第2回デジタル社会推進会議
概要
- 日時:令和3年(2021年)12月24日(金) 9時40分から9時55分まで
- 場所:総理大臣官邸2階大ホール
- 議事次第:
- 開会
- 議事
- 「デジタル社会の実現に向けた重点計画」について
- その他
- 閉会
資料
- 議事次第(PDF/25KB)
- 資料1-1:デジタル社会の実現に向けた重点計画(案)概要(簡易版)(PDF/289KB)
- 資料1-2:デジタル社会の実現に向けた重点計画(案)概要(PDF/1,595KB)
- 資料1-3:デジタル社会の実現に向けた重点計画(案)(PDF/4,730KB)
- 資料1-4:デジタル社会の実現に向けた重点計画(案)別冊(PDF/3,007KB)
- 資料1-5:デジタル社会の実現に向けた重点計画(案)施策集(別紙)(PDF/910KB)
- 資料2-1:デジタル社会推進会議令第4条に基づく運営要領等の改正について(PDF/450KB)
- 資料2-2:デジタル社会推進会議運営要領(改正案)(PDF/53KB)
- 資料2-3:デジタル社会推進会議幹事会の開催について(改正案)(PDF/67KB)
- 議事録(PDF/145KB)
参考資料
議事録
牧島大臣: ただいまから令和3年第2回「デジタル社会推進会議」を開催いたします。
お忙しい中、ご参加いただきまして、ありがとうございます。
それでは、早速議事に入ります。
議事1及び議事2について、私から説明いたします。
本日、閣議決定を予定しております「デジタル社会の実現に向けた重点計画(案)」について、資料1-1に基づきご説明します。
本計画は、本年施行されたデジタル社会形成基本法に基づき、「デジタル社会の形成のために、政府が迅速かつ重点的に実施すべき施策に関する基本的な方針」を定めるものであり、有識者から成る「デジタル社会構想会議」での議論も経て、デジタル庁発足後に初めて策定するものです。
また、デジタル庁のみならず、各府省庁の取組も含め、スケジュールと併せて明らかにし「デジタル臨時行政調査会」「デジタル田園都市国家構想実現会議」などの検討や取組の「道しるべ」となるものです。
「デジタルの活用により、一人ひとりのニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会」に向けて、中ほどの左側にあるように、成長戦略、医療・教育・防災・こどもといった分野のデジタル化、地域の活性化、誰一人取り残されないデジタル社会、デジタル人材、国際戦略の6つの観点から、目指す社会の姿や取り組むべき事項を整理いたしました。
また、真ん中には、これまで掲げてきた理念や原則を改めて明記しています。
右側、基本戦略としては、後ほど少し詳しく説明いたしますが、デジタル臨調による構造改革や、デジタル田園都市国家構想の実現に向けた取組などを各府省庁としっかりと連携しながら進めてまいります。
資料の下半分には基本的な施策を掲げています。
例えば、「国民に対する行政サービスのデジタル化」として、「国・地方・民間を通じたトータルデザインの整理」・「ワクチン接種証明書のスマホへの搭載の推進など、緊急時の行政サービスのデジタル化」・「マイナンバー制度の利活用の推進」、「暮らしのデジタル化」、「産業のデジタル化」、「デジタル社会を支える国や地方の情報システムの刷新、デジタル化を支えるインフラの整備、技術開発の推進」、「デジタル人材の育成・確保」などについて、政府として今後取り組むべき施策を盛り込んでおります。
資料1-2の右下12ページについて、デジタル社会の実現に向けた構造改革について少し詳しくご説明申し上げますと、デジタル臨調における議論も踏まえ、5つのデジタル原則を掲げ、この原則への適合性の確認を通じ、規制改革・行政改革と一体となったデジタル改革を進めることとしています。
13ページでは、デジタル田園都市国家構想の実現として、会議における議論も踏まえ、各地域における課題の解決に向け、支援を行う基本的考え方を示し、主立った取組を進めることとしております。
最後に、資料2-1をご覧ください。
デジタル社会推進会議令第4条の規定に基づき、手続の合理化と職名の変更のため、この会議の運営要領等を改正します。
私からの説明は以上となります。
続きまして、これまでの説明に関しまして、構成員の皆様からご発言をお願いいたします。
金子(恭)大臣: 総務省としては、今般の重点計画に盛り込んだ、マイナンバーカードの更なる普及に向けた申請・交付の促進や自治体情報システムの標準化・共通化、5G・光ファイバなどのデジタル基盤の整備や高齢者等に向けたデジタル活用支援の推進などの施策を通じて、デジタル社会の実現に取り組んでまいります。
古川大臣: 今般の重点計画に盛り込まれている裁判関連手続、登記や戸籍関係、入国・在留関係手続等は、国民生活の基盤をなす重要なものです。法務省は、関係省庁等と連携・協力し、国民の権利関係に配意し、情報セキュリティの確保に万全を期しつつ、デジタル社会の実現に積極的に取り組んでまいる所存です。
林大臣: 外務省は、デジタル化を中心とした業務合理化を通じた外交力強化や国民サービスの向上を推進してきており、領事関連業務のオンライン化の早期実現を含め、しっかり取り組んでいきます。また、経済安全保障の観点も考慮しながら、DFFT(Data Free Flow with Trust)の推進、デジタル分野での国際的なルール作りなどにおいて、日本として引き続き主導的な役割を果たしていきます。
末松大臣: 文部科学省としましては、GIGAスクール構想や教育データの利活用による「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な実現、また、研究におけるデジタルトランスフォーメーションの推進、さらには、デジタル化の推進を支える人材の育成、こうした課題の解決に向けて積極的に取組を進めることで、デジタル社会の実現に貢献してまいります。
