoCのサービスを広げていくか、今後サービスをより連携させながら、デジタル庁がある意味司令塔の役割を発揮するかというところが1つ大事であると感じました。
そして、もう一つ、その成果や今どういう状況なのかというところを提示するといったところも1つ大きな役割だと感じております。ここにつきましては、まだまだデジタル庁の中でも整理できていない部分がありますので、今後、成果だけではなくて目標や現在地を、グローバル視点も含めて提示をしていきたいと思っています。
最後、大事になってくると思っていますのは、流れの早いデジタルという分野におきまして、新しい視点を適時盛り込むといったところが我々の役目であると思っています。
今、ご説明しました3つの点をしっかり検討できればと思いました。
以上です。ありがとうございます。
村井座長: ありがとうございました。
それでは、尾﨑政務官、ご意見をいただけますでしょうか。
事務局: 政務官、退室されています。次、大串副大臣だと思います。
村井座長: ごめんなさい。
それでは、大串副大臣、お願いいたします。
大串デジタル副大臣: 今日は本当に活発なご議論をありがとうございました。改めて感謝を申し上げたいと思います。
いろいろご意見があった中で、我々はもともとミッションとして「誰一人取り残されない」ということを掲げておりますので、地域にいろいろな差があるということを踏まえた上で、それを理解した上でしっかりと横展開をしていけるようなところが見えてくればいいのかなと思います。
ガバクラを中心に、変革していくことを前提とした「X」の実現をしっかりとより具体的にもう少し見えるようにしていかなければいけないなということと、その工程の中で、コストも含めて継続的にどのような取組が必要かという、その中で何ができて、これからどうするかというのがもう少し見えるような形のほうが必要なのかなと思っております。
マイナンバーカードの普及に関しては非常にお褒めの言葉をいただきまして、本当にありがとうございます。皆様方のご協力で何とかここまで来られましたので、これを活用しながら、入り口で使いやすいAPIを含めてBの部分をどのように活性化するか、それを通じてどのような社会に進んでいくのかが見えるような、未来の姿が見えるような、そんなことを考えながら計画の改定作業を進めていきたいと思います。これはデジタル化によって我が国がどのような世界を目指しているかを発信する非常にいい機会でもありますので、ここをしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
本日はどうもありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
村井座長: どうもありがとうございました。
それでは、事務局のほうからご連絡はございますか。
事務局: ありがとうございます。
資料の公開についてのお話でございますけれども、本日の会議の資料は既にデジタル庁のウェブサイトで公開されております。また、この会議は議事要旨ではなくて議事録を公開することとしておりますけれども、これも近日中に構成員の皆様にご確認いただいた後に、同様にウェブサイトで公開させていただきたいと思います。
次回の日程については、皆様と調整の上、またご連絡させていただきますので、よろしくお願いいたします。
以上でございます。
村井座長: ありがとうございます。
ずっとお話ししているように、さきほど浅沼デジタル監がおっしゃったように、構想会議での議論をベースにこの重点計画の骨子を準備していただいています。その過程で、またいろいろお伺いをして進めることが出てくると思いますけれども、ぜひ私のほうからもその議論に参加していただくことをお願いして、今日の構想会議を終わりたいと思います。これからが重点計画の作成になるわけですから、ぜひ今後ともよろしくお願いします。
今日はどうもありがとうございました。