介護現場の生産性向上のためのロジックモデルの成り立ち
介護分野における生産性向上のためのロジックモデルは、ICT・介護ロボット等のテクノロジーを活用し、業務の改善や効率化により生み出した時間を直接的な介護ケアの業務に充てることで、「1. 介護人材の定着」や「2. 介護サービスの質の向上」といった、介護現場における生産性向上を目指しています。
- 介護人材の定着
職員の業務負担の軽減を図り、残業時間の削減や有給休暇の取得につなげ、また、生み出された時間を研修等人材育成に活用する等により、介護人材の定着につなげ、ひいては離職率の低下や介護人材の確保を目指しています。 - 介護サービスの質の向上
業務の改善や効率化により生み出した時間を直接的な介護ケアの業務に充て、利用者と職員が接する時間を増やすなど、介護サービスの質の向上に繋げることを目指しています。
詳細については、以下の資料にもまとめております。
1. 目指すべき姿に辿りつかない理由
介護職員の業務負担の軽減、介護人材の定着や介護サービスの質の向上を実現するためには、諸々の課題があります。改定検証結果によると、介護テクノロジーの費用が高い、介護テクノロジーを使いこなせるか不安、介護テクノロジーの必要性を感じていない、といった課題が明らかになっています。
2. 解決手段の検討
課題解決のためには、取組の方法や手順、効果を示すこと、現場の取組の中核となるデジタルに精通した人材を育てること、いつでも何でも相談できる窓口をつくることが大事と考え、課題解決の手段を設定しています。
3. 取組の実施・活動の浸透
各現場において、課題解決の手段を活かし、取組を実践してもらうことが重要です。具体的には、デジタル人材の配置、委員会の設置、業務の明確化・役割分担といったタスクシフトが進み、ICT・介護ロボット等の導入や、居宅系サービスについてはケアプランデータ連携システムの活用が進んでいくことを想定しています。これらの取組が浸透することで、業務の効率化による残業時間や総業務時間の減少につながっていきます。
4. 目指すべき姿の達成
業務効率化により生み出された時間を活用することで、利用者のケアに充てる時間の増加・有給休暇の取得の増加・介護人材の定着といった具体的な効果が現れてきます。その結果、離職率の低下、人員配置の柔軟化が進んだり、ケアの質の確保ができるといった介護現場の生産性向上の効果を実現することができます。
ご意見・ご要望
厚生労働省 老健局 高齢者支援課 介護業務効率化・生産性向上推進室
電話:03-5253-1111(内線3875)