後藤大臣: 厚生労働省は、医療など国民生活に直結する業務を数多く所管していますが、医療・介護のデータの利活用を進めるデータヘルス改革を着実に推進するなど、デジタル技術を活用して国民の利便性の向上に努めてまいります。
金子(原)大臣: デジタル社会の形成に向け、農林水産省は、令和4年度中に、3,000を超える全ての行政手続のオンライン化を目指します。また、ベース・レジストリの整備に貢献できるよう、デジタル地図を活用した現場の農地情報の一元化に向けた取組を加速いたします。
萩生田大臣: 今回新たに閣議決定されることとなる「重点計画」では、デジタル臨時行政調査会において策定された「デジタル原則」が明記されたことに加えて、DFFTの具体化及び政府調達におけるハイブリッドクラウドの利用促進について方向性が示されたことは、デジタル政策における大きな前進であると考えております。
DFFTについては、デジタル保護主義に対抗するため、有志国と連携し、データ流通に係る国際的なルール作り等を推進していくことが重要でございます。経済産業省としては、2023年に我が国で開催されるG7において、DFFTの具体案を提案することができるよう、研究会を立ち上げ、関係省庁とも協力しながら、検討を進めてまいります。
また、政府のクラウドシステムの調達については、今後は、機密性の高い情報もクラウドシステムで扱っていくことなどを考えれば、機微な情報の適切な管理や、国内にしっかりとした事業基盤を有するクラウドサービスの拡大の重要性を踏まえ、パブリッククラウドとプライベートクラウドを組み合わせた、ハイブリッドクラウドの利用促進が重要であります。
これらの重要性が、今回の「重点計画」に盛り込まれたことは、大変有意義でございます。
二之湯大臣: 警察では、デジタル社会の安全を確保するための組織改正の準備や、運転免許証とマイナンバーカードの一体化に必要な「警察共通基盤」の整備を進めております。防災分野は、災害対応機関で災害情報等の共有を強化する防災デジタルプラットフォームの構築など、積極的に取り組んでまいります。
野田大臣: 女性が経済的に自立する力を高めるため、女性デジタル人材育成プランを策定いたします。また支援が必要なこどもや家庭にプッシュ型の支援を届けるためのデジタル基盤の整備を進めてまいります。さらに交付金の新設やスーパーシティ構想の推進等、デジタル化による地域づくりを進めてまいります。
山際大臣: 今般の経済対策により「成長と分配の好循環」による新しい資本主義を起動させたところですが、来春には「コロナ後の新しい社会の開拓」も含めて新しい資本主義の全体のグランドデザインとその実行計画を取りまとめます。その際、デジタルは重要な要素であり、関係各位と連携して検討を進めてまいります。
小林大臣: 国民生活や経済活動に必要不可欠な基幹インフラの安全性・信頼性の確保など、経済安全保障上の課題に早急に取り組み、法制上の手当ても講じます。また、ガバメントクラウドについて、機密性の高い情報を取扱うための基準策定、技術開発や人材育成の支援に取り組むことが必要と考えており、牧島大臣はじめ関係大臣と連携していきます。
若宮大臣: デジタル田園都市国家構想の実現に向けて、私の下で関係各省と連携してとりまとめた当面の取り組むべき施策や中長期的な取組の全体像について、年内に開催するデジタル田園都市国家構想実現会議でお示しします。デジタル技術の地方への実装により、地域の個性を生かしながら、地方を活性化し、持続可能な経済社会を実現してまいります。
牧島大臣: ありがとうございます。
それでは、議事1及び議事2について、了承ということでよろしいでしょうか。ご異議はございませんか。
(「異議なし」と声あり)
牧島大臣: ありがとうございました。
それでは、最後に総理からご挨拶をお願いしたいと存じます。プレスが入室いたしますので、しばらくお待ちください。
(報道関係者入室)
牧島大臣: それでは、閉会に当たりまして、議長である岸田内閣総理大臣からご挨拶をいただきます。
岸田内閣総理大臣: 本日は、我が国が目指すデジタル社会の姿や、その実現に向けての原則、戦略、施策を、デジタル改革を概成すべき令和7年度までの工程表と共に明らかにする重点計画を取りまとめました。
デジタル化なくして、我が国の成長はありません。官民でデジタルやデータを徹底して活用し、効率性や創造性を高め、力強く成長する社会を実現いたします。
このため、ワクチン接種証明書のスマートフォンへの搭載、マイナンバーカードの普及・利用の推進などの行政サービスのデジタル化や、医療、教育、防災、こどもなどの分野の暮らしのデジタル化に取り組んでまいります。
また、この重点計画は、デジタル臨時行政調査会、デジタル田園都市国家構想実現会議の検討や取組の道しるべとなるものです。
今後、重点計画に沿って、構造改革のためのデジタル原則への法令の適合性を確認する、デジタル社会の実現に向けた構造改革を進めるとともに、デジタル原則の遵守やデータ基盤の活用等を前提に、各地域の社会的課題の解決などに向けた取組を支援するデジタル田園都市国家構想の実現を目指します。
デジタル社会の実現に向けて、デジタル庁が司令塔となり、各府省は緊密に連携・協力しながら、重点計画に盛り込んだ工程表に従い、また、可能なものは前倒ししつつ、着実に成果を上げていただきますよう、お願いいたします。
牧島大臣: 総理、ありがとうございました。
プレスの方は退室ください。
(報道関係者退室)
牧島大臣: それでは、本日の第2回「デジタル社会推進会議」はこれで閉会といたします。ご協力、誠にありがとうございました。